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キヤノンからBluetoothスピーカー。照明一体型の「albos」

albos Light & Speaker

キヤノンマーケティングジャパンは、照明とBluetoothスピーカーを一体化させた「albos(アルボス)Light & Speaker」の先行販売をMakuakeにて11日から開始した。プロジェクト期間は6月29日18時まで。Makuake限定価格として先着200個までは36,000円(シルバー/ブラック各100台)、201個目~500個目までは38,000円(各色150台)、501個目~1,000個目までは40,000円(各色250台)で販売される。9月末までの製品送付を予定。一般発売の開始日は未定。

宇宙関連事業などを手掛け、高い技術力を持つキヤノン電子が開発した製品で、キヤノングループとしては“ライト”と“スピーカー”という新しいカテゴリに挑戦する製品。「人が幸せを感じる快適な空間づくり」をテーマに開発され、albosは「人々の暮らしに寄り添うブランド」と位置付けられている。

albos Light & Speaker

アルミ削り出しで作られた、円筒形のモバイルスピーカーと、アームの先に搭載したLEDランプを組み合わせた製品で、光と音で日常から切り離されたパーソナルな空間を生み出すという。

albos Light & Speaker。使用イメージ

構造としては、円筒形のボディの上部に、上向きに50mm径のフルレンジ・スピーカーユニットを搭載。360度方向に音を広げる無指向性スピーカーで、ユニットの上に来るようにアームライトを移動させると、ライトの部分がリフレクターとして働き、音を拡散させる。そのため、アームライトの向きや位置を変える事で、再生される音も変化する。

円筒形ボディの下部には、パッシブラジエーターも搭載し、低音域を増強。さらに、サウンドの処理用にDSPも搭載する。

ライトアームは、左右に25度可動。ライト部分は270度チルトする。また、筐体自体も台座が360度回転する。搭載するLEDは、昼白色と暖色が変更でき、明るさは3段階から調光可能。

LEDライトとしても使える

アンプ部の最大出力は10W。Bluetooth受信に対応しており、対応コーデックはSBC、プロファイルはA2DP。有線での音声入力には対応していない。

2,600mAhのリウムイオンバッテリーを搭載し、ライトを強にした場合は約8時間、音楽再生では約3時間、ライトと音楽再生の併用では約3時間の使用が可能。外形寸法は約122×310mm(直径×高さ)で、重量は約1.6kg。

音を聴いてみる

短時間だが、Bluetooth伝送したサウンドを体験してみたので、インプレッションをお届けする。

筐体がアルミ削り出しで作られているため、質感・高級感は非常に高い。また、アームライト部分は、指で角度を変えると、変えた場所にビシッと止まり、加工・工作精度の高さを伺わせる。

音楽を流してみると、筐体の剛性が高いため、スッキリとした高解像度サウンドが印象的だ。パッシブラジエーターにより、適度な低音も出ているが、その低音が無駄に膨らまず、締まりがあり、アコースティックベースの弦の動きなど、低い音の中にある細かな情報が聴き取れる。

低価格なBluetoothスピーカーでは、中低域をボワッと膨らませ、反響音をたっぷり使って迫力を出そうとする製品も多いが、albos Light & Speakerは、そうした音作りとは真逆の、真面目なサウンドだ。もちろん、サイズがサイズなので地鳴りのような低音は難しいが、バランスの良い再生音になっており、クリアで高精細なサウンドが部屋に広がる様子を近くでじっくり味わうような使い方がマッチするだろう。

面白いのは、ディフューザーとしても使えるアームライトの調整で、音の聴こえ方が変化する事。上向きスピーカーユニットの真上にアームライトを配置すると、拡散される音にダイレクトさが加わる。albos Light & Speakerに近い場所に座った時には、このセッティングが良いだろう。

逆に、アームライトをユニットから大きく離すと、ユニットから放出された音が部屋全体に、より広がる。albos Light & Speakerを離れた場所に置いて、部屋の中を歩きながら、BGM的に音楽を楽しむ時には、このセッティングが良いかもしれない。

また、スピーカーユニットの真上にアームライトを配置した状態で、ライトの向きを自分の方に向けると、反射された音が、さらにダイレクトに自分に届くようになるため、無指向性スピーカーの音から、普通のスピーカーのような音へと変化。こうした音の変化が楽しめるのも、魅力の1つと言えそうだ。