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130型4K映像を壁投写するエプソンの超短焦点プロジェクタ。Android TV同梱

エプソンは、リビングの壁などに大画面の映像を投写する超短焦点4K/HDRプロジェクター「EH-LS500」を12月19日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は29万円台後半。ブラック(B)と、ホワイト(W)の2色を用意する。

超短焦点の4K/HDRプロジェクター「EH-LS500(W)」

壁際の棚やテレビ台に設置して、壁に映像を投写する超短焦点タイプのレーザープロジェクター。従来のプロジェクターと異なり、長い投写距離や配線、スクリーンなどが不要で“壁から62cm離せば、100型の大画面が楽しめる”という、カジュアルな設置を特徴とする。

電源ON時
電源OFF時

横長ボディの中央に、超短焦点レンズを搭載。投写距離は、70型で43cm、80型で49cm、100型で62cm。82cmの距離があれば、壁に最大130型までの大画面投写ができる。シフト機構は搭載しない。

光学部は、同社ビジネス用プロジェクターなどにも採用しているコの字型の屈曲型機構を採用。構造や設計は複雑ながらも、ミラーで反射させる一般的な超短焦点モデルと比べ、画面下部のオフセット量(プロジェクターと投写面下端までの長さ)を小さくし易いという。

壁から62cm離せば、100型の映像が投写できる
本体の奥行きは約37.5cm。棚やテレビ台に設置できるサイズ

投写映像は4K解像度を実現。パネルは0.74型/1,920×1,080ドットのワイドポリシリコンTFT液晶(透過型C2FINE)の3枚構成で、専用デバイスを高速振動(0.5画素分斜めにシフト)させる画素ずらし技術「4Kエンハンスメントテクノロジー」を使って4K映像を表示する。

4K Ultra HD Blu-rayなどのHDR10規格のほか、4K放送のHLG規格にも対応。大画面で4K/HDR映像が楽しめる。別売の3Dメガネを用意すれば、Blu-ray 3Dなども視聴できる。

長寿命・高輝度のレーザー光源を採用し、明るく、高コントラストな映像投写を実現。全白・カラー共に明るさは4,000lmで、コントラスト比は250万:1。

映像モードは「ダイナミック」「ブライトシネマ」「シネマ」「ゲーム」の4種類
4K/HDRプロジェクター「EH-LS500(B)」

エプソン製のAndroid TV端末を同梱。Wi-Fi環境を用意すれば、購入直後からYouTubeなどのネット動画が大画面で楽しめる。Google Playからアプリの追加も行なえる。付属リモコンにはGoogleアシスタントボタンを備えており、音声による操作も可能。スマホやタブレットからのキャストにも対応する。

フロント部にAndroid TVの端末を格納できる
プロジェクター/Android TV端末用リモコン

なお超短焦点プロジェクター用にDNPデンマークが開発したパネル型スクリーン「dnp Supernova STS(STS-HD100C)」をオプションとして用意。特定方向の入射光を効率的に反射するフレネルレンズ技術が使われていて、LS500と組み合わせることで、明るい空間でも高コントラストで鮮明な映像が投映できるという。

展開するスクリーンサイズは100インチで、価格はオープンプライス。ピークゲインは0.9。重量は22kg。

HDMI入力は3系統で、前面(1入力)と背面(2入力)に接続ポートを用意。いずれも4K/60p 18Gbps信号とHDCP 2.2をサポートする。HDMIのほか、USB、音声出力、トリガー出力とRS-232C端子を装備。前面のUSBは給電専用端子になっていて、付属するAndroid TV端末に電源供給できる。前面には、10W×2chのスピーカーを備える。

外形寸法は458×375×210mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約9.3kg。天吊り設置には対応しない。

前面(マグネット式のフロントパネルを取った場合)
背面

新コンセプトの製品でホームプロジェクタの裾野を拡げる

新製品の発表会には、エプソン販売で販売推進本部部長を務める蟹澤啓明氏が登壇。

DLP型の安価な4Kプロジェクターが登場したことで、シェアが60%にまで落ち込んだとしながらも、5月に発売したコンパクトなレーザープロジェクタ「EF-100」シリーズが好調に推移しているとコメント。

EF-100の購入者調査。購入者は年齢層が低く、女性の比率が増加。寝室使用やスクリーンを使わない特徴も見られたという

さらにEF-100の購入者の7割が“初めてプロジェクターを購入する”新規ユーザーであり、同製品がプロジェクター市場の裾野拡大に寄与したと話した上で「プロジェクターが持つ魅力をもっと広く伝えるためには、新しい顧客価値を提供し続けることが我々の使命。'19年下期に投入する新モデルは、エプソンならではの3LCDの高画質をキープしながら、簡単で、誰でも、どこでも、をコンセプトに開発した。中でもLS500は“部屋に大きなテレビは置きたくないけれど、大画面は楽しみたい”というニーズに応える新コンセプトの商品だ。テレビや映画はもちろん、スポーツをよりカジュアルに、大画面で楽しんでほしい」と語った。

エプソン販売 販売推進本部部長の蟹澤啓明氏