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【CEATEC 2013】東芝、40型の4K REGZAを初披露。プロ向けに訴求

50型4Kも。直下型LEDや新TimeOn、8型Windows 8.1タブ

東芝ブース。ステージで4K REGZA Z8Xシリーズを訴求

 映像、情報、通信の総合展示会「CEATEC JAPAN 2013」が10月1日~5日にかけ、幕張メッセで開催される。その前日となる9月30日、マスコミ向けに一部ホールやブースが先行で公開された。なお、1日~5日のスケジュールの内、1日は関係者などに向けた招待日。2日~4日は公開日で、入場料は一般1,000円、学生500円。5日の土曜日は無料公開日となる。

 東芝は4Kテレビを中心に展開。IFA 2013で参考展示した50型4Kテレビに加え、40型の4Kテレビを初披露した。

40型や50型でも「4K」展開。マスターモニター訴求

プロの映像制作環境を模したでもブース展開。実際に4K映像を編集している

 東芝が参考展示したのは50型と40型の4Kテレビ。4K REGZAのZ8Xシリーズは現在84型/65型/58型の3サイズで展開しているが、より小型サイズでも4Kの魅力をアピールしている。今回のCEATEC展示では、REDの4KビデオカメラやBlackmagic Designの4K編集システムなどを組み合わせ、4Kの映像編集用のモニターとして、プロ用途での使用を提案している。

 発売時期や価格、パネル種類などは「未定」としているが、50型については製品化の可能性が高いとのこと。40型については、今回の展示で意見などを集めて4Kの応用展開の一例としてしていく計画。

40型の4K REGZAを参考出展。マスターモニター的な用途を訴求
50型4K REGZA
Dyabookからの4K出力を表示

いずれも4K/3,840×2,160ドットの4Kパネルを採用し、通常の液晶テレビとして利用できるほか、映像制作用モニターとしての強化。REGZA Z8Xシリーズは、映像やゲーム制作のプロフェッショナルでも利用されていることから、[プロ設定]モードの設定方法をWebで公開/紹介している。今回の試作機を製品化する際には、こうしたプロ設定を映像モードのひとつとして搭載予定という。

 業務でも使えることをアピールしているものの、製品の展開としては、民生向けのREGZAブランドを予定しているとのこと。また、4K出力対応の「dynabook」からの映像出力デモも行なっていた。

 50/40型のインターフェイスについては、まだ未定だがHDMIによる4K/60p対応のほか、DisplayPortへの対応なども検討しており、CEATECを始めとする展示会で意見を聞いていくとのこと。また、REGZAでは、別売の映像入力アダプタ「THD-MBA1」を利用することで、4本のHDMIを経由して、4K/4:4:4/60p映像の入力が可能ということが、プロ利用で支持されている理由とのことで、この特徴は継続していく。

ハイポテンシャルミドルサイズとして4K 40/50型をアピール
4Kカメラなどと組み合わせて映像制作のプロにアピール
REGZA Z8Xシリーズ

 Z8Xシリーズについては、メインステージで大々的に訴求。4Kの解像度やREGZAエンジンCEVOの超解像などの技術の概要を紹介。また、12月24日にファームウェアアップデートによりHDMI 2.0の4K/60p入力に対応することも発表された。

 Z8Xシリーズのデモでは、スカパーJSATやIMAGICAと協力して、4K/60pコンテンツを用意。Jリーグや、フォーミュラーニッポン、Def Techのライブなどの4K映像が楽しめる。

スポーツの4K放送映像で4Kの魅力をアピール
4K出力対応のモバイルワークステーション「WS754」を使った展示

Z8/J8は新直下型バックライトシステムをアピール。8型Windows 8.1タブも

REGZA Z8/J7シリーズ

 高輝度/高色域のフルHDモデル「REGZA Z8/J7シリーズ」も展示。その画質をアピールしている。

 Z8シリーズの特徴といえるのが、自社開発の直下型LEDバックライトシステムだが、そのカットモデルを用意。Z8シリーズの高輝度を支える仕組みを紹介している。Z8シリーズのLED搭載数は公式には「非公開」としているが、42/47/55型で共通とのこと。カットモデルのLEDの数を数えると、縦が7行、横が12~13列と思われ、84~91個程度と推測される。

REGZA Z8の直下型LEDバックライトシステムのカットモデル。“かなり暗め”での展示とのこと
カットモデルの内側

 Windows 8.1を搭載した8型タブレットも参考展示している。2013年内発売を予定しており、価格は未定。解像度は1,200×800ドットで、RT版ではなく通常のWindows 8が動作。重量は500g以下になる見込み。Windows OSが動作するため、REGZAタブレットではなく、dynabookブランドになるという。

Windows 8.1搭載の8型タブレット
レグザタブレットの手書きデモも

TimeOnはTwitter/FB連携。家電コントロールも

TimeOnのおまかせ録画コミュニティを強化

 REGZAのクラウドサービス「TimeOn」のアップデートについても案内。詳細は別記事で案内しているが、11月上旬より拡充し、SNS連携の新サービスを開始するほか、「おまかせ録画コミュニティ」の機能強化やユーザーインターフェイスの改善を行なう。

 TimeOnは、REGZA Z8X/Z8/J8/Z7/J7シリーズで利用可能なクラウドサービス。新サービスの「SNS TV」は、テレビ画面で視聴中のチャンネルに関連したツイートを閲覧したり、Twitterの盛り上がりをグラフ(トレンドグラフ)で確認して盛り上がっているチャンネルへ簡単に切り替えられるというもの。ハッシュタグ情報を参照し、BSチャンネルなどの盛り上がりも確認できる。また自分のタイムラインを画面の右脇に表示することも可能。

 Facebook連携にも対応。「TVスタイル for Facebook」サービスは、家族や友達がFacebookに投稿した写真や書き込みを、テレビの大画面で楽しめるもの。Facebookのタイムラインやニュースフィードをテレビで使いやすくするためのデザインも工夫したという。

Twitter連携の「SNS TV」
TVスタイル for Facebook
タブレットで「みどころシーン再生」

 「おまかせ録画コミュニティ」サービスの機能強化も実施。番組コミュニティの種類を拡充し、より多くの人の趣向にそった番組を自動で録画できるようになる。また、番組コミュニティの登録ユーザーに通知を送る機能や、友人に番組コミュニティをおすすめする機能も追加。

TimeOnで「家電コンシェルジュ」

 既報の通り「家電コンシェルジュ」サービスにも対応。東芝ホームアプライアンスが提供する家電コンシェルジュサービスを利用し、テレビ上で、宅内で連携するスマート家電の運転状況の一覧表示や、エアコン、LEDシーリングライトのオン/オフ切り替え操作などが行なえるもの。会場ではREGZAからのエアコンのON/OFFやシーリングライトの調光変更などのデモが行なわれた。

 TimeOnは、REGZA Z8X/Z8/J8/Z7/J7シリーズで利用可能だが、「家電コンシェルジュ」は、Z8/J8シリーズのみの対応となる。

 なお、現時点では家電コンシェルジュで操作できる機器は、東芝製品のみとなっている。技術的にはスマートハウス向けの通信規格である「ECHONET Lite」を採用しているため、今後、他社対応も検討していくとしている。

REGZAから照明の色をコントロール
新REGZAタブレットからも家電操作に対応

(臼田勤哉)