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コルグ、持ち運んでDJプレイできるポータブルレコードプレーヤー「handytraxx play」
2025年1月17日 16:26
コルグは、どこでも気軽にレコードを楽しめる、オールインワンのポータブルレコードプレーヤー「handytraxx play」を発表した。発売日は未定で、価格は55,000円。
Vestaxが販売していたオールインワンタイプのポータブルレコードプレーヤーで、ストリートでDJプレイ&スクラッチを楽しみスキルを競い合う“Portablism(ポータブリズム)”カルチャーの発展にも寄与した「Handy Trax」のアップデートモデルと位置づける。
オリジナルモデルのエッセンスを保ちながら、最先端のデジタル・エフェクトやオーディオ・ルーパーなど、ユニークな機能を搭載し、物理メディアならではのレコードを、ただ再生して聴くだけでなく「演奏する」楽しさも提供するとのこと。
Vestaxの元社長で、オリジナルのHandy Traxにも携わった中間俊秀氏と緊密に連携して共同開発。中間氏は開発途中だった2023年6月10日に急逝したが、「氏の情熱と哲学を受け継ぎ、いま世界中の音楽愛好家にhandytraxx playをお届けする」としている。
中間氏監修による、ポータブルながらスクラッチに最適化されたフェーダーを搭載。限界まで詰めたカットラグ、ブレのないスムーズな動きで、「スクラッチ・ビギナーにとっても、熟練の“Portablist”にとっても、触っていて楽しい抜群の切れ味」だという。クロスフェーダーのチャンネルを入れ替えるリバース・モードでリバース・スクラッチにも対応。
コルグのデジタル・プロセッシング技術を使ったデジタルエフェクトとして、DJフィルター、EQ&アイソレーター、ピーキング・ワウ・フィルターという3つのフィルターや、ディレイ・エフェクトなどを搭載。
また録音したフレーズをループさせる速度可変スイッチ付きのルーパーも装備。レコードの音源をライブ・ルーピングさせることで、史上初という「プレーヤー1台でのDJミックス」も可能。速度可変スイッチは33回転から45回転、または45回転から33回転への切替と同様の速度変化率で、直感的にルーパーの再生速度を調整できる。
デジタル回転補正機能搭載のベルトドライブ式で、駆動モーターはDCサーボモーター。新開発のヘッドシェルにより、セラミックカートリッジとMMカートリッジの両方に対応する。なお、セラミックカートリッジとMMカートリッジの交換には、基本的なはんだ付けの技術が必要。右フェーダー用/左フェーダー用にコントロールパネルの向きを変えられる。
カスタム設計のトーンアームを搭載。高いトレース性能を持ち、通常再生時はもちろん、スクラッチした際にも針飛びが起こりにくく「レコードから手を離した時に最速で設定した速度に復帰できるよう調整を重ね、違和感のないビート・マッチングやミックスが可能」だという。針飛びを最小限に抑えるべく、プラッターの機構も一から見直した。
付属のACアダプター、または単三電池×6本で駆動でき、最大出力2.5Wの内蔵スピーカーを搭載。完全なポータブル仕様で、単体でレコードを楽しむことができる。ヘッドフォン端子やRCA出力、AUX入力端子なども備える。
外形寸法は370×280×84mm、カバー装着時は370×286×87mm。重さは2.3kg。ダストカバーやスリップ・マット、スリップ・シートなどが付属する。