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超弩級スピーカー「ドラゴン」上陸。ヤマハAI搭載アンプ、LDAC対応の卵型スピーカー
2019年6月29日 17:23
日本初上陸のホーン&励磁型「ESD ACOUSTIC」
ハイエンドオーディオを展開する中国のESD ACOUSTICが日本初上陸。励磁型(フィールド型)スピーカーなどを展示している。5ウェイのフル励磁&フルカーボンホーンを搭載したフラグシップ「龍吟(ドラゴン)」をはじめ、励磁のフロア型「鶴舞(クレイン)」や「鳳鳴(フェニックス)」、世界初という励磁ブックシェルフ型「熊猫(パンダ)」シリーズなどを展示している。
中国だけでなく米国、欧州でも販売しており、日本での発売時期は未定だが、現在代理店を募集しているという。最上位ドラゴンの米国での価格は、スピーカーのみで約24万ドル、アンプなどすべて合わせると40万ドルだという。ブックシェルフのパンダは1万4,000ドル。5月に独ミュンヘンで行なわれた「HIGH END」にも出展。欧州オーディオ誌のアワードも受賞したという。
励磁型スピーカーは、ドライバーを駆動するのに一般的な永久磁石ではなく電磁石を使うのが特徴。永久磁石に比べて磁力が強いほか、振動板を正確にドライブ可能としている。磁気回路にパーマロイ材料を使い、磁束密度を向上させている。また、新たにネガティブフィードバック定電流回路を用いたことで、起電力の反力による磁場への悪影響を防ぎ、安定した駆動が可能だという。
ホーンスピーカーはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を使用。音色の不要な変化がなく、共振を抑え、反射率が高いため適しているという。ドラゴンに搭載するホーンスピーカーの最大開口直径は1,290mm。中高域のユニットは、米Truextent製のベリリウム振動板を採用している。
会場では2カ所のブースで試聴が可能。最上位のドラゴンは、国際フォーラムの中でも広い部屋(G502)に設置されているにも関わらずリッチなサウンドで、部屋全体が音で満たされる。価格もものすごいが、ここまでのスケール感と密度のしっかりした音が味わえることはなかなかない、OTOTEN注目ブースの一つと言える。
ヤマハはAI技術採用のサラウンドを体験可能
ヤマハは独自の音場創生技術とAI技術を組み合わせたサラウンドの「SURROUND:AI」を搭載したAVENTAGEシリーズのAVプリアンプ「CX-A5200」と、定格出力230Wの大型11chパワーアンプ「MX-A5200」を出展。評論家らによるデモ(要整理券)を行なっており、人気のブースとなっている。
プリアンプのA5200はES9026PROを2基搭載。新機能「SURROUND:AI」が、人工知能を使ってリアルタイムに映画のサウンドを解析。そのシーンに適切な音場を、シームレスに変化させながら提供する。パワーアンプ「MX-A5200」は11chのXLRバランス入力を備え、音質を優先した電流帰還型回路を全チャンネルに採用している。
Olasonicタマゴ型スピーカーがLDAC/aptX HD対応ワイヤレスに
インターアクションのブースでは、Olasonicブランドの小型オーディオシステムなどが多数展示。Bluetoothスピーカー「IA-BT7」や、オーディオシステム「Mariage Elle」、「NANOCOMPO」などを紹介している。
注目の参考展示として、タマゴ型のハイレゾ対応スピーカーにBluetoothを搭載したモデルが登場。従来モデルと同様にUSB電源のみで動作し、新たにBluetooth受信にも対応した。コーデックはLDACやaptX HDもサポートし、ワイヤレスでも“ハイレゾ”仕様となっている。Bluetooth以外の仕様は基本的に従来から継承。価格は未定だが、年内の発売を見込んでいる。
BluetoothスピーカーIA-BT7の“ヴォーカル”と“ピアノ”という2つの特別バージョンも登場。チューニングを変えて音をヴォーカル、ピアノに最適化したというモデルで、まだ開発中とのことだが、音の違いを会場で体験できる。それぞれ製品化の時期などについては未定。