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Jリーグついに開幕! DAZN映像配信で丸ごと楽しむ観戦ガイド

 いよいよJリーグの2018シーズンが2月23日(金)に開幕する。トップリーグのJ1リーグは、全18チームによる2回戦総当たり方式の1シーズン制(全34節)に渡って争われ、最終節は12月1日(土)。今年はFIFAワールドカップの開催年であり、Jリーグ25周年の節目でもあることから、例年以上の盛り上がりが予想される。そんなJリーグを思う存分楽しむために、映像配信サービスなどを活用して観戦する方法を紹介しよう。

W杯開催前後の見どころをチェック

 今シーズンの見どころは、ロシアワールドカップ(6月14日~7月15日)の前後で異なってくる。ワールドカップ開催前までは、日本代表のメンバー入りの可能性がある選手にスポットライトが当たるだろう。海外リーグ所属の選手が大半を占める代表だが、それでも各ポジションで1~2人はJリーグ所属選手がメンバー入りを果たすはず。また、サプライズでのメンバー入りも、Jリーグ選手の可能性が高い。

 また、今シーズンから新監督が指揮を執るチームにとっては、前半戦の成績にかかわらず、戦術の浸透を図るための重要な期間となる。J1では、北海道コンサドーレ札幌、FC東京、横浜F・マリノス、清水エスパルス、ガンバ大阪、サンフレッチェ広島がそれに当たるが、注目したいのは札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督。広島と浦和レッズで見せた攻撃的サッカーを、昨シーズンは守備的サッカーで戦った札幌にも根付かせることができるのか。その手腕が期待される。また、選手にとって、代表メンバー入りはリーグ戦での活躍が前提となるだけに、気迫のこもったプレーが見られるだろう。

 ワールドカップ開催に伴い5月下旬~7月中旬には、J1のみリーグ戦が中断されるが、もちろん、完全オフというわけではない。選手たちにとっては、コンディションの維持や怪我からの回復に努める期間となる。また、リーグ前半戦で波に乗れなかったチームは、短期合宿を行なうなどしてチーム力アップを狙うだろう。

 中断期間明けのリーグ戦では、優勝争いとともに、次代の日本サッカーを背負って立つ若手選手のプレーにも注目したい。筆頭は、スペインの名門FCバルセロナの下部組織で育った16歳のMF久保建英(FC東京)。また、DF初瀬亮(ガンバ大阪)やFW岩崎悠人(京都サンガF.C.)など、2020年の東京オリンピックに出場するU-21日本代表チームのメンバーも、大半はJリーグ所属だ。リーグ戦などで出場した際に名前と顔をチェックしておけば、2年後に“ドヤ顔”で語れそうだ。

 ところで、リーグ開幕の23日が金曜日ということに「おやっ?」と思った人もいるかもしれない。今シーズンからは史上初の試みとして、金曜夜に試合を開催する「フライデーナイトJリーグ」が導入された。すでにヨーロッパの主要リーグでは実施されているこの仕組み。週末の時間は家族や友人と過ごす貴重な時間のため、趣味のサッカー観戦にはなかなか費やせないという人にはうれしいはずだ。

金曜夜に試合を開催する「フライデーナイトJリーグ」が導入。写真はJリーグの村井満チェアマン

ライブ視聴は映像配信が便利。一部はテレビ放送でも

 Jリーグを観る方法は色々あるが、選手のスピード感や迫力、サポーターの声援などが一番近くに感じられるのは、当然ながらスタジアム観戦。地元の名物も味わえるスタジアムグルメ(とビール)など、現地ならではの魅力もある。

 とはいえ、毎週スタジアム観戦するのはなかなか難しい。そこでテレビ放送やネット配信による視聴も活用したい。スタジアムでは視聴困難なリプレイ映像やプレー解説などがあるのもメリットだ。

 Jリーグの視聴方法として有力な選択肢が、スポーツ専門の映像配信サービス「DAZN(ダゾーン)」。J1、J2、J3のリーグ全試合がライブで観られ、1週間の見逃し配信も行なわれる。月額1,750円で、ドコモ契約者が利用できる「DAZN for docomo」は月額980円。Jリーグだけでなく、海外サッカー、野球、格闘技、テニス、モータースポーツなど様々なコンテンツが揃っているのも魅力だ。

DAZNはJ1、J2、J3をライブ配信

 DAZNによるJリーグ配信は2シーズン目となり、昨シーズンからの改善点も多くある。例えば、中継映像の制作体制が変更となり、J1では最大18台のカメラを用意。注目のシーンを様々な角度から観られるようになるという。また、2018年後半には、試合映像をスマートフォンなどにダウンロードして視聴できる機能も提供予定。将来的な機能追加として、AR(拡張現実)の活用や4K映像への対応にも積極的な姿勢を見せており、さらなる充実が期待できる。

J1、J2、J3の映像制作体制

 昨シーズンの開幕当初には、画面がバッファリング状態になってしまって視聴できないという問題も起きていた。実は筆者も、DAZNのサービス開始直後に入会したものの、当時の配信品質の悪さから退会してしまった一人だ。だが、最近になって再入会したところ、大幅な品質向上が確認できた。筆者と同様の経験をした人も、もう一度試してみてはいかがだろうか。

 なお、DAZNには「年間視聴パス」という仕組みもある。これはJリーグの各クラブから購入するというもので、シーズンパス(スタジアムでの年間観戦チケット)と合わせて販売され、価格は19,250円。代金の一部がクラブの強化費用に充てられるのが特徴だ。購入方法は各クラブのサイトなどで案内されている。

 テレビ放送も、地上波とBSで予定されている。試合数は多くないものの、ホームチームの地元にあるローカル局や、NHK BS1を中心に放映予定だ。特にワールドカップ前は注目度が上がるため、直前になって放送が決まることもある。Jリーグ公式サイトに放映スケジュールが掲載されているので、確認しておくといいだろう。

 なお、リーグ戦とは別に「JリーグYBCルヴァンカップ」というカップ戦もある。こちらはスカパー! で全試合を放送予定で、DAZNでは配信されないので注意したい。ルヴァンカップの結果は、直接リーグの順位に関係しないものの、主に若手の登竜門とも位置付けられている大会で、ここで活躍した選手がリーグ戦で抜擢されるケースもあるため、チェックしておいてもいいだろう。

テレビとFire TV Stickで、好きな時間に楽しむ

 それでは、DAZNでの実際の視聴方法を見ていこう。DAZNではPCやスマホ、タブレットなど、自分のライフスタイルに合わせて視聴デバイスを選べる。ただ、サッカーを観るならやはりテレビの大画面で楽しむのが一番のオススメ。

 配信ならではの良さの一つは、好きなタイミングでプレーを見返せるところ。シュートのリプレイなど、制作側が用意したハイライトシーンだけでなく、その前のパス、ディフェンスなど細かなワンプレイをもう一度見たいというときに、その場所まで巻き戻して見直せるのは快適だ。ライブ視聴中でも、少し前のプレイにさかのぼって観た後、再びライブ視聴に戻ることもできる。ライブ配信を見逃しても、配信期間内(1週間)であれば好きな時間に観られる。

 今回はテレビで手軽にDAZNを利用できる方法として、Amazonの「Fire TV Stick」を利用してテレビで視聴する方法を紹介する。Fire TV Stickの魅力は、なんと言っても4,980円(税込)と安価なこと。また、テレビのHDMI端子に接続し、無線LANにつなげるだけで使える手軽さも良い。DAZN以外にも様々なアプリを利用でき、Amazonのプライム会員であれば、映画やテレビ番組などのコンテンツを追加料金無しで楽しめる点も見逃せない。なお、Fire TV Stick以外では、ソニーやパナソニック、LG、東芝のスマートテレビ用アプリや、Android TV、Chromecast、Apple TV、PlayStation 4/3、Xbox One/One S/One Xなどでも視聴可能だ。

Fire TV Stick。下は付属のリモコン
テレビの大画面とリモコン操作でDAZNを楽しむ。写真は'17年のベストマッチの一つ

 なお、4K/HDR対応(DAZNはHD画質)のFire TVは、2月25日まで7,480円/税込(通常は8,980円/税込)で販売するキャンペーン「Jリーグ開幕セール」を実施中。

 さらに、DAZNが最大2カ月無料で見放題になるDAZNキャンペーンも2月28日23時59分まで行なわれている。期間中にFire TVを購入してDAZNアプリをダウンロード、または初めてFire TV/Fire TV StickにDAZNアプリをダウンロードしたユーザーが対象となる。詳細はAmazonのサイトで案内されている。

DAZNはマルチ画面などの独自機能も

 視聴するには、まずDAZNへの入会を済ませよう。文字入力もいくつかあるので、PCやスマホなどからが登録しやすい。トップページからアカウントの作成ページに移動し、名前とメールアドレス、パスワードを入力。次に、決済方法を選べば入会は完了する。入会日から1カ月間は無料体験期間となり、それ以降は月額利用料が発生する。

アカウント作成

 決済方法は、クレジットカードやデビットカードが利用可能。また、iPhoneなどiOSアプリを利用するユーザーはiTunesアカウントでも決済できる。ただし、アップルの規定で1,890円(DAZNの税込月額利用料)という金額設定ができないため、1,900円と10円高くなることには注意したい。

 さらに、'18年からは新たな決済方法が増えたことにも注目。コンビニエンスストアで買える「DAZNチケット」が2月19日から発売された。クレジットカードなどを持っていなくても、コンビニで購入してPINコードをDAZNの専用サイトに入力すると視聴可能になる。

 入会が完了したら、Fire TV Stick側のセッティング。ホームからアプリのタブへと移動し、DAZNのアプリをインストール。アプリを起動し、入会時に入力したメールアドレスとパスワードでログインすれば、コンテンツを視聴できるようになる。

Fire TV画面からDAZNアプリをインストール
入会したアカウントでDAZNにログイン

 なお、3月上旬からはAmazonの「Fire TV」と「Fire TV Stick」のアプリ内課金にも対応予定。手持ちのAmazonアカウントでDAZN料金(月額1,750円)の決済も可能になる。この場合は、アカウント作成をFire TV上のDAZNアプリ内で行ない、Amazonのパスワードを入力すると入会手続きが完了。料金は、毎月のAmazonアカウント支払いでDAZNの料金も自動引き落としとなる。

 視聴環境としては、なるべく高速なネット環境で最新の機器を用意したい。というのも、筆者宅は高速な光回線と比較的新しいルーターを導入しているが、'14年モデルのテレビ本体(パナソニックVIERA「TH-40AX700」)にインストールしたDAZNアプリで視聴を試みた際には、フレーム落ちが頻発してストレスがひどかったからだ。この時はいろいろと改善方法を探ったものの、結局、最新のFire TV Stickに切り替えたら、すんなりと解決した。

 なお、使用するルーターによっては、5GHz帯の無線LANがFire TV Stickから検出されない場合もある。Fire TV Stickの仕様を見ると、「5GHz帯はW52の36, 40, 44, 48の4チャンネルにのみ対応」となっている。ルーター側の設定で上記のチャンネルに手動設定すると、再検索後に5GHz帯も検出されるため、もしこの状態になった時は試してみることをおすすめする。

 DAZNは回線速度に応じて、自動的に映像品質が切り替わるようになっている。標準画質(720p)でも視聴できなくはないが、サッカーの試合中の俯瞰の映像では、選手の判別などが少し厳しく感じる。HD画質(1080p)の推奨速度である9.0Mbps以上の環境を用意したい。

 特に終盤戦にかけては、好きなチームだけでなくライバルとなる他チームのプレーや勝敗も気になるところ。そこで活用したいのが、Jリーグの2試合以上のライブ映像から最大3つのマルチ画面で観られる番組「Jリーグ・ゾーン」。チャンスメイクシーンやゴールシーン、FKやPKなど、DAZNが試合映像から選んだ注目シーンをマルチ画面でライブザッピングで配信するというものだ。初回は2月24日14時、翌日25日13時からライブ配信予定となっている。

「Jリーグ・ゾーン」の画面例

 DAZNで同時視聴できる端末の台数は2台までとなっている。テレビで視聴しながらタブレットでは別の試合を観ることも可能だし、家族が別々のテレビで自分の観たいコンテンツを楽しむこともできる。デバイスの登録は6台までできるので、外出先で観るために、スマホやタブレットにアプリをインストールしておくといいだろう。配信サービスを自分の生活スタイルに合わせて活用することで、今シーズンのJリーグを存分に楽しみたい。

家で観られないときなどはスマホも活用

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加藤 肇