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Alexaの機能を拡張する265スキル。牛丼の注文からAbemaTV、初音ミクと会話まで

 Amazon.co.jpが8日に、日本展開を発表したクラウドベースの音声サービス「Amazon Alexa」。Amazon Echoなどの対応スマートスピーカーと組み合わせて、音声指示で音楽再生や天気予報の読み上げなどが可能になるものだが、それだけでなく「スキル」と呼ばれるアプリのようなものを追加する事で、機能を拡張できるのも特徴。Amazon Skillsのページにおいて各社から265のスキルが提供され、今後も増加する見込み。

初音ミクと音声会話できる「Hey MIKU!」スキルのアイコン

 ここでは、オーディオ/ビジュアルに関連が深い機能を中心にピックアップして紹介。さらに265スキルの一覧も掲載する。

赤外線リモコンとAlexaが連携

 赤外線で家電を操作するスマートリモコンを手がける3社がAlexaに対応。製品はグラモの「iRemocon」、リンクジャパンの「eRemote RJ-3」「eRemote mini」、ラトックシステムとソフトバンク コマース&サービスの「RS-WFIREX2」と「RS-WFIREX3」。

 これらの製品はいずれも、スマートフォンのアプリからWi-Fi経由で操作の指令を受信し、それを赤外線で再送信。テレビやリモコンなどを操作するものだが、Alexaとも連携が可能になり、Echoに声で話しかけると、操作ができるようになる。これらについての詳細は、別記事で紹介する。

ラトックシステムとソフトバンク コマース&サービスの「RS-WFIREX3」

初音ミクと音声会話

 クリプトン・フューチャー・メディアは、「Hey MIKU!」(ヘイミク)というスキルを提供開始した。短い言葉で話しかけることで、バーチャル・シンガー「初音ミク」との会話が楽しめるというもの。

 「アレクサ、『Hey MIKU!』をスタート」と呼びかける事で、スキルが起動。今の気分や体調、外出の予定、今日あった出来事などを短い言葉で話しかけると、初音ミクが反応し、応援したり、心配したり、一緒に喜んだり、色々な返事をしてくれる。「初音ミクと一緒に日常を過ごす、毎日を彩るAlexaスキル」だという。

AbemaTV

 インターネットテレビ局のAbemaTVもAlexaに対応。Echoに話しかけると、AbemaTVの人気番組ランキング情報が読み上げられ、音声で気軽に番組情報をチェックできる。

 今後は、番組名や出演者情報での検索や、毎日のおすすめ番組など、見どころを音声で確認できるようになるなど、機能も拡充していく予定。

対応音楽配信サービスを増やせる

 Alexaは、Amazonの音楽配信サービス「Music Unlimited」に対応しているが、スキルを追加する事で、対応する音楽配信サービスを増やせる。例えば、「dヒッツ powered by レコチョク」がそれにあたる。

 エクシングは、「カラオケJOYSOUND」と「528 究極の癒しミュージック」のスキルを用意。「アレクサ、JOYSOUNDを開いて(楽曲名)」、「アレクサ、JOYSOUNDを使って(アーティスト名)」などと話しかけると、カラオケが歌える。

 「528 究極の癒しミュージック」は、テイチクエンタテインメントから発売している「心と体を整える~愛の周波数528Hz~」、「自律神経を整える音の処方箋~愛の周波数528Hz~」の中から厳選した10曲が楽しめるスキル。「アレクサ 、ごーにーはち を 開いて」と話しかけると、収録曲からランダムに再生。「スリープタイマー機能を使って、就寝時に利用するのもおすすめ」だという。

ラジオ局も対応

 radiko.jpもスキルを用意。「アレクサ、ラジコでラジオをつけて」と頼むと、ラジオのサイマル配信を流してくれる。

 FMラジオ局のJ-WAVEは、Alexa向けにチャンネルを開設し、音声コンテンツの配信を決定。日々のニュースをフラッシュニュースで伝える「J-WAVE HEADLINE NEWS」、 人気の100曲をカウントダウンする看板番組「SAISON CARD TOKIO HOT 100」のPodcastプログラムを配信する。

光BOX+も対応

 NTT西日本とNTTコムウェアが提供している「光BOX+(HB-2000)」と、Echoなどを連携させる「動画HDアプリ」を提供する。話しかけるだけで、光BOX+に搭載している動画HDアプリを、音声を使ってハンズフリー操作でき、「これまで以上に簡単にYouTubeの視聴ができる」という。このアプリは、光BOX+用アプリ配信サイト「光アプリ市場」において無料で提供、さらに、Echoから動画HDアプリを操作するには、別途無料の「音声UI設定アプリ」も必要。

 なお、エアコンなどの家電機器をコントロールできる光BOX+(EMS版)の場合は、今後スマート家電アプリを通じた照明のOP/OFFなどの操作が、Alexa対応デバイスから可能になる予定。ただし、一般に販売されている光BOX+は、ECHONET Liteによる家電コントロール機能やスマートメーターとの接続連携には対応していない。

音声による操作例

掃除も声でお願いできる

 アイロボットジャパンは、スマホアプリ「iRobot HOME」に対応した掃除機・ルンバを、Alexaに対応させた。Echoに「アレクサ、 ルンバを使って掃除して」と話しかけるだけで、ルンバが利用できる。清掃の開始だけでなく、停止、 再開、 ホームベースに戻るなどの指示も可能。

その他

 ゼンショーホールディングスは、すき家の「お弁当注文スキル」を開発。これを使うと、「アレクサ、すき家の牛丼を開いて」、または「すき家の牛丼を開いて、前回の注文をして」と、声でお弁当の予約が1個から可能になる。

 テレビ朝日の「テレ朝newsスキル」は、Alexaを通じてテレビ朝日とANN系列各局が取材したニュースから最新の注目ニュースを受信するもの。

 関西電力は、音声を使って家庭での電気・ガス料金等を確認できる「はぴeみる電スキル」の提供を開始。

 アルクは、英語を学習をサポートするスキルとして、「アルクの英語クイズ」、「単語学習」、「リスニング」など4つのスキルを用意。「Alexaに話しかけるだけで、語学の学習ができる」という。

 サイバードは、Alexaに対応する「委員長・椎名乙葉 時間ですよ」と「委員長・椎名乙葉 タイマーですよ」の2つのスキルを提供。 クラスの委員長を務める椎名乙葉に「アレクサ、 乙葉の時間を開いて」「アレクサ、 乙葉のタイマーを開いて」と話しかけるだけで、乙葉が時間を教えてくれたり、タイマーをかけてくれる。

左から

 資生堂は、その日の気象条件に最適な美容のティップスや、肌悩みに応じたベースメイクの方法をアドバイスするスキルを用意する。

 また、AV Watchなど、Impress Watchの全14サイトもAlexaに対応開始。「アレクサ、 ニュースは何?」や「アレクサ、 フラッシュブリーフィングは何?」と話かけると、Impress Watchの各専門情報サイトの最新ニュースを音声で聞ける。

 各社から提供される265スキル(11月8日現在)は以下の通り。