ニュース

パナソニック、直下型LEDの4K液晶ビエラ。43型約13万円

MX900シリーズ。50型「TH-50MX900」(左)と43型「TH-43MX900」

パナソニックは、直下型LEDバックライトを採用した高輝度4K液晶テレビ「MX900」「MX800」シリーズを、6月16日より順次発売する。サイズ展開は、MX900が50/43型、MX800が75/65/55/50/43型。価格はすべてオープンプライスで、店頭予想価格は約13万円前後から(MX800の43型)。

4K液晶テレビ「MX900」シリーズ

  • 50型「TH-50MX900」 約19万円前後 6月16日発売
  • 43型「TH-43MX900」 約18万円前後 同上

4K液晶テレビ「MX800」シリーズ

  • 75型「TH-75MX800」 約27万円前後 7月21日発売
  • 65型「TH-65MX800」 約20万円前後 同上
  • 55型「TH-55MX800」 約17万円前後 同上
  • 50型「TH-50MX800」 約14万円前後 同上
  • 43型「TH-43MX800」 約13万円前後 同上

MX900とMX800の主な違いは、バックライトを分割制御するローカルディミングの有無と、パネルの倍速対応、スタンドなど。チューナー数やオートAI画質・音質、Dolby Atmos、ネットワーク機能などは変わらない。

なお、同時発表されたビエラ初のミニLED「MX950」やマイクロレンズ有機EL「MZ2500」などは別記事で紹介している。

MX900シリーズの特徴

43型「TH-43MX900」

直下型LEDバックライトを採用した、コンパクトサイズの4K液晶テレビ。

分割駆動に対応しているのが大きな特徴で、LEDコントロールのバックライトエリア制御と、信号処理のエリアコントラスト制御PROを組み合わせた「Wエリア制御」を搭載。バックライトの駆動電力を明るい部分に集中させる技術も併用することで、明るく高コントラストな映像を実現した。

パネルは120Hz駆動の倍速表示をサポート。4K120pなどのゲーム信号をそのまま表示できるほか、VRRやALLM、NVIDIA SPD Auto Game Mode、AMD FreeSync PremiumのHDMI 2.1規格にも対応する。

Dolby Vision画質モードとして、新たに“ゲーム”を追加(Dolby Visionゲーミングは4K60pまで)。さらに「Calman」のゲーム用映像調整アプリ・ツールに対応し、高品位なゲーム画質を提供する「ゲームプロ」モードも新搭載している。

50型「TH-50MX900」

HDR規格は、HLG、HDR10、HDR10+、Dolby Visionの4方式に加え、視聴環境にあわせて最適処理を行なうHDR10+ ADAPTIVE、Dolby Vision IQをサポート。静止画用のHLGフォトに対応する。

内蔵スピーカーはフルレンジ2基で、実用最大出力は30W。

地震などの揺れによるテレビの転倒を防止するスタンドを標準装備。スタンド底面に吸盤を備えており、設置すると吸盤が設置面に吸着する。吸盤の吸着はスイッチをスライドさせるだけで簡単にオン/オフを切り替えられる。スタンド形状は四角。スイーベルには対応しない。

MX800シリーズの特徴

75型「TH-75MX800」

上位MX900と同様に、直下型LEDバックライトを採用した高輝度4K液晶テレビ。

LEDを分割制御するローカルディミングの機能はなく、信号処理によるエリアコントラスト制御PROのみ搭載。パネルも60Hzまでの等速タイプとなっており、HDMI 2.1規格はALLMに対応。

HDR規格は、HLG、HDR10、HDR10+、Dolby Visionの4方式に加え、視聴環境にあわせて最適処理を行なうHDR10+ ADAPTIVEと、静止画用のHLGフォトをサポートした。

50型「TH-50MX800」

内蔵スピーカーはフルレンジ2基で、実用最大出力は20W。サブウーファー接続は非対応。

スタンドは2本足で、転倒防止機能やスイーベル機構は備えていない。

MX900とMX800の共通機能

プロの映像制作用マスターモニターにも採用されている3次元カラーマネジメント回路(3D-LUT)を搭載した「ヘキサクロマドライブ」を搭載。

2023年モデルでは、色ごとの特徴を検出して補正を最適化することで、従来は色が濃すぎて階調が飽和していた映像も、鮮やかさを保ったまま階調を表現。また鮮やかさに欠けた映像も、階調を保ったまま、より鮮やかな色が表現できるように進化しているという。

人肌のコントラストや立体感についても、「地デジ美肌補正」が肌の色を検出し、3D-LUTで処理することで、より自然な人肌を表現できるようになった。

65型「TH-65MX800」

ネット動画を高画質化する「4Kファインリマスター」は、通信速度などの影響を受けるネット動画の特性に合わせて進化。自動的に適切な処理を施すことで、ノイズを抑えながら、映像の精細感を大幅に向上させた。

環境光センサー連動機能についても改良され、さまざまな部屋の環境に応じて、ビエラが自動で高画質に調整。例えば部屋が暗く、制作スタジオに近い環境の場合は制作時の映像を再現し、部屋が明るい場合は暗部が見えにくいため、暗部の表現力を向上させるという。

43型「TH-43MX800」
55型「TH-55MX800」

100万を超える映像のシーンから構成される学習用データベースを基に、ディープラーニングを活用してAIが学習し、生成したシーン認識アルゴリズムからシーンに最適な処理を施す「オートAI」機能も搭載。従来のオートAI画質に加え、MX900、MX800では、新たにオートAI音質も追加されている。

ゲームサウンドでは、セリフとBGMを強調する「ゲーム(RPG)」と、足音を強調する「ゲーム(FPS)」が追加された。

ゲーム関連の設定をまとめた「ゲームコントロールボード」もアップデート。音声モードに上述した2つの音声モードとALLM設定が追加されたほか、MX900では、4K/120Hzピュアモード時にHDRトーンマッピングがグレイアウト解除や、映像モードでゲームプロおよびDolby Vision Gameが選択できるようになった。

チューナーは、BS4K・110度CS4Kチューナー×2、地上/BS・110度CSチューナー×3を搭載。別売のHDDを接続する事で裏番組録画ができるほか、2K+2K放送や4K+2K放送、4K+4K放送の2番組同時録画も行なえる。

リモコンは、2022年モデルから採用のBluetooth方式。ネット動画ダイレクトボタンは8つで、Netflix、Amazon Prime、Hulu、U-NEXT、ABEMA、YouTube、Disney+に加えて、新たにTVerが追加された(Paraviは削除)。リモコン上部には、好きなアプリを登録できる「マイアプリボタン」も備える。

MX900のリモコン
MX800のリモコン。マイク(入力切替ボタンの上部)は非搭載

ネット配信されている番組を、テレビのEPG画面から選べる「番組表ネット動画連携」も搭載。TVer、TELASA、Huluで配信中の過去番組、もしくは配信予定の未来番組が、番組表で確認でき、各配信サービスの再生画面までジャンプできる。なお、同機能は昨年11月15日のソフトウェアアップデートで過去モデル(2020年~'22年発売のビエラ)でも対応済み。対応サービスについても、順次拡大予定という。

EPGを遡ると表示される“配信中の過去番組”。アイコンが黒い三角
配信が予定されている未来番組は、アイコンが青い三角で案内