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ゼンハイザー、単体で7.1.4chサウンドバー「AMBEO Soundbar | Plus」

「AMBERO Soundbar | Plus」

Sonova Consumer Hearing Japanは、ゼンハイザーブランドより、単体で7.1.4chを実現する世界初のサウンドバー「AMBERO Soundbar | Plus」を、7月下旬に発売する。価格はオープンプライス、店頭予想価格は242,000円前後。サウンドバーと組み合わせるワイヤレスサブウーファー「AMBEO Sub」も7月下旬に発売する。こちらも価格はオープンプライス、店頭予想価格は、121,000円前後。どちらも7月中旬より予約を受け付ける。

「まるで魔法」と謳うサウンドバーで、ドラマや映画、スポーツなどの臨場感を今まで以上に味わえるというモデル。発売中のモデル「AMBEO Soundbar | Max」は上位モデルとして併売される。

そのAMBEO Soundbar | Maxよりも本体をコンパクト化しつつ、サウンドバー単体で7.1.4chを実現。欧州最大の研究機関「フラウンホーファー」と共同開発した3Dサウンド技術「AMBEO」も搭載している。

合計9基のドライバーを搭載する

すべて自社開発のドライバーを合計9基搭載。内訳はフルレンジドライバーが7基、ロングスローウーファーが2基。出力400WのD級アンプも搭載する。フルレンジドライバーの搭載位置はフロントに3基、サイドに2基、天面に2基。競合製品ではツイーターを搭載するものもあるが、このAMBEO Soundbar | Plusでは「高域までしっかり再現できるフルレンジドライバーで、一般的なツイーターに勝るとも劣らない性能を持つため」ツイーターは非搭載となっている。

ウーファーは4インチで、2基とも本体天面に上向きで搭載される。こうすることでサウンドバーの高さを抑えられるとのこと。また隣合うフルレンジドライバーと同時に音を出すことで、上方向の音響を強化している。

サウンドバー天面はフラットではなく、前方に傾いている

またサウンドバー天面はフラットではなく、前方に3度傾いているのも特徴。こうすることでトップ方向の音響効果を引き出すという。各ドライバーの音が混ざらないよう、それぞれに専用のチェンバーを用意。「耳に届くときに臨場感、立体感のある音」を楽しめる。

室内の音響特性を計測して、各空間にあわせた立体音響空間を作り出すルームキャリブレーションも利用可能。AMBEO Soundbar |Maxでは、別途キャリブレーション用のマイクを用意する必要があったが、このAMBEO Soundbar |Plusでは本体にマイクを内蔵しているため、サウンドバー単体でキャリブレーションが行なえる。

Dolby AtmosやDTS:X、360 Reality Audio、MPEG-H Audioなど、最新の立体音響コーデックに対応。5.1chやステレオ音声を7.1.4ch化するアップミックス機能も備える。

付属のリモコン

再生コンテンツに合わせ、MOVIEやMUSIC、NEWS、SPORTS、NEUTRALの各モードを選択できるほか、サウンドバー側で視聴コンテンツに合わせて自動的にモードを切り替える「Adaptive」モードも搭載する。このAdaptiveモードでは再生コンテンツのメタデータや入力をもとにコンテンツを識別するとのこと。そのほかNIGHTモード、ボイスエンスメントモードも備える。

アプリからも各種操作ができる

付属リモコンに加え、スマートフォンアプリからも各種操作が可能。上述のモード切替に加え、各モードをベースにしたイコライザー調整もできる。

本体背面

入力はHDMI 2.0a×1、RCA×1。出力はeARC対応のHDMI 2.1×1、サブウーファー用のプリアウト×1。Bluetooth 5.2に準拠し、コーデックはSBCとAACをサポート。AirPlay 2やChromecast built-in、Spotify Connect、Tidal Connectを利用できる。Wi-Fiも内蔵し、サウンドバーを使うにはホームネットワーク環境が必要。

外形寸法は約105×12×7.8cm(幅×奥行き×高さ)、重さは約6.3kg。リモコンやHDMIケーブルなどが付属する。

「AMBEO Sub」

同時発売のサブウーファー「AMBEO Sub」は、8インチのロングスローウーファーと、360WのD級アンプを搭載。27Hzまでの低域を再生できる。ワイヤレスのため、電源ケーブルをつなぐだけで使用できる。ウーファーは上向きに設置されている。

1台のAMBEO Soundbar |Plusに最大4台のAMBEO Subを連携できる。複数台をつなぐことで「よりイマーシブなサウンド体験を楽しめる」とのこと。なお、複数台接続した場合でも7.2.4chや7.3.4chにはならず、基本的にはすべてのAMBEO Subが同じサウンドを再生する。

サイズ比較として「AMBEO Sub」とiPhone 13 Proを並べたところ

エアーフローノイズなどを極限までなくし、淀みのない低域を再現するために、バスレフ型ではなく密閉型を採用している。サブウーファーにもマイクが内蔵されており、ルームキャリブレーションを利用できる。

本体底面

再生周波数帯域は27Hz~80Hz。サウンドバーと組み合わせたときのクロスオーバー周波数は80Hz。入力はモノラルRCA×1。外形寸法は約27.4×27.4×36.9cm(幅×奥行き×高さ)、重さは約8.2kg。

なお、AMBEO SubはAMBEO Soundbar専用品のため、他社製品との互換性はない。

音を聴いてみた

「AMBEO Soundbar | Plus」に「AMBEO Sub」を組み合わせたところ。2台はワイヤレスで接続する

AMBEO Soundbar | PlusにAMBEO Sub1台を組み合わせて、Dolby Atmosデモコンテンツを試聴してみた。一聴して分かるのは、空間の広さ。特に左右方向と上方向への音の広がりが印象的で、ヘリコプターが前方から迫ってきて頭上を通過する様子が、しっかりと描写されていた。

また土砂降りの雨が降っているデモ映像では、「ザーッ」と上から雨粒が叩きつける音だけでなく、足元の水たまりに雨粒が落ちて「ビシャビシャ」と細かな音を立てる様子も聴き取ることができた。サブウーファーも組み合わせているので、低域もしっかりした音圧と沈み込みで、映画館のような迫力ある低域を味わえた。