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ANIMA、“音質特化”完全ワイヤレス。LE Audio対応

「ANW02」(Gray)

ピクセルは、Acoustuneのサブブランド・ANIMAより、LE Audioに対応した完全ワイヤレスイヤフォン(TWS)「ANW02」を7月28日に発売する。価格は33,980円で、カラーはBlackとGray。予約開始は7月14日から。店頭展示・予約開始に先立ち、7月8日~9日の「ポタフェス2023」で製品版の先行試聴を行なう。

「ANW02」(Black)

4月に行なわれた「春のヘッドフォン祭2023」で展示されたモデル。ブランド第1弾の「ANW01」と同じく、サウンドプロデューサーのTAKU INOUEが音質を監修した。音響設計も母体となるAcoustuneが担当している。

ANW02のサウンドは高音質コーデックの再生による「アーティストがスタジオで意図したサウンド」をターゲットにしているとのこと。

新開発の「El-CoClear振動板」

具体的には、より“音質に特化”することに重点を置き、高級有線イヤフォンに使用されるドライバーと同等の設計要件を掲げて新たに開発したダイナミックドライバーユニット「El-CoClear(エル-コクリア)振動板」を採用している。再生周波数帯域は20Hz~40kHz。

Acoustuneの独自技術「Mylinxドライバー」の開発で培った知見を元にした10mm径振動板で「高度な数値解析により設計された振動板、強力な磁束密度を備えるマグネット、最大限に効率を高める磁気回路、高級イヤホンにも使用される音質調整フィルターなどを吟味、選定することで、優れた特性を持つダイナミックドライバーが誕生した」とのこと。

またSoC内部のDSPをカスタムすることで、ドライバーの特性を最大限活かすことを目指したといい、従来品と比べて大容量かつ高速なフラッシュメモリの採用や測定・試聴を行なうことで最適化した独自のデジタル信号処理「S.A.L.T.」も開発。周波数特性のチューニング自由度が向上し、より高度な最適化が可能になったという。

TAKU INOUE監修のサウンドチューニングは、サブベースなど深めの低音がしっかり鳴るよう調整された「LATE NIGHT(デフォルト)」と、バンドサウンドなども含めた幅広いジャンルに対応できるという「TWILIGHT」、低域と高域を少しずつ丸めたチューニングの「DAWN」の3つを用意。これらのチューニングパターンは専用アプリ「ANIMA Studio」から変更できる。

Qualcommの「Snapdragon Sound」対応で、Bluetooth 5.3に準拠。コーデックはSBC、AAC、aptX、aptX Adaptive、aptX Losslessをサポート。そして次世代のBluetoothオーディオ規格「LE Audio」にも対応した。

LE Audio接続時は、通信の高品質性と低消費電力を兼ね備える「LC3コーデック」も利用可能。従来のSBCコーデックに比べて、最大50%低いビットレートでも音質が向上、ロングバッテリーと低遅延通信が可能になる。

またLE Audio対応端末ではオーディオ共有機能を使って、1台の端末に複数のANW02を接続して、複数人で同時にコンテンツを楽しめる。従来のBluetooth(Classic Audio)の機能であるマルチポイント接続・マルチペアリングにも対応した。

大容量バッテリーを搭載しており、イヤフォン単体で約14時間の連続再生を実現。チャージングケースと合わせると最大42時間の連続再生ができる。ANW01で好評だったという「パワーマネジメント機能」も引き継いでおり、使用状況に合わせて省電力化が行なわれる。ケースはワイヤレス充電に対応。

イヤフォン筐体は、Acoustuneのデザインアイデンティティを採用し、ダイナミックドライバー、バッテリー、基板などのレイアウトに人間工学を考慮したフィッティングの最適化が図られた。Acoustuneのイヤフォン「ST1000/2000」のカスタムシェルで培ったノウハウも活かされており、長時間使用時の装着性や遮音性を高い次元で両立したという。IP56の防塵防滴仕様。

機能拡張アプリ「ANIMA Studio」に対応画面は開発中のもの)

専用の機能拡張アプリ「ANIMA Studio」では、上述のチューニングパターン変更のほか、システム音声変更機能「Advent Voice」などが利用できる。

外形寸法はイヤフォン片側が22×29×35mm(幅×奥行き×高さ)、ケースは72×37×3mm(同)。重さはイヤフォン片側約9g、ケースが約40g。イヤーピース(S/M/L)、USB-Cケーブル(充電専用)などが付属する。