トピック
“iPod 12台持ち男”が振り返る「iPod 20年史」
2022年5月24日 12:21
「iPod touch」の販売を在庫がなくなり次第終了します――
今月10日、米アップルから突然の“訃報”が届いた。iPod Classic(2014年)、iPod Shuffle(2017年)、そしてiPod nano(2017年)と次々に仲間が消える中、シリーズを守ってきたiPod touchもついにダウン。およそ20年間に渡って展開してきた“iPodシリーズ”に幕が下りた。
この報せを聞いて、「ああ、ついにこの時が来たか……」と絶望に打ちひしがれ世界の終わりを感じた方、「iPod、懐かしいな」とやんちゃだった頃を思い出した方、そして「え、iPhoneでよくない?」という至極真っ当な感想を持った方まで、iPod終焉の受け止め方に大小はあるにせよ、きっと多くの読者がiPodに何かしらの思いを巡らせたに違いない。
本来であれば、昨年11月に生誕20年を迎えたiPodはいま“アニバーサリーイヤー中”だったわけで、iPodを12台持っている筆者のような信仰者の中には、初代iPodの流れを汲む空間オーディオ・ハイレゾ対応iPodの誕生を期待する声もあったと思うのだが、完全な妄想に終わってしまった……。歴代モデル同様、あとしばらくすればiPod touchのページも削除され、アップルの公式サイトでiPodの姿を目にすることはできなくなるだろう。
iPodでキメろ。12台持ち変態男が超容量1,600GB化にトライした
というわけで今回は、iPod愛好家がいつでもiPodとの思い出に浸れるよう、これまでAV WatchがニュースにしてきたiPodシリーズの歴史と勇姿をコレクションしてみた。
「こんなモデルあったな」とか、「これ持ってたわ」など、懐かしの写真と一緒に思い出に浸っていただければ幸いだ。価格や仕様などの各種データは、記事当時のものをそのまま使用している。なお、筆者が購入した機種に限り、一言コメントを記載させてもらっている。
iPodシリーズ(2001年~2014年)
5GB HDD内蔵で“1,000曲”持ち歩ける初代iPod。Mac専用で47,800円
2001年11月17日に発売された初代「iPod」。価格は47,800円。後に10GBモデル(62,800円)も追加販売した。
外形寸法61.8×19.9×102mm(幅×奥行き×高さ)、重量185gの小型筐体に5GB HDDを内蔵。スクロールホイールを備え、片手操作を実現。対応オーディオフォーマットはMP3/WAV/AIFF形式で、MP3(160kbps)の場合は約1,000曲の音楽が記録できた。
Mac OS専用で、接続はFireWire(IEEE 1394)。インナーイヤフォン、FireWireケーブル、ACアダプタ、音楽ソフト「iTunes 2」のCDが同梱していた。液晶画面は2インチ/160×128ドット。
米Apple、5GB HDD内蔵ポータブルMP3プレーヤー「iPod」
革新的だった初代iPod。アップル信者だった大学の友人は、発売後即買いして、筆者に魅力を説いていたが「Windowsで使えない」「(ディスク交換できず)わずか5GBで約5万円」「(1,000曲入れようとすると)MDよりも音が悪くなる」という部分が引っかかって、正直心がトキめかなかった。今思えば、とりあえず購入して未開封のまま飾っておきたかったモデル。
タッチ式ホイールになった第2世代。リモコン付きでWin初対応
2002年8月に発売された第2世代iPod。価格は36,800円(5GB)、47,800円(10GB)、59,800円(20GB)。
初代iPodをベースに、ホイールがタッチ式に変更(前面のデザインは継承)。また、10GB/20GBモデルには専用のケースとリモコンが添付された。
10GBモデルは10%薄い新ボディで、厚み18.4mm/重量185g。20GBモデルは厚み21.4mm/重量204g。
「iPod for Windows」という、初のWindows対応機もこの時にラインナップされた。
バックライトで光る第3世代。初Dockコネクタ/USB/AAC/ゲームも
2003年5月9日に発売した第3世代iPod。価格は36,800円(10GB)、47,800円(15GB)、59,800(30GB)。
1台でWindowsとMacの両方に対応したiPod。円周上に配置していたMENU、再生などのボタンを上部に移動。タッチ式かつバックライトを備え自発光するデザインに変更された。またFireWire端子からDockコネクタ式に変更。専用変換ケーブルでPCのFireWireまたはUSB端子に接続する仕組みに変わった。
再生対応フォーマットはMP3/WAV/AIFFに加え、MacのみAACにも対応。音楽再生機能以外に、アドレス帳、カレンダー、To Doリストに加え、3つのゲーム(ソリティア、ブリック、パラシュート)が内蔵された。
15GB/30GBには、PCとの同期、充電、ライン出力端子搭載のiPod Dockとイヤフォンが付属した。
なお、2003年9月13日には、20GB(47,800円)、40GB(59,800円)が追加販売された。
アップル、第3世代iPod 10GB/15GB/30GBを発表
筆者が初めて購入したiPodが、第3世代の40GBモデル。購入理由は、ホイール操作の快適さとバックライトのかっこよさ。初任給で、ソニーチューナー「DST-TX1」、IOデータの録画用HDD「Rec-POT」、そしてこのiPod 40GB版をヨドバシカメラで男買いした記憶がある。しかし、その後すぐにソニーからリニアPCM録音できるHi-MDウォークマンが登場。ギャップレス再生できなかったこともあって、このiPodはサブ的に利用する程度になってしまった。
クリックホイールになった第4世代。連続再生は2ケタに
2004年7月21日に発売した第4世代iPod。価格は33,390円(20GB)、44,940円(40GB)。
デザインやインターフェイスが大幅に変更。再生/停止などの操作ボタンをタッチ式ホイールに組み込んだ「Click Wheel」(クリックホイール)を新たに採用することで、独立ボタンを廃した。
メインメニュー内にシャッフル機能を追加。iPod上でプレイリストを作成できる「On-The-Go」機能も強化され、作成したプレイリストの複数保存が可能に。さらに次回のシンク時にOn-The GoプレイリストをiTunesに自動転送する機能も搭載された。
連続再生時間も従来モデルの8時間から12時間に強化された。またACアダプタとFireWire経由に加え、新たにUSB 2.0からの充電にも対応した。
第4世代にカラー液晶&フォトビューワ「iPod photo」
2004年11月発売の2インチカラー液晶搭載iPod。価格は57,540円(40GB)、70,140円(60GB)。
220×176ドット/65,536色表示の2インチカラー液晶を搭載。「iTunes 4.7」などと組み合わせて、PC上のオーディオ/フォトデータを同期することで、iPod上で音楽ほか写真やスライドショーを楽しめる。ジャケット表示も本機から対応した。
ヘッドフォンジャックはコンポジットビデオ出力兼用で、iPod内の写真や作成したスライドショーをテレビなどに出力可能。ライン出力に加え、S映像出力端子を備えた新タイプのDock「iPod Photo Dock」が付属していた。
カラー液晶搭載/Podcast対応の新型iPod
2005年6月28日発売のカラー液晶搭載iPod。価格は32,800円(20GB)、45,800円(60GB)。
第4世代をベースに、iPod Photoと同じカラー液晶を搭載したマイナーチャンジモデル。以降のHDD内蔵iPodは全てカラー液晶搭載となるため、“iPod photo”のブランド名は使われなくなった。iTunes 4.9で可能になった「ポッドキャスティング」をサポートした
QVGA液晶搭載でビデオ対応した第5世代。ブラック追加
2005年10月に発売された第5世代iPod。価格は34,800円(30GB)、46,800円(60GB)。従来のホワイトに加え、初めてブラックをラインナップした。
2.5型/320×240ドットの65,000色カラー液晶を備え、MPEG-4 AVC(H.264)の再生に対応したのが最大の進化点。iTunes Music Storeからダウンロードしたミュージックビデオなどを再生できるようになった。
外形寸法/重量は、60GBが61.8×14×103.5mm(幅×奥行き×高さ)/157g、30GBが61.8×11×103.5mm/136gで、第4世代機よりも小さく軽くなった。またFireWireが非対応になった。
ギャップレス再生とゲーム対応した新型iPod
2006年9月13日に発売した、第5世代iPodのマイナーチェンジモデル。価格は29,800円(30GB)、42,800円(80GB)
ライブCDなどを再生する際、曲間を空けずに再生できる「ギャップレス再生」に初対応。さらにiTunesでダウンロードしたゲームが楽しめるようになった。
ほかにも、文字を使った検索機能の追加やバッテリ持続時間の強化、液晶ディスプレイの輝度(60%向上)などが変更された。
金属筐体になった第6世代。最大容量は160GBに
2007年9月に発売した第6世代iPod。価格は29,800円(80GB)、42,800円(160GB)。
陽極処理されたアルミニウムと磨かれたステンレス鋼による“完全金属筐体”に変更。インターフェイスも新デザインになり、アルバムアートのフローティング表示などに対応。iTunesと同様のCover Flow画面での楽曲検索/再生が可能になった。
またカラーはホワイトが無くなり、シルバーとブラックの2色に変更された。
米Apple、完全金属筐体のHDD搭載「iPod classic」
Hi-MDからiPodに改宗し、メインプレーヤーとして使い始めた思い出のモデル。iPod一度書きという“iPod-R”を実践したため、以来160GBを買い足し続けるようになった。
120GBに統一された新型iPod。160GBモデルが一時消滅
2008年9月10日に発売された第6世代iPodのマイナーチェンジモデル。価格は29,800円(120GB)。
80GB/160GBの2機種を、120GBモデルに一本化。iTunesがユーザーの嗜好に合わせて、同じテイストの曲をセレクトした「Geniusプレイリスト」に対応した。
アップル、120GB HDD搭載で29,800円のiPod classic
「160GBモデルがなくなり、120GBに統一される」とニュースで知り、●を質に入れ、160GBを2台追加購入した。
160GB復活のiPod Classic最終モデル
容量が160GBに変更された、2009年9月10日発売のiPod Classic最終モデル。価格は24,800円(160GB)。
アップル、HDD容量を160GBに強化したiPod classic
2014年9月10日、直販サイトのApple Storeにおいて取扱いが終了した。
iPodのラインナップからiPod classicが外れる。Apple Storeでも販売終了
「iPod Classicの取り扱い終了」を朝ニュースで知り、●を質に入れ、160GBを3台追加購入した。12台中11台のiPodが今も現役で、充電さえ行なえば、記録したロスレス音源が再生できるようになっている。
iPod miniシリーズ(2004年~2005年)
小さくてカラフルなHDD型“iPod mini”
2004年7月24日に発売した初代iPod mini。価格は28,140円(4GB)。
2001年登場のiPodから派生した、初めてのバリエーションモデル。約50.8×12.7×91.4mm(幅×厚み×高さ)の手のひらサイズと、約103gの軽量ボディが最大の特徴。画面サイズは1.67型/138×110ドット。
1インチの4GB HDDを内蔵し、耐食性のある陽極酸化処理済みアルミニウムボディを採用。シルバー、ゴールド、ピンク、ブルー、グリーンの5色をラインナップした。
操作ボタンとタッチ式ホイールを兼ねた「Click Wheel」(クリックホイール)をいち早く採用。基本的なユーザーインターフェイスや機能はiPod(第3世代)とほぼ同等で、アドレス帳、カレンダー、To Doリストに加え、3つのゲーム(ソリティア、ブリック、パラシュート)なども内蔵した。
連続再生時間は約8時間で、充電時間は約3時間。新型イヤフォン「iPod In-Ear Headphones」も同時発表された。
連続再生18時間の第2世代。6GB追加、ビビッドカラーに
2005年2月23日に発売した第2世代iPod mini。価格は21,800円(4GB)、27,800円(6GB)。
従来の4GBに加え、新たに6GB容量を追加。ボディカラーもより鮮やかなシルバー/ブルー/ピンク/グリーンに変更された。また、バッテリ駆動時間が従来の8時間から18時間へと大幅に向上した。サイズや重量、主な機能は第1世代と変わらない。
iPod nanoシリーズ(2005年~2017年)
miniより小さく薄くなったメモリー型“iPod nano”
iPod nanoシリーズに置き換わる格好で、2005年9月に発売した新シリーズ「iPod nano」の第1号機。価格は21,800円(2GB)、27,800円(4GB)。後に1GB(17,800円)も追加販売した。カラーはホワイトとブラック。
miniでは1インチのHDDを採用していたが、nanoではフラッシュメモリーを採用することで、第4世代iPod並の機能を備えながら、サイズ・重量を大幅に削減した。外形寸法は40×90×6.9mm(幅×縦×厚み)で、重量は約42g。
LEDバックライト付きの1.5型/176×132ドットのカラー液晶を搭載。操作系もiPodやiPod miniとおなじClick Wheelを備え、iTunesを使用して、iPodと同様に写真閲覧が可能。ドックコネクタ、ヘッドフォンジャックも底面に用意した。
なお、第1世代iPod nanoに関しては発売後、バッテリーの加熱による焼損事故が発生。アップルは、バッテリ過熱を感じる場合は製品を交換対応するアナウンスを行なった。
さらに薄型・軽量に。アルミボディの第2世代
2006年9月13日に発売した第2世代iPod nano。価格は17,800円(2GB)、23,800円(4GB)、29,800円(8GB)。
酸化被膜処理されたアルミニウム製の新ボディを採用。外形寸法は40×90×6.5mm(幅×縦×厚み)、重量は約40gと第1世代よりさらに薄型・軽量化された。カラーは、シルバー、ピンク、ブラック、グリーン、ブルーを用意。
Click Wheelを踏襲しながら、新開発の高速検索/スクロール機能を搭載。写真閲覧も可能になった。
2型液晶でビデオ再生に対応した“幅広”な第3世代
2007年9月に発売された第3世代iPod nano。価格は17,800円(4GB)、23,800円(8GB)。
従来の縦長から、“幅広”デザインに一新されたモデル。2型/320×240ドットの液晶ディスプレイを装備し、MPEG-4 AVC/H.264やMPEG-4形式のビデオ再生に対応した。外形寸法は52.3×69.8×6.5mm(横×縦×厚み)で、重量は49.2g。
新デザインのインターフェイスを採用、新たにアルバムアートのフローティング表示などが可能になった。またiTunesと同様のCover Flow画面での楽曲検索/再生を実現。iTunesに登録した写真の同期/再生機能も備える。
カラーは、シルバー、ブラック、ブルー、グリーン、そして赤色の「(PRODUCT) RED」の5色をラインナップした。
再び“縦長”。加速度センサで横向き対応した第4世代
2008年9月に発売された第4世代iPod nano。価格は17,800円(8GB)、23,800円(16GB)。
緩やかにカーブしたアルミニウムボディとガラスを組み合わせた、縦長デザインを採用。横38.7×縦90.7mmで、“iPod史上最薄”という6.2mmを実現した。重量は36.8g。
液晶ディスプレイは第3世代nanoと同じ、2型/320×240ドット。MPEG-4 AVC/H.264やMPEG-4形式のビデオ再生ほか、写真表示も可能。
加速度センサーを新搭載。本体を横向きに回転させるだけでCover Flow画面に切り替わり、アルバムアートをぱらぱらとめくるように表示できる。また、本体を振ると、シャッフル再生の次の曲に移行するなど、センサーを生かした新機能も搭載した。
カラーは、シルバー、ブラック、パープル、ブルー、グリーン、イエロー、オレンジ、レッド、ピンクの全9種類。
カメラ/FMチューナ/歩数計も入った第5世代
2009年9月10日に発売した第5世代iPod nano。価格は14,800円(8GB)、17,800円(16GB)。
縦長ボディに、2.2型/240×376ドットの新液晶を搭載。ビデオ撮影可能な背面カメラ、マイク、スピーカーも備えた。外形寸法は、38.7×90.7×6.2mm(横×縦×厚み)で、重量は36.4g。
FMチューナも装備。クリックホイールで選局可能で、ワンクリックで15分までの一時停止が行なえるタイムシフト再生機能「ライブポーズ」も装備した。また新機能として歩数計も装備。Nike + iPod Sports Kitと組み合わせて、トレーニングの成果を記録することもできるようになった。
カラーは、シルバー、ブラック、パープル、ブルー、グリーン、オレンジ、イエロー、レッド、ピンクの全9種類。
正方形ボディでマルチタッチ液晶の第6世代
2010年9月発売の第6世代iPod nano。価格は13,800円(8GB)、16,800円(16GB)。
縦長だった第5世代からデザインを一新。正方形に近い形状になり、前面にマルチタッチ対応の1.54型カラー液晶ディスプレイ(240×240ドット)を搭載したのが特徴。第5世代nanoにあったカメラ、マイク、スピーカー、動画再生機能は非対応。
外形寸法は37.5×40.9×8.78mm(縦×横×厚さ/クリップ部分含む)で、重量は21.1g。
天面に操作ボタンも備え、音量調節ボタンとスリープ/スリープ解除ボタンを用意。底面にDockコネクタとイヤフォン端子を備えている。加速度センサーも搭載し、本体をシェイクしてのシャッフル再生も可能。背面にはクリップを備えた。
カラーはシルバー、グラファイト、ブルー、グリーン、オレンジ、ピンク、プロダクトレッドの全7種類。
アップル、小型化&マルチタッチ液晶の第6世代iPod nano
なお、2011年10月には、新しい時計デザインを追加したマイナーチェンジモデルを発表。価格も10,800円(8GB)、12,800円(16GB)に値下げされた。
3度めの縦型で史上最薄に。Lightning採用の第7世代
2012年9月発売の第7世代iPod nano。価格は12,800円(16GB)。
正方形だった第6世代から、“縦型”のデザインに変更。外形寸法は76.5×39.6×5.4mm(縦×横×厚み)で、従来より38%も薄型化された。
マルチタッチ対応の2.5型(240×432ドット)ディスプレイを採用。下部にはホームボタン、側面にはボリューム上/下と再生/停止ボタンを用意し、直感的な操作性を高めた。また動画・写真再生機能も復活。同期や充電に使用する端子としてLightningを新採用している。
カラーはスレート、シルバー、パープル、ピンク、イエロー、グリーン、ブルー、(PRODUCT) REDの8種類。
アップル、2.5型液晶で動画対応の第7世代iPod nano
2015年7月には、ゴールド、シルバー、ピンク、ブルー、スペースグレイ、(PRODUCT) REDの6色展開に変更された。
2017年7月、直販サイトのApple Storeにおいて取扱いが終了した。
iPod shuffleシリーズ(2005年~2017年)
“偶然任せ”で音楽を楽しむ、新コンセプトのiPod shuffle
2005年1月に発売されたiPod shuffleの第1号機。価格は10,980円(512MB)、16,980円(1GB)。色はホワイト。
iTunesから転送された曲を“シャッフル”して楽しむ、新コンセプトのiPodシリーズ。液晶ディスプレイは非搭載で、内蔵メモリのみのシンプルデザインを採用。外形寸法24.9×83.8×8.3mm(幅×縦×厚み)で、重量は22g。
円形コントローラに加え、背面にスライダー型スイッチを採用。再生や一時停止、スキップ・リピート・シャッフルの各再生操作や、ホールドスイッチを、親指だけでワンタッチ操作できる。
小型&軽量でクリップ搭載の第2世代
2006年11月に発売した第2世代iPod shuffle。価格は9,800円(1GB)。色はシルバー。
外形寸法が41.2×27.3×10.5mm(幅×縦×厚み、クリップを含む)、重量15gと第1世代よりも大幅な小型・軽量を実現したモデル。背面にはクリップを備え、シャツなどに留めることができる。ボディは、酸化被膜処理されたアルミニウム。
操作系は変わらず、円形コントローラやスライダー型スイッチを採用した。
アップル、世界最小のプレーヤー「新iPod shuffle」
2007年1月には、カラバリモデルとして、ピンク、グリーン、ブルー、オレンジの4モデルを追加。
2008年2月には、2GBモデル(7,800円)が追加され、1GBモデルも価格改定(5,800円)した。カラーもシルバー、ブルー、グリーン、パープル、(PRODUCT) REDに変更された。
タイトルやアーティストなどを読み上げる第3世代
2009年3月に発売された第3世代iPod shuffle。価格は8,800円(4GB)。カラーはシルバーとブラック。
外形寸法が45.2×17×7.8mm(縦×横×厚さ/クリップ含む)と、従来モデル(同27.3×41.2×10.5mm)の約半分に小型化。重量は10.7gに軽量化された。
ボディはアルミニウムで、クリップ部はステンレススチールを採用。本体には「電源OFF」、「曲順通り再生」、「シャッフル」を切り替えるスイッチがあり、電源と再生モード切替以外の操作は、付属イヤフォンのコードに備えているコントロールボタンで行なう仕組み。
、曲のタイトルやアーティスト名、プレイリスト名を読み上げる機能「ボイスオーバー」を搭載。連続再生時間は最長10時間。
2009年9月には、2GBモデル(5,800円)と新4GBモデル(7,800円)が発表された。カラーもシルバー、ブラック、ブルー、グリーン、ピンクの5色になった。
コントロールパッド復活の第4世代
2010年9月発売の第4世代iPod shuffle。価格は4,800円(2GB)。
第3世代で省かれた“クリックできるコントロールパッド”が復活。パッドは以前のモデルより18%大きくなり、操作しやすくなった。
ボディは1枚のアルミニウムから削りだしたもので、継ぎ目がなく、耐久性にも優れる仕様。背面にはクリップも備える。
ボイスオーバー機能を継承。本体上部に新たに設けられたVoiceOverボタンを押すと、曲のタイトルやアーティスト名、プレイリスト名を読み上げてくれる。
カラーはシルバー、ブルー、グリーン、オレンジ、ピンクの5色をラインナップ。
アップル、操作ボタン復活の第4世代「iPod shuffle」
2012年9月には、価格改定(4,200円/2GB)とカラーバリエーションの変更を実施。スレート、シルバー、パープル、ピンク、イエロー、グリーン、ブルーと、(PRODUCT) REDの全8色。
アップル、iPod shuffleのカラーを一新。4,200円
2015年7月には、価格改定(5,800円/2GB)とカラーバリエーションの変更を実施。ゴールド、シルバー、ピンク、ブルー、スペースグレイ、Apple Store限定(PRODUCT) REDの6色展開となった。
2017年7月、直販サイトのApple Storeにおいて取扱いが終了した。
iPod touchシリーズ(2007年~2022年)
「iPhone」から電話機能を省いた新シリーズ「iPod touch」
2007年9月に発売したiPod touchの第1号機。価格は36,800円(8GB)、48,800円(16GB)。後に32GB(59,800円)を追加販売した。
米国で先行販売されていた「iPhone」から、電話機能を取り除いたiOS端末。無線LAN機能を備え、WebブラウジングやiTunes Storeでの楽曲購入もできた。またソフトウェアキーボード上で日本語のローマ字入力も行なえ、予測変換機能も搭載。YouTubeの動画再生などもサポート。
3.5型/480×320ドットのマルチタッチ液晶を採用し、スクリーンをなぞることで、ズームイン/アウトや楽曲選択が可能。アルバムアートから楽曲を選択する「Cover Flow」メニューも用意した。
外形寸法は110×61.8×8mm(縦×横×厚さ)で、重量は120g。
ボリュームボタンやスピーカーを内蔵した第2世代
2008年9月に発売した第2世代iPod touch。価格は27,800円(8GB)、35,800円(16GB)、47,800円(32GB)。
基本機能は第1世代を踏襲するが、側面のボリュームボタンとスピーカーが新たに搭載された。また背面部がiPhone 3Gのような滑らかなカーブ状に変更され、0.5mm厚くなった。素材は光沢のあるステンレススチール。
外形寸法は110×61.8×8.5mm(縦×横×厚さ)で、重量は115g。
音声コントロールに対応した第3世代。初の64GB
2009年9月に発売された第3世代iPod touch。価格は29,800円(32GB)、39,800円(64GB)。8GBは第2世代のまま、価格改定(19,800円)された。
第3世代では、従来モデルよりもグラフィック処理が最大50%高速化したほか、iPhone 3G/3GS同様に音声でのコントロールも実現。リモコン・マイク付きのイヤフォン「Earphones with Remote and Mic」で、ボイスメモアプリや音声コントロールが利用できるようになった。
外寸や重量、主な基本機能は第2世代と変わらない。
アップル、iPod touchに64GB追加。8/32GBは値下げ
初めて購入したiPod touchが、64GB容量の第3世代モデル。iPod Classicとは違う、タッチ操作に感動した記憶がある。しかし購入してまもなく、秋葉原の飲み屋にiPodを置き忘れ紛失してしまった。。。
720pカメラや高精細液晶を搭載した第4世代
2010年9月発売の第4世代iPod touch。価格は20,900円(8GB)、27,800円(32GB)、36,800円(64GB)。
第4世代では、液晶の高解像度化や720pビデオ撮影、A4プロセッサ搭載による処理能力向上、ビデオ通話機能のFaceTime対応など、多くの機能強化が図られた。
従来比4倍となる、3.5インチ/960×640ドット液晶の“Retina(網膜)ディスプレイ”を初採用。背面には裏面CMOSセンサーによるカメラを備え、720p/30fpsでのHD動画記録を実現した。
フロントカメラも装備し、セルフポートレートも撮影可能。無線LAN接続時に、フロントカメラを使ってiPhone 4もしくは新iPod touch同士でビデオ通話を可能にする「FaceTime」も可能になった。
CPUはiPadやiPhone 4と同様に、Apple自社開発/設計のSoC「A4」を搭載。高いグラフィック性能と処理能力、バッテリ駆動時間の両立を図った。ゲーム対応を強化した点も特徴で、新たにGame Centerと呼ばれるアプリを内蔵した。
外形寸法は111×58.9×7.2mm(縦×横×厚み)、重量は101g。
なお、2011年10月には価格改定を実施。初のカラバリ「ホワイト」も追加した。
4型液晶&1080p動画撮影対応の第5世代。端子はLightningに
2012年9月発売の第5世代iPod touch。価格は24,800円(32GB)、33,800円(64GB)。後にリアカメラを省略した16GBモデル(22,800円)も追加販売された。
より高解像度になった4型/1,136×640ドットのRetina(網膜)ディスプレイを採用。マルチタッチの構造も改良され、従来に比べ応答性が向上した。
背面には500万画素の裏面照射型CMOSによる「iSightカメラ」を搭載。新たに1080p(30fps)での動画撮影に対応した。さらにパノラマ撮影機能、LEDライトも追加された。
CPUを「A5」に強化され、1080p動画撮影や音声認識/操作の「Siri」の精度向上などを実現。OSはiOS 6で、ミュージック機能や、メッセージ、地図、AirPlayミラーリングへの対応など多くの機能強化を図った。
無線LANはIEEE 802.11a/b/g/n対応で、Bluetooth 4.0にも準拠。従来の30ピンDockに変わり、新しい端子Lightningを装備した。
外形寸法は123.4×58.6×6.1mm(縦×横×厚み)、重量は88g。
カラーはスレート、シルバー、ピンク、ブルー、イエローと(PRODUCT RED)を用意。ボディはアルミニウム。ストラップ「iPod touch loop」を取り付ける機構も背面に搭載された。
アップル、4型IPS液晶+1080p対応の新iPod touch
iPod touchの16GBモデルにリアカメラ復活。20,800円
4型Retinaディスプレイの美しさに一目惚れして購入。Retinaの強みを活かそうと、高解像度なアートワーク集めに必死になった。
64bitプロセッサ「A8」、8Mカメラ搭載の第6世代
2015年7月に発売した第6世代iPod touch。価格は24,800円(16GB)、29,800円(32GB)、36,800円(64GB)、48,800円(128GB)。
進化点は、64bitのA8チップと、M8モーションプロセッサを搭載したことで、システムパフォーマンスが向上したこと。10倍速いGPU、6倍速いCPUと、ゲームAPI「Metal」の対応によるゲームグラフィックス/パフォーマンス向上を実現したという。
F2.4で5枚構成のレンズを備えた8メガピクセルiSightカメラ(従来は5メガ)を搭載し、カメラ機能を強化。裏面照射型CMOSで感度も向上した。
ビデオ機能についても、従来の1080/30pのビデオ撮影に加え、120fpsのスローモーション撮影やビデオ手ぶれ補正、タイムラプスビデオ、3倍デジタルズーム、強化された顔検出などに対応した。なお、iPod touch loopは無くなった。
カラーはスペースグレイ、ブルー、ゴールド、ピンク、シルバー、(PRODUCT) REDの6色。
ゲームがさらに快適に。A10 Fusionチップ搭載の第7世代
2019年5月発売の第7世代iPod touch。価格は21,800円(32GB)、32,800円(128GB)、43,800円(256GB)。
A10 Fusionチップを搭載。グラフィックスの性能が従来の3倍まで向上し、滑らかなゲームプレイが可能になった。iPodとして初対応となるARでは、仮想環境を複数人で共有できる共有AR、仮想オブジェクトを特定の場所に紐付けるパーシステントARなどに対応した。
その他の基本機能や仕様は変わらない。また外形寸法と重量も変わらず、123.4×58.6×6.1mm(縦×横×厚み)/88g。
カラーはスペースグレイ、ホワイト、ゴールド、ブルー、ピンク、(PRODUCT)REDの6色。