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FYNE AUDIO、マグネシウム振動板ツイーターの2.5ウェイフロア型「F502S」

「F502S」

アクシスは、ファイン・オーディオより、2.5ウェイのフロアスタンディング・スピーカー「F502S」を、10月に発売する。外装フィニッシュはナチュラルウォールナット(WN/突板)、ブラックオーク(BO/突板)、ピアノグロス・ブラック(PGB/ペイント)で、価格は46万円(ペア/税別)。

ファイン・オーディオの独自テクノロジーにより高い評価を得たという「F502」の後継機。同軸構成の200mm径IsoFlareポイントソースドライバー×1と20mm径ベースドライバー×1で、ダウンファイアリングポートも備える。

ふたつのドライバーを同軸構成としつつ、従来の同軸型に起こりがちな指向性の狭さを克服したという、同ブランドの象徴するIsoFlare(アイソフレアー)ドライバーでは、25mm径のツイーターにマグネシウム振動板を新採用した。

上位シリーズと同じ、プレミアム・マグネシウムによるドーム型振動板を採用することで、「高域固有共振を可聴帯域外の30kHz以上に、低域共振をクロスオーバー周波数の遥か下方に追いやり、中低域との自然なつながりと伸びやかな高域を両立させている」という。

ツイーターのホーン開口部には新設計のウェーブガイドも採用した。流体解析技術「COMSOL」を使ったコンピュータ解析により、長短のリブを交互に配置した非対称リブ構造を実現。高域の拡散性がさらに向上し、スムーズな周波数レスポンスを獲得したとのこと。

200mm径のLFドライバーは、IsoFlareの中低域を担うバス/ミッドユニットと、低域専用ウーファーのツイン構成で、最終的に2.5ウェイシステムを形成している。

いずれのドライバーもマルチファイバー・ペーパーコーンとFYNEFLUTE(ファインフルート)エッジを組み合わせた独自構成となっており、エッジに起因する共振を抑制し、高剛性アルミダイキャスト製フレームにより不要振動を排除。正確でクリアなトランジェントを実現した。

一般的なスピーカーエッジの単純なロール形状は、固有共振を引き起こしカラーレーションの要因になる。FYNEFLUTEでは、特殊な溝(フルート)を刻むことで、曲面形状を不均一化し、共振を徹底的に排除。これにより「マルチファイバー・ペーパーコーンが持つ俊敏なトランジェント性能を極限まで引き出し、自然で色づけのないミッド/バス再生を可能にしている」という。

キャビネット下部の開口部には、特許技術の「BASSTRAX(ベーストラックス)」を採用した。下向きのバスレフポート直下にTRACTRIXプロファイルのディフューザーを配置し、超低音を水平方向360度に放射する。

キャビネットには、高剛性MDF材を使い、クロスブレースにより箱鳴りを抑制。ツインキャビティ・チューニングシステムにより、内部定在波を大幅に低減し、パワーハンドリング能力を向上させた。

大型フロアスパイクと堅牢な台座により、安定した重低音と優れたステレオイメージ再現も実現している。

そのほか、低損失LF積層コアインダクターやオーディオグレードHFポリプロピレンフィルム・コンデンサーなど、高品位パーツも使用。コンピュータ解析による最適化に加え、徹底した試聴調整によって仕上げたとのこと。スピーカー端子は、バイワイヤリング対応の高品質バインディングポストを採用した。

2.5〜5kHz帯域の中音域レベルを調整できるプレゼンス・コントロールも新搭載した。標準/+/-の3段階から選択でき、アンプ特性や部屋の響きに合わせて微調整できる。設定はリアパネルのスイッチ操作で簡単に変更可能。

再生周波数帯域は30Hz~34kHz、インピーダンスは8Ω。推奨アンプ出力は30~180W RMS、許容入力は90W RMS(連続)、感度は91dB(2.83 Volt@1m)、クロスオーバー周波数は250Hz、1.7kHz。

外形寸法はスパイクを含めず300×382×1,112mm(幅×奥行き×高さ)、重さは1本あたり28.5kg。

ナチュラルウォールナット(WN/突板)
ブラックオーク(BO/突板)
ピアノグロス・ブラック(PGB/ペイント)