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ラトック、ESS DAC搭載フルバランスポータブルアンプ

光/同軸デジタル入力でAK100などと連携。約5万円

REX-KEB02AK

 ラトックシステムは、ESSのDACを搭載し、入力から出力までフルバランス構成の回路を採用したポータブルヘッドフォンアンプ「REX-KEB02AK」を2014年1月下旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は5万円前後。販売代理店はアユート。

 e☆イヤホンが、12月21日~22日に東京・秋葉原の「ベルサール秋葉原」で開催する「第4回ポータブルオーディオフェスティバル2013 in 秋葉原」(通称ポタフェス)にも出展予定。

 24bit/192kHzまで対応する同軸デジタル、光デジタル入力を各1系統搭載したポータブルアンプ。出力はアンバランスのステレオミニ×1に加え、2.5mmモノラルミニミニ×2のバランス出力も装備。別売のモノラルミニミニケーブルと、リケーブル対応のイヤフォン/ヘッドフォンなどを組み合わせ、屋外でもバランス駆動が楽しめる。ケーブルはオプション品として、「RCL-KEBSH1C/CR」(Shure SEシリーズ用)や「RCL-KEBSE1」(SENNHEISER製 HD25-1 II用)などがある。

 光/同軸デジタル入力を備えているため、例えばアユートのハイレゾプレーヤー「Astell&Kern AK100」など、デジタル出力を備えたプレーヤーとの接続を想定している。

前面
背面

 DACは、ダイナミックレンジが広く、高速クロック(80MHz)からマスタークロックを生成し、リクロックによるジッタ除去が特徴のESS製2ch DAC「ES9018K2M」を採用。AVアンプなどにも使われる「ES9018」を、モバイル向けにしたDACで、「これまでの ポータブルオーディオ機器を凌駕する音楽再生が楽しめる」(ラトック)という。

 なお、好みに合わせ、ユーザーが内蔵DACのデジタルフィルタを、Slow/Sharpで変更でき、音の違いが楽しめる。

「秋のヘッドフォン祭 2013」で展示された試作機

 出力は前述のとおり、モノラルミニミニのバランス出力と、ステレオミニのアンバランス出力を各1系統装備。バランス駆動回路には、TI製「TPA6111」をフルバランス構成によるBTL接続で、L/Rそれぞれに使用。チャンネルセパレーションに優れたバランス駆動を行ない、イヤフォンやヘッドフォンのクロストーク特性や分離感、定位感、表現力が向上するという。

 アンバランスのシングルエンド出力向けには、TIの「TPA6138A2」と、独立したアナログフィルタを搭載している。なお、バランスとアンバランスの出力回路には、どちらも出力コンデンサを使用しないOCL回路を採用している。出力はバランスが1.7Vrms/131mW(22Ω時)、アンバランスが1.62Vrms/38mW(68Ω時)。

 外形寸法は69.2×102.2×23.4mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約250g。内蔵バッテリは国産のリチウムイオン充電池(3.7V/1,200mA)。フル充電で約10時間の連続再生が可能(同軸入力/バランス接続/300Ω負荷/ボリューム12時位置)。付属の、USB出力対応ACアダプタで充電でき、所要時間は約3時間。ただし、PCのUSBポートなど、出力電流の小さいUSBポートからの充電では、3時間以上必要になるという。

(山崎健太郎)