トピック

KEF×Qobuzは「“本物の音”がしている」。麻倉怜士がQobuzの魅力伝えるイベント

青山のKEF Music Gallery

KEFは17日、QobuzをKEFのスピーカーで楽しむイベントを青山のKEF Music Galleryで開催。オーディオ・デジタルメディア評論家の麻倉怜士氏が登場し、Qobuzの魅力や、より高音質で楽しむための使いこなし方などを来場者に伝授した。

麻倉怜士氏

募集開始から2日で席が埋まる盛況ぶりで、会場には約20人が集まった。システムは、スピーカーがKEFの「Reference 5 Meta」と「LS60 Wireless」。Reference 5 Meta向けプレーヤー/アンプとして、LINNの「KLIMAX DSM/3」と、「Klimax Solo」×2台。さらに、CHORD COMPANYのケーブルや、同社のサブブランド・English Electricのスイッチングハブ「8Switch」などのアクセサリーも用意された。

会場には約20人が集まった
KEFの「Reference 5 Meta」と「LS60 Wireless」
LINNの「KLIMAX DSM/3」
Klimax Solo

冒頭、Qobuzの日本カントリーマネージャーである祐成秀信氏が、概要を説明。ハイレゾのストリーミングが楽しめるだけでなく、ダウンロードサービスも用意している事や、音楽を聴きながら、音楽の最新情報、特集記事、オーディオ機器の試聴レポートなどが読めるマガジンが用意されている事などを紹介。新人発掘を目的とし、Qobuzの国際音楽チームが、アーティストのデビュー・アルバムまたは2ndアルバムに対して投票して選ばれる「Qobuzissime(コバズィシム)」なども魅力だという。

Qobuzの日本カントリーマネージャーである祐成秀信氏

Qobuzを愛用している麻倉氏は、マガジンの魅力について「記事を読みながら、すぐにその曲が聴けるというのが、紙の媒体では絶対にできない魅力」と説明。オーディオ機器側でQobuzに対応するメーカーも豊富であり、オーディオメーカーが作ったプレイリストもあるのも特徴となる。麻倉氏は「AppleやAmazonと比べても、すごくオーディオ志向が強いサービス」と語った。

KEF×Qobuzは「“本物の音”がしている」

試聴は、ネットワーク再生機能やアンプなどをスピーカーに内蔵した「LS60 Wireless」からスタート。オールインワンタイプのスピーカーであるため、KEFのアプリからQobuzの楽曲を選ぶだけで、LS60 Wirelessから音楽が流れ出る、シンプルなオーディオ環境を構築できる。

麻倉氏は「ノラ・ジョーンズ/ドント・ノー・ホワイ」や「ヒラリー・ハーン/J.S.Bach: Violin Concertos 第1楽章: Allegro」を再生。細身のスピーカーであるLS60 Wirelessでも、会場全体に音場が広がり、定位も明瞭だ。麻倉氏は、このシンプルなシステムで、クラウドからの再生であっても、途切れなく、しかも高い音のクオリティで音楽が楽しめる事を説明。

続いて、麻倉氏が「ほぼ最上級のシステム」と言う、Reference 5 Meta、KLIMAX DSM/3、Klimax Solo×2台での再生に移行。

麻倉氏と潮晴男氏によるウルトラアートレコードの「情家みえ/エトレーヌ」から、「CHEEK TO CHEEK - チーク・トゥ・チーク」を再生。Reference 5 Metaからのサウンドが、会場全体に広がる。音圧は豊かで、中低域のパワフルさが心地良い。それでいて、音像は非常にシャープで、細かな音の1つ1つまで聴き分けられる情報量の多さも兼ね備えている。スピーカーの再生能力の高さだけでなく、プレーヤーであるKLIMAX DSM/3の情報量の多さや、Klimax Soloの駆動力の高さも実感できるサウンドだ。

自身で手掛けたアルバムでもあり、収録現場にも同席していた麻倉氏は「自分で作ったコンテンツで、元の音を知っているから断言できますが、これは本当に素晴らしい音。“本物の音”がしている」と、Reference 5 Metaのサウンドに太鼓判を押した。

麻倉氏はさらに、「小川理子/バルーション」から「Oh Lady Be Good」、非常に音が良い楽曲として、2000年生まれの指揮者タルモ・ペルトコスキと、イツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメンによる「モーツァルト:交響曲第35 第1楽章: Allegro con spirito」などを紹介。

さらに「マイケル・ジャクソン/Thriller」から「ビリー・ジーン」、「荒井由実/14番目の月」から「中央フリーウェイ (Remastered 2019)」、「松田聖子/Canary」から「瞳はダイアモンド」、「エリック・クラプトン/Meanwhile」の「Moon River (feat. Jeff Beck)」、「久石譲/A Symphonic Celebration - Music from」から「A Town with an Ocean View (from 'Kiki's Delivery Service')」など、様々なジャンルから楽曲を再生。Qobuzのハイクオリティなサウンドで楽しむ事で、改めてわかる個々の楽曲の魅力も解説した。

English Electricのスイッチングハブ「8Switch」

麻倉氏は、ネットワーク再生のクオリティをさらに高める工夫も紹介。「スイッチングハブの導入など、ノイズ対策が重要」とし、CHORD COMPANYのケーブルや、English Electricのハブである8Switchなどで対策を施す方法を伝授。これらのアクセサリーを活用してノイズを抑える事で、「この曲は、もしかしてムジークフェライン(ウィーン楽友協会)で録音されたものでは?と気がつくようになり、資料を見たらムジークフェラインだったという事もあった。ネットワーク再生において、コンテンツの本質に近づくためには、ノイズ対策にも気を配って欲しい」と語った。

左からQobuzの日本カントリーマネージャー祐成秀信氏、アンダンテラルゴの鈴木喜裕社長、麻倉氏、KEF JAPANの福島真澄コマーシャルディレクター、リンジャパンの山口伸一代表取締役
山崎健太郎