AV Watchアワード
シャープの最上位ミニLED液晶「GP1」。AQUOS史上最高の明るさ【AV Watchアワード参戦製品(8)】
2024年10月30日 12:00
その年に登場した製品から、読者に本当にオススメしたい優れた製品を決める「AV Watchアワード」。2023年に引き続いて今年も“No.1テレビ”を決めるべく、テレビメーカー7社から11モデルの液晶テレビ・有機ELテレビを集め、比較テストを行なった。本稿では11月1日のNo.1モデル発表に先立ち、テストを実施した全11モデルを順次掲載していく。
今回取り上げるテレビは、シャープが2024年6月に発売したミニLED液晶テレビ「4T-C65GP1」(47.3万円前後)。製品の概要・仕様の紹介と合わせ、昨年好評だったマスターモニターとの比較動画および各種測定データも合わせて掲載する。
シャープ「4T-C65GP1」製品概要
シャープ・アクオス(AQUOS)は今年、「GP1」(75/65/55型)、「GP2」(50/43型)、「GN1」(75/65/55型)、「GN2」(55/50/43型)、そして「GL1」(75/65/55/50/43型)という5シリーズ16機種の液晶テレビをリリース。GP1、GP2の2シリーズのみ、量子ドットとミニLEDバックライト技術を搭載した最上位“AQUOS XLED”のネーミングを冠している。
なお、50型以下のミニLED液晶テレビを展開しているブランドは、シャープとTCLのみ。さらに43型はシャープ「4T-C43GP2」のみとなる。
65型「4T-C65GP1」では、量子ドット技術を採用した、新開発の「N-Black Wideパネル」を搭載。視聴位置による色の変化を軽減でき、斜めから見ても艶やかな黒と鮮やかな色彩を表現できる。
さらに、パネル表面の低反射コートに空気を封じ込めたナノカプセル配合素材を採用。パネル表面と空気の屈折率の差を最小化する事で、従来よりも、外光の反射や照明の映り込みを抑えた。
高密度に敷き詰めたミニLEDバックライトの明暗を映像に合わせて細かく制御する「アクティブmini LED駆動」技術を導入。画面輝度は、従来機と比べて約15%向上し、AQUOS史上最高の輝きを実現した。
次世代Alプロセッサーを採用した画像処理工ンジン「Medalist S5X」を搭載。「Alオート」を選ぶと、コンテンツに応じて画質と音質を“おまかせ”で自動詞整してくれる。GP1では、Alを活用して精細感を高める「Al超解像」機能と、アニメやネット動画などに発生しやすいグラデーションの乱れをなめらかに補正する「アニメ・ネットクリア」機能も追加されている。
対応するHDRは、HDR10、HLG、Dolby Visionで、2024年モデルでは初めてDolby Vision IQをサポートした。
4K144Hz VRR信号を新たにサポート。最新PC・ゲームのHFR映像が滑らかに表示できるようになったほか、ゲーム専用メニュー、AMD FreeSync Premium対応も実現した。
サウンドシステムは「ARSS+(AROUND SPEAKER SYSTEM PLUS)」。クリアでパワフルな音を実現するパワーボイススピーカーを備え、11ユニット・100Wの高出力を実現。ハイトスピーカーを保護する金属製パンチングユニットの開口率を上げるなど、音質向上の細かなチューニングも施している。Dolby Atmosにも対応する。
OSは「Google TV」。視聴履歴や好みに合わせてコンテンツを整理・表示するインターフェイスになっているため、複数あるアプリやサービスの中からでも、観たいコンテンツがより簡単にアクセスできる。リモコンを使っての音声操作も行なえる。
2024年モデルでは、2画面機能を進化させた「ズーム2画面」機能が搭載。放送と放送、放送とHDMIの組み合わせで、2つの異なる画面を左右同時、かつ左右を好みの画面サイズに調整して表示できるようになった。
搭載チューナーは、BS/CS 4K×2基と、地上/BS/110度CS×2基。前モデルからは4Kチューナーが1基削減されている。別売りの外付けUSB HDDを接続することで、4K放送視聴中に別の4K放送番組や、地上/BS/CSデジタル放送番組などを録画することができる。
HDMI入力は4系統。ARC/eARC、ALLM機能をサポート。3.5㎜ミニジャックのAV入力、光デジタル出力、ヘッドフォン出力、LAN端子を備える。USBは3系統。Wi-Fi、Bluetoothに対応する。
消費電力は約436Wで、年間消費電力は213kWh/年。スタンドを含む外形寸法/重量は、144.3×30.2×89.7cm(幅×奥行き×高さ)/約37kg。
マスターモニターとの比較動画、および各種測定データ
映像メニュー 「AIオート」 | GP1 (2024年モデル) | EP1 (2022年モデル) |
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10%輝度 (最大) | 1,945 cd/m2 | 1,623 cd/m2 |
全白輝度 (最大) | 739 cd/m2 | 592 cd/m2 |
映像メニュー 「映画」 | GP1 (2024年モデル) | EP1 (2022年モデル) |
---|---|---|
10%輝度 (最大) | 1,275 cd/m2 | 908 cd/m2 |
全白輝度 (最大) | 568 cd/m2 | 445 cd/m2 |
映像メニュー 「映画」 | GP1 (2024年モデル) | EP1 (2022年モデル) |
---|---|---|
BT.2020 1931カバー率 | 80.96% | 82.27% |
BT.2020 1976カバー率 | 85.74% | 87.23% |
映像メニュー 「ゲーム」 | GP1 (2024年モデル) | EP1 (2022年モデル) |
---|---|---|
4K60p | 11.8ms | 11.8ms |
2K120p | 1.8ms | 3.1ms |
HDMI入力信号 | GP1 (2024年モデル) | EP1 (2022年モデル) |
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4K120fps | 〇 | 〇 |
4K144fps | 〇 | ― |
ゲーム用HDR10 | 〇 | 〇 |
ゲーム用Dolby Vision | 120Hzまで | 60Hzまで |
4K50Hz | ― | ― |
1440p | 最大120Hz | 最大120Hz |
非圧縮ステレオ | 〇 | 〇 |
非圧縮5.1ch | 〇 | ― |
非圧縮7.1ch | ― | ― |
ドルビーデジタル | 〇 | 〇 |
DTS | ― | ― |
Dolby Atmos | 〇 | 〇 |
DTS:X | ― | ― |
その他 | GP1 (2024年モデル) | EP1 (2022年モデル) |
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電源ケーブル着脱 | ― | ― |
スイーベルスタンド | 〇 | 〇 |