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“3分で自作できるデスクトップオーディオ”、FitEarモニターヘッドフォンも

Oriolus「JOYCRAFT DIY」シリーズのFMチューナー「OA-JC2」

「秋のヘッドフォン祭2023」が28日に東京駅八重洲北口直結のステーションコンファレンス東京で開催。ここではサイラスやFitEarなどのブースをレポートする。

サイラス

「JOYCRAFT DIY」シリーズは、このようなカタチで販売される

サイラスブースでは、Oriolusから今後発売予定のDIYコンパクトオーディオ「JOYCRAFT DIY」シリーズが参考出品された。デジタルパワーアンプの「PA-JC1」と、FMチューナー「OA-JC2」を展示。これらが最初に発売される予定で、価格は未定だが「2万円を切りたい」とのこと。

その後も、USB DACやイコライザーなど、様々な製品展開が検討されている。いずれも非常にコンパクトで、デスクトップなどに設置しやすいのが特徴。

デジタルパワーアンプの「PA-JC1」
「PA-JC1」の背面。ボリュームも搭載している

自作キットとなっているが、主なパーツは基板に既に実装したカタチで販売されるため、大きめのパーツを取り付けるだけで完成。「慣れればカップラーメンが出来るまでの時間で作れる」とのことで、実際に3分で完成するか挑戦した動画も流れていた。

アクリルで出来た簡易的なベースと天板がセットになっており、複数台を積み重ねていく事も可能。ユーザーがケースを自作するなど、DIYの楽しみも味わえる。

Monachaa

Oriolusからは、イヤフォン「Monachaa(モナカ)」も参考出品。

Oriolusブランド初のダイナミックドライバー×4基構成で、それぞれ異なる4種のダイナミックドライバーを搭載しつつ、サイズはコンパクトを維持。「ドライブする時は、パワーのあるアンプを使うと良い音が楽しめる」という。

PW AUDIOの新ケーブル「Orpheus with Shielding」

PW AUDIOの新ケーブル「Orpheus with Shielding」も登場。10月30日に受注開始。基本的にはCIEM 2pin – 4.4mmの組み合わせ。それ以外はオプションで、対象店舗での注文となる。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は97万200円前後。

SHANLING

EC mini。前面左にステレオミニと4.4mmバランスのヘッドフォン出力

SHANLINGのブースで注目を集めていたのは、「EC mini」というコンパクトなCDプレーヤー。発売日や価格は未定だが、「5~6万円ほどをイメージしている」とのこと。

一見すると据え置き型のプレーヤーで、実際に背面にはRCAの出力も備えているので据え置きCDプレーヤーとして使用可能。バッテリーも内蔵しており、ポータブルCDプレーヤーとして使うこともできる。

さらに、前面にはステレオミニと4.4mmバランスのヘッドフォン出力も搭載。Bluetoothで送信も可能。

背面にはUSB DACを接続するためのUSB出力と、microSDカードスロットも装備。microSDカードに記録した音楽ファイルを再生する、デジタルオーディオプレーヤーとしても使える多機能な製品になっている。

背面にはRC出力やmicroSDカードスロット、USB DAC向けのUSB出力も備える

FitEar

業務用モニターヘッドフォンプロトタイプ

FitEarは、初のヘッドフォン製品として、業務用モニターヘッドフォンのプロトタイプ「Monitor-1」を発表した。来年の前半頃を目処に、業務用製品として発売予定。一般向けはまだ未定とのこと。

IMarge(イマージュ)

「IMarge(イマージュ)」は、新型IEMのプロトタイプで、新型フルレンジBAと、静電型ツイーターを組み合わせている。ユニバーサルモデル、カスタムモデル両方での展開を予定。来年前半にユニバーサルモデルを発売するべく、開発を進めているとのこと。

ヤマハ

超弩級のDAC内蔵ヘッドフォンアンプ「HA-L7A」

ヤマハブースでは、超弩級のDAC内蔵ヘッドフォンアンプ「HA-L7A」(11月30日発売/44万円)が登場。

ヤマハは、独自の「オルソダイナミックドライバー」を搭載した最上位ヘッドフォン「YH-5000SE」(49.5万円)を発売しているが、このヘッドフォンと同じクラス感のヘッドフォンアンプがHA-L7Aとなる。1000mW + 1000mW(32Ω)のハイパワーな出力が可能で、YH-5000SEだけでなく、他社のハイクラスヘッドフォンも駆動できる。

左右で2つの筐体に分かれているように見えるが、実際は結合されている。しかし実際には、基板などは内部で分離しており、向かって左側に電源部、右側にメイン基板を搭載している。筐体はアルミニウム製。向かって左側の電源部に、煙突のように見える部分には、内部に巨大なトロイダルトランスを搭載している。

音楽だけでなく、アニメや映画、ゲーム、YouTubeなど、様々なコンテンツを楽しむケースも増えているため、それらを没入感深く味わうために、ヤマハ独自のシネマDSP技術を応用した「SOUND FIELDモード」を搭載しているのも特徴だ。

内部パーツ

ミックスウェーブ

ミックスウェーブのブースでは、Campfire AudioやUnique Melodyの新イヤフォンを参考展示している。

Campfire Audio「Supermoon」

Campfire Audio「Supermoon」は11月初旬発売予定で、店頭予想価格は184,800円前後。

ユニットは、14mmのフルレンジ・プラナーマグネティックドライバーを1基搭載する。

Campfire Audio「Ponderosa」

Campfire Audio「Ponderosa」も11月初旬発売で、店頭予想価格は143,800円前後。バランスド・アーマチュアドライバーを5基、Low×2、Mid×1、High×2の構成で搭載する。

Campfire Audio「Bonnville」

Campfire Audio「Bonnville」は12月初旬発売予定。店頭予想価格は229,800円前後。ハイブリッド構成で、低域にダイナミックドライバーを1基搭載。中域にBA×1、広域にBA×2の4ドライバー構成。

Campfire Audio「Cascara」

Campfire Audio「Cascara」も12月初旬で、店頭予想価格は69,800円前後。ダイナミック型のフルレンジを1基搭載する。

FAudio「Spring」

FAudioからは「Spring」が登場。11月初旬発売予定、店頭予想価格は105,000円前後。ドライバーは10.2mmダブルレイヤーダイヤフラム(Fiber + Titanium)を採用したダイナミック型×1基。

Beat Audio Billow MKII

Beat Audioからは「Billow MKII」が今冬発売予定。MMCX、Custom 2pinのほかに両出しヘッドフォン対応ケーブルも用意する。

ピクセル

HS2000MX SHO -笙- MKIII

ピクセルブースでは、Acoustuneの新製品として、CNC切削で作ったという純銀製チャンバーを採用した最上位イヤフォン「HS2000MX SHO -笙- MKIII」を参考出品。ケーブルも銀線と銀コートOFCを組み合わせており、銀にこだわったモデルだ。

カスタムフィットインターシェルの「ST1700」も登場予定

さらに、Acoustuneの小型USB DAC「AS2002」も開発中。リング型のパーツを使い、磁力でスマホの背面に固定できる。

小型USB DAC「AS2002」

完実電気

LTA「Z10E」

完実電気のブースでは、10月25日から輸入代理店業務を開始した米Linear Tube Audio(LTA)の製品を参考出品。

高出力真空管とFETトランジスターを組み合わせ、出力トランス無しでも高出力を実現する「ZOTL TECHNOLOGY」を採用した独自設計のアンプが特徴で、ヘッドフォンアンプだけでなく、フルサイズのプリアンプ、パワーアンプまでをラインナップしている。

静電型ヘッドフォンアンプから輸入を開始していく予定で、会場では「Z10E」(6,950ドル)のモデルを参考出品。電源ユニットは別筐体となっている。

電源ユニットは別筐体

その他

BriseAudioのブースでは、初の銀線シリーズ「SIROGANE」を含めたラインナップを展開。銀線ヘッドフォンケーブル「SHIROGANE HP Ultimate」の最終試作品も登場した
デノンブースでは、リアルウッドシリーズのワイヤードヘッドフォン「AH-D9200」、「AH-D7200」、「AH-D5200」などを展示。医療技術を応用した全自動パーソナライズ機能が特徴の「Denon PerLシリーズ」も
HEDD Audioの新ヘッドフォン「HEDDphone TWO」