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高輝度evoパネルになった8K有機ELテレビ。88型約396万円

88型「OLED88Z3PJA」

LGエレクトロニクス・ジャパンは、独自のOLED 8K evoパネルを採用した、新しい8K有機ELテレビ「Z3」シリーズを発表。6月7日より受注受付を開始した。ラインナップは、88型「OLED88Z3PJA」の1サイズ展開。価格はオープンプライスで、予想実売価格は396万円前後。

2019年9月に発売した世界初の8K有機EL「OLED88Z9PJA」から数えて、“第5世代目”に当たる8Kモデル。最新のZ3シリーズでは、8K機初のOLED evoパネルを採用し、高輝度化を実現。さらに、プロセッサーとwebOSの進化による画音質のクオリティ・使い勝手の底上げが行なわれている。

より明るくなった“OLED 8K evo”パネルを初搭載

国内唯一となる、88型8K/7,680×4,320ドットの有機ELパネルを採用。

さらに新モデルは、新しい発光材料を採用することで赤・緑・青の波長を改善すると共に、新しいカラーレイヤーを追加して色再現の精度を高めた“OLED 8K evo”パネルを初搭載。放熱板とプロセッサーの最適化により、更に鮮明で明るい8K映像を実現した。

プロセッサーは、8K専用の「α9 AI Processor 8K Gen6」を搭載。何百万もの映像ソースを学習した人工知能統合プロセッサーにより、地上波でも、ネット動画でもあらゆるコンテンツに合わせて、高性能なレベルの映像を描写。2K、4K映像からの8Kアップスケーリング処理においては、AI解析により、ノイズを徹底的に除去することで、クリアかつ鮮明な映像を目指した。

エリア毎に最適なトーンマッピングを施すことで、コントラストを最大化するOLEDダイナミックトーンマップングプロでは、解析性能をブラッシュアップ。従来の5,000分割のエリアトーンマップ処理に加え、20,000を超えるエリア分割・グレースケール分析を行なった上でエリア毎の明るさ向上処理を追加することで、映像描写に磨きをかけた。

新しい映像機能として追加されたのが、「パーソナルピクチャーウィザード」。

画面の案内に従って、表示された6枚の画像の中から、自身が好ましいと感じる画像を1~2枚選択。この作業を6回繰り返すことで、AIがユーザーの好みの画の傾向を判別。8,500万通りの中から、AIがユーザー好みの画と判断したチューニングにして映像を楽しむことができる。

HDRは、HDR10、HLG、Dolby Visionをサポート。周囲の明るさに合わせてDolby Visionコンテンツの映像を自動最適化し、明るい部屋でも暗い部屋でも、美しい映像が楽しめるDolby Vision IQにも対応する。

バーチャルサラウンドが9.1.2ch化

見ている映像のジャンルを分析し、サウンドの種類をAIが自動認識・最適化してくれるAIサウンドプロを引き続き搭載。

新モデルのトピックは、従来の7.1.2chから9.1.2chへと、バーチャルサラウンド機能が進化したこと。2chの音源ソースもバーチャル9.1.2chの立体音響で、包み込まれるような臨場感あふれる視聴体験を可能にしている。

さらに、「AIクリアサウンド」「オートバランスコントロール」を追加。AIクリアサウンドでは、音色と音の輪郭を補正し、音をクリアにすることで、画面から音が聞こえるように調整。オートバランスコントロールでは、音量によって、高音や低音の聞こえ方の違いを均一に自動調整する仕組みを導入。バランスを調整することで、音全体を聞き取りやすくなるようにした。

HDMI入力の4系統で、HDMI2.1をサポート。XboxやPlayStation、PCなどのゲームを大画面で楽しめるほか、8K60p、4K120p、VRR、ALLM、eARC/ARCなどの信号にも対応。応答速度1msで、レースゲームなど画面の切り替えが速いシーンでも残像感が少なくクッキリ表示。スピード感あふれるゲーム映像が楽しめる。

ビデオカードとテレビのリフレッシュレートを同期させることで、ゲームの映像で発生するズレやカクつきを抑制するNVIDIA GーSYNC Compatible、AMD FreeSync Premiumテクノロジーに対応。4K120pのDolby VisionとDolby Atmosでのゲームプレイも楽しめる。

自身のプレイ環境やゲームジャンルに合わせて、画質モードを選択できる「ゲームオプティマイザ」や、ゲームプレイ中も現在の設定が一目でわかる「ゲームダッシュボード」機能も引き続き搭載する。

クラウドゲームサービス「GeForce NOW」にも対応。ゲーム機器を接続しなくても、90以上の無料ゲームタイトルを含む1,000以上のゲームが楽しめる。

初「TVer」対応。リモコンに「NHKプラス」も

独自プラットフォームの「webOS」は、バージョン2023へ進化。

画面右上のマイプロフィールから、アカウントの切り替えが可能。プロフィールに基づいておすすめのコンテンツ表示やホーム画面のアプリをカスタムできるようにした。

クイックカード機能では、ホーム画面に「ホームオフィス」「ゲーム」「音楽」など、アプリをジャンルごとにまとめたカードを新設。カードの順番は自由に編集でき、頻繁に使用するアプリをすぐに起動できるようになった。

対応するネット動画は、Netflix、Hulu、Amazon Prime Video、DAZN、UーNEXT、YouTube、JOYSOUND.TV、Disney+、Apple TV、Paravi、Weverse、twitchに加えて、2023年モデルからは「TVer」と「WOWOWオンデマンド」をサポート。様々な動画配信サービスがテレビで楽しめるようになった。

さらにテレビリモコンには「NHKプラス」「hulu」「TVer」が追加。従来の「Netflix」「Disney+」「Prime Video」「U-NEXT」と合わせて、全7サービスのダイレクトボタンを用意した。

リモコン

ハンズフリー音声認識に対応し、テレビに話しかけるだけで基本操作が可能。リモコンに話しかければ、GoogleアシスタントとAmazon Alexaも利用可能。Apple AirPlay2にも対応しており、iPhoneやiPadなどで再生中の音楽や動画などをテレビでストリーミング再生できる。

テレビの上部に取り付け可能な専用カメラ「LG WebCam」(1.6万円前後)をアクセサリーとして新たに販売。これにより、テレビでビデオ通話を楽しんだり、オンライントレーニングで自身の動きを撮影して確認できるようになる。カメラにはプライバシー保護用のシャッターも搭載する。

2つ映像デバイスやコンテンツを同時に表示させる、マルチビュー機能も引き続き搭載。 「YouTubeでトレーニング動画を見る×Webカメラで自分を映す」、「地上波放送×Miracastでスポーツ中継を同時に見る」、「ゲームをしながら×YouTubeで攻略動画を見る」といった組み合わせに加えて、'23年モデルではHDMI2系統のマルチビューにも対応。異なる2つのPC画面を左右に表示できるようにした。

チューナー数はBS 8K×1、BS 4K/110度CS 4K×2、地上/BS/110度CSデジタル×3。