ニュース
新宿“3D巨大猫”はどうやって生まれたのか。目のサイズにこだわり
2021年7月21日 11:52
オムニバス・ジャパンは、東京・新宿に設置されている大型街頭ビジョン「クロス新宿ビジョン」で放映している“3D巨大猫”のメイキングカットを公開した。「新宿の街を見守り、街行く人が思わず足を止めて、いつまでも見ていられるような猫」を目指して制作したという。
クロス新宿ビジョンは、国内唯一という4K相当画質の大型街頭ビジョン。巨大猫は7月1日にプレ放送が始まると、国内では類を見ない150m2超級の大型ビジョンが放つの圧倒的なインパクトと、愛くるしい猫のしぐさや表情が話題となり、国内だけでなく海外メディアからも取り上げられている。
この巨大猫は、あらゆるジャンルの映像を手がけるオムニバス・ジャパンの山本信一エグゼクティブクリエイティブディレクターが、このビジョンが持つ湾曲したフォルムを活用したユニークな3Dコンテンツ制作を、ビル所有者であるクロススペースから依頼され企画したもの。
制作にあたっては、「新宿の街の特性と、猫の習性を知り尽くした猫好きのスタッフが集結して、新宿の街を見守り、街行く人が思わず足を止めて、いつまでも見ていられるような猫を目指した」といい、コンピューター上にクロス新宿ビジョンを設計して、事前にさまざまな検証が行なわれた。
今回公開されたメイキングカットは、立体的に見える角度の検証や、猫の生態を踏まえた目(瞳孔)のサイズの検証、クロス新宿ビジョンの周囲の光源からの反射など細かくシミュレーションを行なったなかでの一コマ。
特に目のサイズについては制作チームで何度もテストを行ない、現在放映中の『おはよう篇』『おしゃべり篇』『おやすみ篇』の3バージョンそれぞれで検証された。
リアルな猫の表現は「第12回アジア・フィルム・アワード」で最優秀視覚効果賞を受賞した映画「空海−KU-KAI− 美しき王妃の謎」で、CGの主役である黒猫と虎のCGスーパーバイザーを担当した経験を持つ、青山寛和氏を中心としたチームが、音楽は保護猫の活動も行なう音楽家のIntercity-Expressが担当した。
今後は新しいシーンの公開も予定されており、「放映時間に合わせて変わる猫のしぐさや表情とともに、新宿の新たなシンボルとして愛される“地域猫”の姿に、今後もご注目ください」としている。
- 企画制作:オムニバス・ジャパン
- クリエイティブディレクター:山本信一
- プロデューサー:加賀美正和
- CGスーパーバイザー:青山寛和
- アニメーションスーパーバイザー:秋田雄介
- アニメーター:平松達也
- リギングアーティスト:山崎崇
- ルックデブアーティスト:西田隆志
- ライティング&コンポジットアーティスト:中江昌彰
- デジタルアーティスト:川島優人
- デザイナー:堅木ゆり子
- サウンドデザイン:Intercity-Express
- プロダクションマネージャー:岩田亜衣理