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Apple Music、iOS 15で空間オーディオ×ダイナミックヘッドトラッキング

Apple Musicで配信されているダイナミックヘッドトラッキング機能を備えた空間オーディオの特別解説

アップルは、9月21日に配信を開始したiOS 15におけるApple Musicの新機能について紹介。Apple Musicが写真アプリの「フォトメモリー」と一体化したほか、頭の動きを追跡し、頭の向きを変えると、音の向きが変わる「ダイナミックヘッドトラッキング」が空間オーディオで利用可能になった。またApple Musicでは4,000万人以上のリスナーが空間オーディオを体験したことも明らかにした。

フォトメモリーは写真アプリ内の「For You」タブで利用できる

写真アプリで使用できるフォトメモリーは、ライブラリの中から、忘れたくないであろう人や場所、イベントなどを自動で見つけ出し、厳選したコレクションという形で見せるもので、写真のムードにあうサウンドトラックも自動的に作成される。

iOS 15では、このサウンドトラックとして使える楽曲がApple Musicに統合され、契約者であればApple Musicで配信されている楽曲をメモリーのサウンドトラックとして利用できる。Appleは世界中の何百万もの楽曲のレーベルや音楽出版社と交渉し、これらの楽曲は今後数か月の間に利用可能になるという。

ダイナミックヘッドトラッキングは、「ステレオよりも広く、より鮮明で、豊かで臨場感が増す音楽体験」という空間オーディオの臨場感がさらに増すというもの。同社の完全ワイヤレスイヤフォン「AirPods Pro」もしくはワイヤレスヘッドフォン「AirPods Max」で利用できる。

対応イヤフォン/ヘッドフォンとiOS/iPadOS 15をインストールした端末を持つApple Musicユーザーは誰でも利用可能で、AirPods Pro/Maxを使用している場合はデフォルトでダイナミックヘッドトラッキングが適用された状態で空間オーディオ再生が行なわれる。

ダイナミックヘッドトラッキングは、空間オーディオではない通常のステレオ楽曲でも使用可能。Appleのハードウェアは「オーディオを『空間化』および『ヘッドトラック』できるため、ステレオでも空間的な体験」ができるとのこと。ヘッドトラッキングのオン/オフはコントロールセンターから操作できる。

Apple Musicでは、ラジオステーション「Apple Music 1」のDJ、ゼイン・ロウによるダイナミックヘッドトラッキング機能を備えた空間オーディオの特別解説「Introducing Spatial Audio with Dynamic Head Tracking」も配信している。

空間オーディオコンテンツ再生で日本はトップ3マーケットに

6月からApple Musicで配信がスタートした空間オーディオは、4,000万人以上のリスナーが体験し、再生回数は数十億回に到達。8月にリリースされた主要な新作の1/4は空間オーディオに対応しており、同月のアメリカにおけるApple Musicアルバムランキングでは1位を獲得したポップアルバムの60%、ラテンアルバムの50%、カントリーアルバムの40%、ヒップホップアルバムの36%が空間オーディオ対応だった。

空間オーディオの再生は日本、ロシア、メキシコで最も急速に成長しており、コンテンツ再生においてはアメリカ、日本、イギリスが上位3位のマーケットに。日本では公開以来、Apple Musicのデイリートップ100ランキングで1位に達した曲の21%が、空間オーディオに対応していたとのこと。