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ソニー、重低音特化シリーズ「ULT POWER SOUND」。“快感ブーストボタン”ヘッドフォン

「ULT WEAR」(フォレストグレイ)

ソニーは、重低音に特化した新シリーズ「ULT POWER SOUND(アルトパワーサウンド)」を展開する。そのシリーズ第1弾として、ノイズキャンセリング(NC)対応のワイヤレスヘッドフォン「ULT WEAR」(型番:WH-ULT900N)を、4月26日に発売する。価格はオープンプライス、店頭予想価格は33,000円前後。カラーはフォレストグレイ、オフホワイト、ブラック。

カラバリは全3色

4月12日に海外発表された「アリーナの最前列にいるような熱狂的で心震える臨場感」が味わえるという新シリーズ。このULT WEARのほかにBluetoothスピーカー2機種も発表されており、こちらは別記事で紹介する。

左ハウジング後方に“快感ブーストボタン”「ULTボタン」を搭載

最大の特徴は、押すだけで重低音を味わえる“快感ブーストボタン”「ULTボタン」を搭載していること。ボタンを押すだけで強烈な重低音を楽しむことができ、特にULT WEARでは「ソニー史上最高の重低音体感」が味わえるという。

製品パッケージにも「ULT POWER SOUND」ロゴが大きくあしらわれた

ソニーには、同じく迫力の重低音が味わえるシリーズとして「Extra Bass」が存在しているが、ULT POWER SOUNDの登場に伴い、Extra Bassは終了。同シリーズのワイヤレスヘッドフォン「WH-XB910N」も生産完了となっている。

ULT WEARでは、「ハイコンプライアンス化による迫力ある重低音再生とクリアな中高域再生を実現する」という専用設計の40mm径ドライバーユニットを新規に開発。重低音再生の魅力を引き出す音質チューニングにより、迫力あるサウンドと自然で広い音場感を両立した。

「ULT WEAR」(ブラック)

サウンドモードはULT1(デフォルト)、ULT2、OFFの3つで、ヘッドフォンの左ハウジング後ろ側に搭載されたULTボタンを押すだけで簡単に切り替えられる。ULT1は深い低域をより強調し「圧倒的な量感の重低音と埋もれないクリアなボーカル」が楽しめるモード。

ULT2では、さらにパワー感を強調し「従来のヘッドフォンでは得られなかったようなグルーヴ感」が味わえる。なお、「ソニー史上最高の重低音体感」が味わえるのはULT2モードとなる。

右ハウジングはタッチ操作に対応しており、音量調整や楽曲操作などが可能。装着検知機能も利用でき、静電センサー方式を採用したことで精度が向上、センサーを外観上、影響のない場所に配置できるため、デザイン性の向上にも貢献したとのこと。

WH-1000XM5などにも搭載されている統合プロセッサーV1を採用することで、低遅延での処理が必要な高音域のノイズキャンセリング性能を強化した。ノイズキャンセリング用にフィードフォワードマイクとフィードバックマイクを各2基、計4基搭載するデュアルノイズセンサーテクノロジーにより、的確にノイズを除去する。

同社製品のなかでは、同じく統合プロセッサーV1を搭載した「WH-CH720N」よりも高いNC性能を持つという。

外音取り込み機能は、より自然な外音取り込みになるようチューニングされている

外音取り込みも利用でき、同じく重低音重視だったWH-XB910Nと比較して、より自然な外音取り込みになるようチューニングされている。マイク周辺機構を新規設計することで、NC/外音取り込み/通話中の風ノイズも低減。高精度ボイスピックアップテクノロジーによりクリアな会話も楽しめる。

充電ポートはUSB Type-C。有線接続でも利用できる

なおハイレゾ対応ではなく、アップスケーリングはCD音質相当までの「DSEE」が利用可能。BluetoothコーデックもLDACをサポートするがハイレゾ・ワイヤレス利用できない。ただし「LDACを使うことで可聴音域の音質も向上する」とのこと。そのほかコーデックはSBC、AACをサポートする。Bluetooth 5.2に準拠。

360 Reality Audio認定を取得しており、立体音響を楽しめるほか、対応のスマートフォン・コンテンツと組み合わせればヘッドトラッキングも利用できる。

「ULT WEAR」(オフホワイト)

立体縫製の滑らかなクッションを採用し、高音質・NC性能を快適な装着感で楽しめる側圧を実現。耳周りの空間を広くするなど、耳への当たり方も工夫されている。

バッテリー持続時間は、サウンドモード(ULT OFF/ULT1/ULT2)の違いによらず、NCオン時で30時間、NCオフ時で50時間。3分の充電で1.5時間、10分で5時間使える急速充電にも対応した。マルチポイント接続やGoogle Fast Pair、Microsoft Swift Pairなどにも対応する。

本体は折りたたみ可能。キャリングケースも付属する

本体はスイーベル、折りたたみが可能。キャリングケースやヘッドフォンケーブル(約1.2m)、USB Type-A to Type-Cケーブル(約20cm)などが付属する。

ヘッドフォン市場は右肩上がり。特に若年層は“重低音推し”

同社によれば、近年はヘッドフォン市場が右肩上がりで成長しており、特に1万円以上のモデルが人気だという。また若年層のユーザーも増えており、同社製ヘッドフォン「WH-1000X」シリーズでも、2018年発売のWH-1000XM3と、'22年発売のWH-1000XM5比で若年層ユーザーが142%増だったとのこと。

またユーザーアンケートにより、10~20代の8割がヘッドフォンで迫力ある重低音を楽しみたいこと、2人に1人が気分転換に重低音を聴いていることなどが分かったことから、重低音に特化した新たなシリーズとしてULT POWER SOUNDが展開されることになった。