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PS Audio、DSDエンジン搭載のクリーン電源「P12」「P15」。65万円から
2018年5月24日 15:19
完実電気は、PS Audioのクリーン電源システム2機種を7月中旬に発売する。価格は、「P15 Power Plant」が95万円、「P12 Power Plant」が65万円。カラーはどちらのモデルも、シルバーとブラックを用意する。
PS Audioは6月中旬に最上位電源システム「DirectStream P20 Power Plant」(135万円)を発売するが、それと同様に20周年記念シリーズとして「P15」と「P12」を追加する。
Power Plantシリーズは、1998年PS Audioに戻ってきたPaul会長が提唱した「Blue Ocean strategy」のもとで開発がスタート。'90年代当時は、電源関連の製品には主にフィルタが使われていたが、Paul会長は、電源の重要性に着目。サインカーブを再生成することで、ノイズの除去や劣化の改善、出力電圧の改善をアクティブに行なう「Regenerator」を提唱。それを具現化した製品として、Power Plantを開発した。
新モデルでは、DSDエンジンを搭載したFPGAを使い、入力電流をDSDに変換した後、AC→DC→AC変換させながら、サインカーブを再生成するRegenerator方式を採用。P15は最大約1,300A、P12は最大約1,000A(いずれもピーク時)を実現しながら、歪率0.1%以下を実現。「ほぼ完全なピュア・サインウェーブの生成に成功した」という。
新開発のFPGAは、入力してくる電源の電圧や電流の状態を感知し、的確な電源出力も実現。これにより、出力電圧のローインピーダンス化は、3倍以上改善した。
P10/P5でも採用していた液晶ディスプレイを、フルカラー化。従来のオシロスコープタイプの表示に加え、出力負荷や出力電圧、歪率なども、フルカラーのアナログメータータイプで表示。P15、P20は、ディスプレイのサイズも大型化した。
前Power Plantシリーズで追加された「Phase Tune」機能を自動で調整する「Auto Tune」機能を新たに搭載。出力電流の位相の違いを補正し、より正確なサインカーブを再現する。ノイズフロアの低下や、音場の拡大、音楽のダイナミズムを体感できるとする。
95V~115Vまでで電圧を可変できる。内部には、オーディオクオリティーのパーツ類を投入。約6mm厚の基板に、航空宇宙分野で使われている高純度の銅によるバスバーも配置。コンセントの数は、P15が5ゾーン、計10個。P12が4ゾーン、計8個。
外形寸法と重量は、P15が43×36×27.9cm(幅×奥行き×高さ)で、33kg。P12が43×10.16×36cm(同)で、16.7kg。