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放送法改正案が閣議決定。スマホ視聴でNHK受信契約対象に

総務省「放送法の一部を改正する法律案・概要」より

松本総務大臣は1日、NHK番組のネット配信を“必須業務”にすることを定めた「放送法の一部を改正する法律案」(総務省主管)が閣議決定したことを記者会見で明らかにした。今後改正案が国会で成立した場合、テレビチューナーを持たないスマートフォンやPC等でNHKの配信番組を視聴すると、NHKとの受信契約義務があるとみなされるようになる。国会での早期成立を目指すという。

【2024.3.1】松本総務大臣 記者会見

今回の改正案では、「NHKの放送番組をテレビ等の放送の受信設備を設置しない者に対しても継続的かつ安定的に提供する」ことを目的に、NHKが取り組む義務として「放送番組の同時/見逃し配信、関連情報の配信を必須業務とすること」、および「民間放送事業者が行なう放送の難視聴解消措置に協力すること」の2つが明記された。

これまでNHKは、現在の放送法で認められている“任意業務”(放送業務を補完するもの)という枠組みの中で、同時/見逃し配信の「NHKプラス」やサイト「NHK NEWS WEB」などのインターネット活用業務を展開してきたが、法改正以降は、番組の放送と同じ必須業務として扱う。

必須業務化に伴い、受信契約の対象も変わる。従来は放送番組を受信することができるテレビやレコーダー、ワンセグ、チューナー内蔵PCといった機器を設置した場合にのみ、NHKの受信契約が必要だった。

法改正以降は、テレビチューナーを持たないスマホやPC等を使って「NHKが必須業務として行う放送番組等の配信の受信を開始した者」も、「テレビ設置者と同等の受信環境にある者」とみなされ、NHKとの受信契約の締結義務の対象となる。

総務省「放送法の一部を改正する法律案・概要」より

既報の通り、総務省やNHKは「スマホやPCなどの通信端末を取得・保有しているだけでテレビ設置した場合と同等に考えるのではない」としており、あくまで「視聴する意思が外形的に明らかになるような何らかの積極的な行為が費用負担(受信料)の要件」としている。また、既にテレビなどの受信機器を持ち、受信料を支払っている場合は追加の負担なくNHKのネットサービスを利用できる。

なお、今年1月に行なわれた第3回「日本放送協会のインターネット活用業務の競争評価に関する準備会合」では、負担の方法の詳細について、「技術的な課題も含め、現在様々な方法を検討中。時期が来たら、改めて説明をしたい」(NHK)とコメントしている。