プレイバック2020

ヴァイオレットを5回観た。「映画館で観る魅力」を実感した1年 by 編集部:野澤

最近気に入ってる映画館その1 TOHOシネマズ池袋

コロナウィルスの影響を除いても、大きな変化があった1年だった。正社員として社会復帰が叶い、記者としての基礎を学んだImpress Watch編集部から、ここAV Watch編集部への異動。扱う内容も環境もガラッと変わっただけでなく、コロナ禍という追撃。そんな状況下で、「この媒体で今の自分にできること」を考えた結果、映画館へ足を運ぶ回数が増え、どうせなら行ったことのない劇場も、と観て回っていたら、その魅力をようやく実感できた。

そもそも何故、「自分にできること」が「映画館へ行くこと」になったのか軽く説明すると、もともと興味分野ではあったものの、オーディオビジュアル機器の専門知識を持ち合わせていない状態での専門誌への異動。コロナ禍で中止されるイベントや視聴会、発表会と、実機に触れて勉強する機会がほぼ無く、自宅のAVアンプやスピーカー、ハイコンポなどをいじりながらという手探り状態で、新しいAV機器を体験してそこから企画を考えたり、使いこなしのスキルを磨くといった事がしにくい状況が続いた。

しかし、弊誌ではアニメ作品も取り扱っている。そして、筆者は幼少期からアニメ離れせずに生きてきた人間だ。ならば、「好きな作品のレビューなら書けるのでは?」と、その方向に舵を切った結果、自宅で撮り溜めたアニメを消費しながら、劇場版は映画館に観に行くようになったというわけだ。

観た作品の感想や、何故面白いと感じたのか、などを文章化できる程度には……と思っていたら、同じ作品を何度も観ることに。どうせ回数を重ねるのであれば、同じ劇場ではなく別の劇場にも行ってみようと、何カ所か巡った結果、劇場やシアターごとの音響や映像の違いなどをなんとなく感じながら、「ここで観ると楽しい」と思える映画館を見つけ、その魅力をようやく理解した。

最近気に入ってる映画館その2 グランドシネマサンシャイン

ちなみに、8月から12月18日現在で映画館で観た回数は16回。観た作品は『劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」Ⅲ.spring song』「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』「劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-前編 Wandering; Agateram」の4つで全てアニメ。

「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、泣かずに全編観たいと思っていたら、5回も観ていた。

今までは、本当に好きなアニメ作品の劇場版や、友人との付き合いでしか映画館に行っておらず、年間で片手で数えきれるくらいしか行っていなかった映画館に、半年弱で10回以上も足を運んでいるのが驚きだ。

8月から観た映画の半券。アプリで済ませた回もあるので、少し少なめ
ヴァイオレット・エヴァーガーデンの特典冊子は全部揃った
鬼滅の刃を観に行ったときの写真

周りに人が多いのが苦手なので、映画はBDや配信を自宅で観るのが楽ではある。自宅には4Kテレビと、UHDBD対応のレコーダー、7.1chで再生できる環境があるので、1人や家族だけでまったりしながら、そこそこの迫力で楽しめて「映画館で人にまみれるよりお家映画最高!」というのが今までの本音だった。

だが、今年は「映画館で観るのも楽しい!」ということに気がついた。結局、周りに人がいるのが苦手なのは変わらないので、周囲のスペースが広めになっているプレミアムなシートを選びがちでお財布的には少し厳しいのだけども、公開期間しか味わえない映画館ならではの迫力を肌で感じる為に今後も積極的に足を運んでいこうと思う。

ちなみに今年はあと、25日公開の「ジョゼと虎と魚たち」も観に行く予定。キャラクター原案が「荒ぶる季節の乙女どもよ。」の原作漫画を担当した絵本奈央さんで好み直球であることに加え、予告映像の絵が綺麗だったので非常に楽しみだ。

アニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』ロングPV

仕事とプライベートで使えるカメラも買ってた

話はガラッと変わるが、今年の大きな買い物といえば…… と考えていたらEOS RPがあった。

元々愛用していた一眼レフEOS 70Dを取材に持ち歩くには少し重いと感じていて、昨年購入したのが、EOS M6。その購入直後にMark IIが登場したほか、こちらは完全に自分が悪いのだが、焦っているときにM6をうまく扱えないということもあり、もう少し70Dに操作感が近いものをと、フルサイズミラーレスのEOS RPを購入した。

今年からの相棒 EOS RP。レンズは装着しているのが「70mm F2.8 DG MACRO」、長い方が「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」、短い方が「EF50mm F1.8 STM」

購入直前までEOS R6と迷っていたのだが、フルサイズ用のレンズを1本も持っていなかったので、無理せず購入できる価格帯のRPを購入。

フルサイズを選んだ理由は、昨年プライベートでコスプレイヤーの写真を撮る機会があり、そのときに参加していたカメラマンに見せてもらった、短焦点の中望遠レンズとフルサイズ一眼の組み合わせで撮られた写真が印象に残ったからだ。ネットで作例を眺めるよりも、実際に目の前で撮ってその結果を見せてもらうのとでは全然感覚が違った。

レンズは、まず取材などでも1本で安定して使える「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」を本体と一緒に購入。しばらくして、物撮りや人を撮るのに欲しかった中望遠、SIGMAの「70mm F2.8 DG MACRO」と、短焦点の標準レンズを持っていなかったので手軽な価格の「EF50mm F1.8 STM」を購入した。購入した翌月に「RF50mm F1.8 STM」が発表されてショックだった。

全然外に出て写真を撮る機会もないので、最近はほとんど「70mm F2.8 DG MACRO」で遊んでいるだけだけども……。

夏には夜に自転車を走らせて、休憩地点で夜景をちょっと撮って帰宅。といったことをしていたのだが、寒さが厳しくなって今は見慣れた場所を散歩しているだけ。おまけに夜なのでよく撮れない、と活躍の場がほとんどない。

初心者の域を出ないので、動かない被写体を対象に、その場の環境に合わせてマニュアルモードで撮れるようになることを目指しているが、道のりはまだまだ遠そうだ。

野澤佳悟