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「シン・ウルトラマン」'22年5月13日公開決定。スペシウム光線解禁

実写映画「シン・ウルトラマン」の「特報映像2」

“公開日調整中”となっていた実写映画「シン・ウルトラマン」の公開日が、'22年5月13日に決定した。さらに、新たな「特報映像2」が公開、シン・ウルトラマンのスペシウム光線映像が解禁となり、ベールに包まれていた世界観の一部が明らかになっている。

実写映画「シン・ウルトラマン」
(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

円谷プロが13日に開催した、今後の作品群を紹介する「TSUBURAYA CONVENTION 2021 SPECIAL PROGRAM」の中で公開されたもの。イベントには、樋口真嗣監督と主演の斎藤工が登壇。さらにスペシャルゲストとして初代ウルトラマンスーツアクター・の古谷敏も登壇している。

樋口真嗣監督と主演の斎藤工
(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

以前は、2021年初夏の公開が予定されていたが、新型コロナウィルス感染症の影響により「制作スケジュールに影響が出たため」として延期されていた。

実写映画「シン・ウルトラマン」の「特報映像1」

企画・脚本 庵野秀明、監督 樋口真嗣による映画。ウルトラマンのデザインは、「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」などで実質的な美術総監督として今に続く「ウルトラマンシリーズ」の世界観構築に大きな功績を残した成田亨が、1983年に描かれた絵画「真実と正義と美の化身」がコンセプト。

出演は斎藤工、長澤まさみ、有岡大貴、早見あかり、田中哲司ほか。音楽は鷺巣詩郎。製作は円谷プロダクション、東宝、カラー。製作プロダクションは東宝映画、シネバザール。配給は東宝。

樋口監督「まだ作っています! やってもやっても終わらない」

「TSUBURAYA CONVENTION 2021 SPECIAL PROGRAM」には、ゲストとして樋口真嗣監督と、主人公で“ウルトラマンになる男”を演じる斎藤工氏が来場。

2022年5月13日の劇場公開日が発表され、斎藤氏は「僕は公開まで気長に待つだけなのですが、監督は……たぶん、5月まで色々な作業がさらにあるのかな」と話すと、樋口監督は「この日までにやれ、と合口を突き付けられたような感じです(笑)」とコメント。

樋口真嗣監督
劇場公開日は2022年5月13日に決定

司会者から現在の制作状況を尋ねられると、樋口監督は「会う方会う方に同情される。コロナで(シン・ウルトラマンは)塩漬けにされているのではないかと。“完成しているのに公開できない映画”という枠に入れられちゃっているのだけれど、そこに大きな誤解があることをこの場で申し上げたい。実は、まだできていません! まだ作っています! まだまだ作ってるんです、やってもやっても終わらない。……なので、(今日の公開日発表は)5月13日までに完成させなきゃいけない。これ以上やるなという……ことですよね」と制作の内情を吐露した。

樋口監督曰く「カミナガシンジなりきりセット」が映った、ティザーポスター

今年1月に公開されたティザーポスターに登場するアイテムに関して質問が飛ぶと、樋口監督は「真ん中にある棒は……困ったときに使うとイイ棒です。意外と便利です。名前は話してもいいと言うことだったので、言いますが“ベーターカプセル”と言います」とアイテム名を披露。

さらに、隣のアイテムを問われると「ここにあるグチャグチャとしたものはヒモです。いや、ドッグタグです。名前は“カミナガシンジ”と書いてありますが、これは斎藤さんの役名になっています」と話し、ウルトラマンになる男の役名が“シンジ”であることが明かされた。

ウルトラマンになる男“カミナガシンジ”役の斎藤工氏

斎藤氏は、シンジという役名について「監督の名前も一緒だが、“シンジ”はとても意味のある名前だと思っています。ようやく僕も、“ウルトラマンになる男”から脱することができます。少し楽になります(笑)」と話した。

さらに会場には、初代ウルトラマンスーツアクターを務めた古谷敏氏が応援に駆けつけ、「55年が経ちました。僕を含めて現場では、汗と涙と血と……改めて見ますとウルトラマン愛の強いスタッフさんやキャストが沢山いた。今度のシン・ウルトラマンもそうゆう愛と夢と希望をもたせてくれる作品になっていると思います。心から嬉しく思います」とメッセージを送った。

古谷敏氏

ファンへのメッセージとして、樋口監督は「本当にお待たせして申し訳ありませんが、お待たせした甲斐のあるものにたぶんなっている、なるべく今頑張っております。今日もこうしている間にも、仕上げに関わる多くのスタッフが働いております。このままで行くと、年末年始も無くなる……お餅どうしようかという話も出てきております。それでも僕らは作り続けなければならないのです。なぜなら、5月13日に皆さんに観ていただくためです。そのために私も心を鬼にして頑張っていきたい。私が頑張れば頑張るほど、皆さんが苦しむことは分かっています。けど、止められないのがこの仕事の罪深いところなのです。古谷敏さんたちの素晴らしい仕事を見て育ってきた以上は、次の世代に同じような被害者を生みだし続けなければならないと思っております(笑)」とコメント。

斎藤氏も「たしか2年前にも監督と一緒に、2021年公開と書かれたプラカードを持った記憶があるんですけれど(笑)。そこからさらにパンデミックを経て、進化し続けているシン・ウルトラマン。俳優部としてはもう関われることはないのですが、この作品に関しては、どこか僕の中でクランクアップして終わりということではなく、どこかでずっと共存し続けている感覚があります。それが来年の5月に皆さんにお届けできることを本当に光栄に思ってます。そして、原作のファンであったり、初代ウルトラマンという歴史を創造して下さった方達への大いなるリスペクトを込めた現場でしたし、そういった作品になると思います。今の時代に必要になる作品と思いますので、もうしばしお待ち頂ければと思います」と、ファンへメッセージを送った。