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EarFunから新たな“コスパ最強TWS”、強力NC、LDAC、無線充電で8000円以下「Air 2 NC」

EarFun Air 2 NC

コスパ最強のAir Pro 4、それを超える!?「Air 2 NC」登場

独自のANC「QuietSmart 3.0」により最大50dBのノイズ低減を実現、一方でSnapdragon Soundにも対応。aptX Adaptiveはもちろん、aptX LosslessやLDACコーデックに加え、次世代Bluetoothオーディオ規格のLE AudioやAuracastもサポート。専用ケースは当然のごとくワイヤレス充電機能も搭載。これだけの多機能ながら、1万円を切る9,990円と、圧倒的なコストパフォーマンスの高さで人気なのがEarFunのフラッグシップ完全ワイヤレスイヤフォン「Air Pro 4」だ。

EarFun Air Pro 4ブラック

正直、こちらを選べば機能性も使い勝手も(もちろんコストパフォーマンスのよさにも)大いに満足でき、良質なサウンドによって楽しく便利な音楽ライフを送ることができるので、以前にもこの製品をかなりのオススメとして紹介させてもらったが、実は、同じEarFunのTWSにもうひとつ、「Air Pro 4」と同じくらい魅力的な製品が登場した。それが今回紹介するANC搭載TWS「Air 2 NC」(7,990円)だ。

EarFun Air 2 NC

そもそもEarFunのAirシリーズは、スティック型と呼ばれるデザインを持つカナル型のTWSで、同ブランドのラインナップのなかでも人気シリーズのひとつ。そして、この「Air 2 NC」は、名前からも分かるとおり“第2世代のANC付TWS”として登場したモデル。

フラッグシップモデルの「Air Pro 4」に対して、「Air 2 NC」はスタンダードモデル、もしくはメインモデルという表現が相応しい製品となっている。とはいえ、あとから登場した製品だけに、機能面や音質面など、様々な部分で大差のない仕上がりになっていたりもする。

実際、「Air 2 NC」はフラッグシップ機とそう変わらない機能性を確保しつつ、更なる低価格化を実現した驚くべき高コストパフォーマンス機に仕上げられているのだ。

NC強力、充電ケースはワイヤレス充電対応

EarFun Air 2 NC

たとえば、ユーザーからの注目度が高いANC機能に関しては、ひと世代前の独自システム「QuietSmart 2.0」を採用。とはいえ、「Air Pro 4」と変わらぬハイブリッド(フィードフォワード+フィートバック)マイク構成であること、独自開発のハイブリッド・アダプティブ式ノイズキャンセリング機能「QuietSmart」がそもそも高性能であることなどから、-45dBという高精度を実現しているので、実際に使ってみるとそのNC能力は十分高く、満足できる。

ANCはノーマルモードに加え、耳道の構造に併せて最適なNCをしてくれる「耳適応ANC」も利用できる

また、通話品質も(ANCと併用し)6マイク構成とAI技術の活用によって、充分にクリアな音質を実現しており、こちらも重宝する。

いっぽう、Bluetoothはバージョン5.3に対応しているので接続安定性は高く、機能面でもマルチポイント接続に対応しているのが便利だ。BluetoothコーデックはaptX Adaptiveやaptx losslessにこそ対応していないものの、LDACには対応しているので音質重視派のユーザーも、あまり不満はないだろう。

LDACに対応する

それ以上に、新たにムービーモードが用意され3Dサラウンドが楽しめるようになっていたり、ゲームモードによる55ms超低遅延も実現していたりと、幅広いコンテンツを楽しめるようになっている。このように、「Air 2 NC」は充分に“多機能”といえる充実した機能性を持ち合わせている製品に仕上がっている。

基本性能も高い。連続再生時間はイヤフォン本体で最大9時間、専用ケースからの充電を含めると最大40時間と充分なタフネスさを持ち合わせているし、防水性能についてもIPX5を確保しているなど、日常ユースに不安のない内容となっている。

充電ケースはワイヤレス充電に対応

そして、驚きなのが専用ケースがワイヤレス充電に対応していることだ。蓋が大きく開いてイヤフォンが取り出しやすい「Air Pro 4」の充電ケースに対して、「Air 2 NC」は縦にした状態で上側の蓋が開くごくオーソドックスなデザインだが、イヤフォン本体の取り出しはスムーズに行えるし、「Air Pro 4」よりも若干薄型なので、こちらの方が扱い易いと考えるユーザーもいることだろう。

いずれにしろ、この価格帯のTWSにワイヤレス給電対応ケースを採用していることに、驚くばかりだ。

充電ケースはコンパクト。イヤフォンも取り出しやすい

メリハリがあり、パワフルなサウンド

もちろん、音質に関しても手抜かりはない。ドライバーユニットは、「Air Pro 4」のひとつ前、「Air Pro 3」と同じ振動板にウール素材を採用した11mm口径のダイナミック型を搭載している。自然な表現から多くのユーザーから好評を博していたドライバーだけに、そのサウンドは大いに期待したいところだ。

ということで、実際のサウンドを確認してみよう。

総じていえば、EarFunらしいメリハリのしっかりした、パワフルで勢いのあるサウンド。重低音というよりも“重心の低いサウンド”といった表現のほうが的確かもしれない。

Creepy Nutsはたっぷりとした、かつ締まりのよい低域によってとてもノリよく、芹澤優「JUNGLE FIRE」などユーロビート系もかなり楽しい。宇多田ヒカルを聴いても違和感はなく、ちょっとハスキーな、落ち着きのある声が魅力的に感じられる

。とはいえ、女性ヴォーカルはセリーヌ・ディオンやAimerなど大人っぽい声色のほうが相性よく感じられる。男性ヴォーカルもマッチングよく、米津玄師から高野寛まで過不足なく存分に楽しめた。

素晴らしいのは高域の表現だ。デフォルトの帯域特性は存在感強めの高域になっているのだが、ウール振動板の恩恵か、鋭すぎて痛々しく思うことなくなかなかに心地よい。結果、ノリのよいサウンドが聴き疲れ最小限で楽しめる。なかなかに絶妙なサウンドチューニングといえる。

今回、シアターモードも試してみたが、これがまた楽しい。音場が随分と広がり、もともとのメリハリのよさと合わさって、臨場感溢れるサウンドへと変化してくれる。アクション映画などにはピッタリなキャラクターだが、音楽を聴く場合、その楽曲に埋没してトコトン楽しみたいときなどにも活用したい。

シアターモードも試してみた

Air 2 NCとAir Pro 4、音はどう違う?

気になるのは、Air 2 NCとAir Pro 4の音の違いだろう。比較試聴もしてみた。

やはり価格が上のモデルなので、音質に関しては「Air Pro 4」にアドバンテージがあある。SoCの音質的実力差が音に影響したものと思われるが、同じLDACで比較してみても解像感はAir Pro 4の方が高く、ノイズ感も上手く抑えられている。

ただ、Air 2 NCのサウンドもなかなかに魅力的だ。メリハリのよさはもちろん、高域の耳馴染みのよさなどもあり、比較したら「Air 2 NCのほうが好み」と思える人も少なからずいることだろう。さらに2,000円ほどの低価格である事を考えると、さらに魅力は増してくる。

左からAir 2 NC、Air Pro 4

正直、Air 2 NCとAir Pro 4のどちらかを選ぶかは、音の好みだけで選択しても良い。環境に合わせて最適な効果に調整してくれるAir Pro 4のAI適応型ANCは高いアドバンテージを持つが、ANCの効きの強さはAir 2 NCもそう変わらない。

音質面の機能でも、LDACに非対応でaptX Adaptiveじゃないと繋がらないというAndroidスマートフォンはほぼ存在せず、LE AudioやAuracastなど最新技術を試したいという人でもないかぎり両者の機能差はそれほど大きく感じられない。かえって、Air 2 NCのみで使える3Dサラウンドが楽しかったりもする。

価格差は重要なポイントで、その点ではAir 2 NCが優位だが、両者にはそれぞれの魅力がある。一度試聴して、サウンドの好みで選ぶのも良いだろう。

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野村ケンジ

ヘッドフォンからホームシアター、カーオーディオまで、幅広いジャンルをフォローするAVライター。オーディオ専門誌からモノ誌、Web情報サイトまで、様々なメディアで執筆を行なうほか、レインボータウンFMの月イチ番組「みケらじ!」にレギュラー出演、YouTube「ノムケンLabチャンネル」を運営するなど、様々なメディアで活躍している。最も得意とするのはヘッドホン&イヤホン系で、年間300モデル以上の製品を10年以上にわたって試聴し続け、常に100製品以上を個人所有している。一方で、仕事場には100インチスクリーンと4Kプロジェクタによる6畳間「ミニマムシアター」を構築し、ステレオ用のプロフェッショナル向けTADとマルチチャンネル用、2系統のスピーカーを無理矢理同居させている。