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Maestraudio第3弾、リケーブル対応でアルミ製フェイスプレート搭載「MA910SR」

「MA910SR」マエストロブルー

アユートは、オーツェイドのMaestraudioブランド新製品として、ブランド第3弾イヤフォン「MA910SR」を6月24日に発売する。Pentaconn earコネクター搭載によってリケーブルに対応しているのが特徴で、アルミ製フェイスプレートも採用している。価格は19,800円。カラーはマエストロブルー、グレイシアブルー。

「MA910SR」マエストロブルー
「MA910SR」グレイシアブルー

Maestraudio第1弾モデル「MA910S」は、頭部伝達関数を設計に取り込みながら、オリジナルのパッシブ型セラミックツイーター「RST」を搭載するなどの特徴があるが、それらを踏襲しながら、リケーブルに対応したモデルとして開発されたのがMA910SRとなる。

リケーブル対応にあたっては様々なコネクターを検証。その結果、低接点抵抗で定評のあるPentaconn earを採用。機械的な信頼性が安定しているだけではなく、MMCXと比べて、接点抵抗を1/10以下に抑えている事が決め手だったという。

また、IEMを構成する各種部材の特性を、FEM(有限要素法)を用いて細かく解析。ダイナミックドライバーの背面から発せられた音が、直接背面のフェイスプレートに衝突し小さな振動を引き起こす事に注目。この振動がより早く筐体全体に伝わることで多くの情報量を持った音を得られる事から、MA910SRでは、筐体のフェイスプレート部にヘアラインの入ったアルミ製フェイスプレートを採用。

FEM(有限要素法)を用いて細かく解析した結果、アルミ製フェイスプレートを採用した

これにより樹脂製フェイスプレートに比べて、フェイスプレートから筐体内部を伝わる音の情報量が圧倒的に多くなったという。その結果、「サウンドステージの広さを維持しながらも、さらに情報量が多く解像度の高い音の実現に成功した」とのこと。

ユニットは、Maestraudioブランド製品専用に開発とチューニングを行なった新開発グラフェンコートダイナミックドライバーをシングルで搭載。高性能音響補正デバイスである「HDSS」も搭載し、小型の樹脂筐体では実現が難しかった広いサウンドステージを獲得している。

ダイナミック型ドライバーに加え、パッシブ型セラミックコートツイーターの「RST」(Reactive Sympathetic Tweeter)も搭載。セラミックオーディオテクノロジーにおける基幹技術とも言える積層型圧電セラミックツイーター「VST」(Vertical Support Tweeter)では、20kHz以上の高音は非常に高い直進性を持つため、ユニットの同軸化が必要だった。

しかし、MA910Sシリーズでは、ユニバーサルIEMタイプの筐体に使用するため、同軸上から外れても高音が効率的に前方に伝わるセラミックツイーターが必要となる。そこで開発されたのが、RST。ダイナミックドライバーからの音波をダイアフラムに照射して振動を誘発するもので、管楽器に多く用いられている赤銅を基材とした振動板を採用。粒立ちの良い高音を得るため、その表面に独自の特殊なセラミックコートも施している。

ケーブルは、シルバーコートOFCとOFCのハイブリッド。イヤーピースは、シリコンゴムの軟度を僅かに下げることで、長時間の使用でも負担が少ないオリジナルの「iSep01」を4サイズ(S/MS/M/L)標準付属。本革コードリール、キャリングポーチなども付属する。

Maestraudioの全製品は日本製にこだわり、群馬の名工による成形技術、燕三条の製作所による表面加工など、「日本の“匠”を高い品質レベルで取り込んでいる」という。