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Spotifyも聴ける'60年代風オーディオ「R7 mk3」。英ruarkaudio上陸

 Delfin Japan(デルフィンジャパン)は、英ruarkaudio(ルアークオーディオ)の総代理店として、同ブランドのミュージックシステム5機種を3月上旬より発売する。コンソール型ステレオ風の本体にCD/USB再生、無線LANやBluetoothなどを備えた最上位機種「R7 mk3」の価格は499,000円。カラーはウォルナットとグレイの2色。

R7 mk3

 CD一体型の2.1chシステム「R4 mk3」は175,000円。ネットワーク再生に対応するステレオシステム「R2 mk3」が85,000円。カラーはどちらもウォルナット、ホワイト、ブラックの3色。

 これら3機種以外にも、FMラジオやBluetooth搭載のコンパクトなスピーカー「R1 mk3」と、テーブルトップ型のBluetoothスピーカー「MR1 mk2」もラインナップ。これら2機種については別記事で掲載している

 いずれも二子玉川蔦屋家電での先行販売を皮切りに、セレクトショップ、オーディオ専門店などで展示・販売を開始する予定。

CD一体型2.1chシステム「R4 mk3」
ネットワーク再生対応ステレオ「R2 mk3」

 ruarkaudioは、1985年に英国でブライアン・O' ルーク氏と彼の息子アラン・O' ルーク現社長により創業された、高級スピーカーブランド。インテリア性の高さとサウンドパフォーマンスが評価され、欧州を中心にハイエンドブランドとして製品展開を行なってきた。英国文化に基づいたデザインや、ユニークなRotoダイヤル操作が特徴。天然木を用いた筐体やエンクロージャ、自社開発スピーカーユニットを搭載。ABクラスアンプを採用し、「温もりある高音質を実現する」という。

R7 mk3

 1960年代に流行したコンソール型ステレオシステムにインスピレーションされたという、アンティーク家具風のデザインが特徴のオーディオシステム。スロットローディング式のCDプレーヤーを備え、音楽CDやMP3/AAC/WMAファイルを書き込んだCDを再生可能。USBメモリに保存した音楽ファイルの再生もでき、対応する音楽ファイルはFLAC/WAV/MP3/WMA/AAC。FLAC/WAVは44.1kHz/16bitまで。

R7 mk3

 無線LANを備え、ホームネットワーク内のNASに保存した高音質音源のネットワーク再生や、Spotifyのストリーミング再生、インターネットラジオ聴取に対応する。同一のネットワーク内に別売のワイヤレススピーカーが接続されていれば、複数のスピーカーから同じ音楽を同時に流すマルチルーム再生も行なえる。

 無料のiOS/Androidアプリ「UNDOK」(フロンティアシリコン製)を使い、スマホからマルチルーム再生のほか、本体の電源オン/オフ、ボリューム調整、ソース切替などが行なえる。

UNDOKアプリで本体を操作

 Bluetoothにも対応し、ペアリングしたスマホから音楽をワイヤレス再生できる。高音質コーデックのAAC/aptXに加えてハイレゾ相当のaptX HDにも対応している。

 140mm径の同軸2ウェイスピーカー×2と、200mm径サブウーファ×1、ABクラスアンプを内蔵し、出力は180W。前面に有機ELディスプレイを備え、操作は本体のRotoDialや、RotoDialリモコン(RF方式)で行なう。

R7 mk3の内部構造
本体のRotoDialで操作できる

 デジタル音声入力を2系統備え、192kHz/24bit入力に対応。アナログ音声入力も2系統搭載するほか、MM用のPHONO入力端子(RCA)を備え、手持ちのレコードプレーヤーを接続できる。また、FMラジオチューナ(87.5~108.0MHz)も備える。

 外形寸法は1,000×425×650mm(脚部取付時)、重量は27.8kg。別売のAV Mount(薄型テレビ取付金具)に55型クラスまでの薄型テレビとR7 mk3を固定し、BDレコーダなどを置いてオールインワンシステムのように使えるとする。

別売のAV Mountで薄型テレビを取り付けたところ

R4 mk3

 CD一体型の2.1chシステムで、スロットローディング式CDプレーヤーで音楽CDやMP3/AAC/WMAファイルを書き込んだCDを再生可能。USBメモリに保存したMP3/WMA/AACの音楽ファイルも再生できる。Bluetoothにも対応し、高音質コーデックのAAC/aptXをサポートする。

R4 mk3

 90mm径フルレンジスピーカー×2と、100mm径サブウーファ×1、ABクラスアンプを内蔵し、出力は80W。サブウーファの設置位置を見直し、出力アンプも新設計としたことで、前モデル「R4i」よりも量感豊かな低音の再生を実現するという。DACも新設計で、クリアでナチュラルなサウンドを実現する。

 デジタル音声入力は1系統、アナログ音声入力は前面と背面にそれぞれ1系統備える。FMラジオチューナ(87.5~108.0MHz)も搭載している。前面に有機ELディスプレイを備え、操作は本体のRotoDialや、コンパクトリモコンで行なう。外形寸法は440×250×125mm(脚部取付時)、重量は6.7kg。

R2 mk3

 無線LANを備えたステレオオーディオシステムで、NASに保存した高音質音源のネットワーク再生や、Spotifyのストリーミング再生、インターネットラジオ聴取が可能。マルチルーム再生にも対応する。

R2 mk3

 USBメモリに保存したMP3/WMA/AACの音楽ファイルも再生可能。BluetoothはAAC/aptXコーデックをサポートする。FMラジオチューナ(87.5~108.0MHz)も搭載している。

 90mm径フルレンジスピーカー×2と、ABクラスアンプを内蔵し、出力は18W。本体底面に2つのバスレフポートも設けた。アナログ音声入力を前面と背面にそれぞれ1系統備える。前面に有機ELディスプレイを搭載。操作は本体のRotoDialや、外形寸法は360×199×115mm(脚部取付時)、重量は3.4kg。カードリモコンが付属する。

アナログアンプや木工工芸の活用にこだわるruarkaudio

 ruarkaudioは、1985年に英国エセックス州で創業。ルーク父子の趣味のスピーカー作りが高じて、ハイファイスピーカーブランドとして英国や欧州でビジネスを拡大してきた。

 2006年に新しい方向性の製品として、コンパクトなラジオ付きモノラルスピーカー「R1」を発売。今回発表された「R1 mk3」の原型にあたる製品で、英デイリーテレグラフ誌などで高評価を得たという。その後もステレオの「R2」で2007年に「What Hi-Fi?」誌のプロダクトオブザイヤーを受賞。ハイエンドオーディオにもこだわる一方、今後もデザインを重視して幅広い世代に受け入れられる製品開発を目指す。

ruarkaudioの沿革と製品
ruarkaudioのアラン・O' ルーク社長。左は同社セールスディレクターのリチャード・ミキニー氏

 ruarkaudio製品のこだわりとして、伝統の「アコースティック技術」や木工工芸技術を活用した設計を行ない、アナログのABクラスアンプと、ロータリーエンコーダで操作性を高めた「RotoDial」を搭載。それらをお洒落にまとめる“ライフスタイルデザイン”を外装に採用している。

ruarkaudioの特徴やこだわり
R7のコンセプトを動画で紹介

 ruarkaudioの総輸入代理店となるDelfin Japan 常務の土屋和洋氏は、オーディオ製品を取り扱う会社として顧客を第一優先に考え、共生・共創を目指すという方針を紹介し、「ruarkaudioの製品を中心としてライフスタイルオーディオ市場を作っていく。そのためにも良質なパートナーシップ構築を今後行なっていきたい」と話した。

Delfin Japan 常務の土屋和洋氏

 ruarkaudioはアンプやスピーカーユニットなどの開発・デザインをすべてイギリスで行ない、中国・深センの工場で製造している。この点についてアラン社長は、「イギリスには木材工芸ができる会社がほとんど無くなっており、高い技術を持っている会社は深センに集まっている。彼らはテレビやコンソールキャビネットを作る技術をよく知っているので、中国の製造工場と密接にやりとりし、サンプルを持ち込んだり指導している」とコメントした。

 なお、今回販売される製品のラジオ受信周波数帯はいずれも87.5~108MHzの海外仕様となるので、「東京エリアではInterFMとJ-WAVEの六本木にある送信所(88.3MHz)を使った放送、一部のワイドFMを受信できる」(土屋氏)が、TOKYO FM(80.0MHz)などの受信は出来ない。アラン社長は「スマホをBluetooth連携すればradikoを楽しめる。次世代機ではハードウェアの変更もあり、日本の周波数に合わせていきたい。独自のスピーカーコントロールアプリも今後用意する」とした。