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ゼンハイザー、1台で5.1.4ch再生できる世界初サウンドバー「AMBEO Soundbar」

「AMBEO Soundbar(アンビオサウンドバー)」

ゼンハイザーは、1台で5.1.4chを実現する世界初のサウンドバー「AMBEO Soundbar(アンビオサウンドバー)」を、7月27日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は325,000円前後(税別)。

「一台で、音が室内を駆け巡る新次元の3Dサウンド環境を提供」するというサウンドバー。欧州最大の研究機関「フラウンホーファー」との共同開発によるバーチャルサラウンド技術により「リアリティ溢れる立体サウンドを自宅で気軽に体験」できる。3Dオーディオの技術とノウハウを研究、開発、製品の提供を行なうゼンハイザーの立体音響プロジェクト「AMBEO」の名が冠されている。

製品自体は2018年のIFAで初披露され、翌年5月には欧州の一部やアメリカでのみ販売されていたもの。ゼンハイザーによれば国内導入が遅れた理由のひとつに、日本の住環境を考えた場合、本体サイズが大きい点(幅約126.5cm)があったという。

ただ海外での発表以降、国内発売に関して一定の問い合わせがありニーズがあったことや、ソニーの360 Reality Audioの国内展開、Apple Musicの空間オーディオ対応など、3Dサウンドが主流になりつつあるタイミングも踏まえ、今回の国内発売を決めたという。

ドライバーにはゼンハイザーがドイツ本社で自社開発したハイエンドドライバーを13基搭載する。内訳はロングスローウーファー×6、ハイエンドツイーター×5、トップファイアリングスピーカー×2で、フロント部にウーファー×6とツイーター×3、サイド部にツイーター×2、トップ部にフルレンジ(トップファイアリング)×2を配置。これらを500Wのclass-Dアンプで駆動させる。再生周波数帯域は30Hz~20kHz(-3dB)。

ロングスローウーファーは、セルロースサンドイッチコーン(振動板)を採用し、各ウーファーにチェンバーを2個ずつ搭載。これにより各ウーファーの音質が高められている。それぞれのウーファーが単体で高いパフォーマンスを発揮することで、全体で解像度の高い音質を再現。追加のサブウーファーなしで30Hzまでの低域を再生する。

ツイーターはアルミ素材を使用したドーム型。ウェーブガイドとグリルが緻密な計算のもとに配置されている。グリル素材はアコースティックに適したメタル素材で、他周波数帯域への影響を最小限にし、音質を高めている。トップファイアリングスピーカーはフルレンジの周波数帯域をカバーする。

サラウンドフォーマットでは、特定のドライバーが特定のチャンネルを担うのではなく、13基のドライバーすべてが稼働し、ビームフォーミングテクノロジーにより立体サウンドを作り上げる。音響効果はライト、スタンダード、ブーストのプリセットが用意される。

対応する立体音響フォーマットはDolby Atmos、DTS:X、MPEG-H、360 Reality Audio。さらにステレオや5.1chサウンドを3D音響にアップミックスすることもできる。

本体底面

入力はHDMI×3系統に加え、光デジタル、AUXを装備。出力はeARC対応のHDMI2.1×1、モノRCAのサブウーファープリアウト×1。Bluetooth 4.2やWi-Fiにも対応。BluetoothコーデックはSBCとAACをサポートする。NFCも搭載。

立体サウンド実現において重要な要素のひとつであるルームキャリブレーションには、本体同梱のキャリブレーションマイクを使用。3分ほどで音の反射に重要な壁との距離を正確に測定、音を吸収するカーテンやその他の家具の配置などを把握する。さらに視聴位置への周波数適合も行なわれ、空間(部屋)に最適な音響調節が自動で行なわれる。

アプリからサウンドバーを操作できる

付属リモコンに加え、スマートフォン用アプリ「Smart Control」からも操作が可能。アプリ経由で電源のオン/オフやナイトモードへのシフト、視聴コンテンツに合わせたプリセット(映画、音楽、スポーツ、ニュース、ニュートラル)や、音響効果の変更もできる。

本体正面下部にはディスプレイも備える

外形寸法は約126.5×17.1×13.5cm(幅×奥行き×高さ)、重さは約18.5kg。オプションとして壁掛け金具も用意され、壁掛けもできる。付属品はリモコンやHDMIケーブルなど。