レビュー
「これ最強だろ」無線でバッテリ内蔵リアの究極サウンドバー、JBL「BAR 1000」
2022年11月25日 08:00
ぼくのかんがえたさいきょうサウンドバー
横に長いスピーカー1本置くだけで、手軽にホームシアターが楽しめるサウンドバーが人気だ。コンパクトな製品や、ビーム状に音を出して壁に反射させて広がりを出す製品など、特徴も様々だが、各社が競っているのは「サウンドバーだけで、いかに包み込まれるようなサラウンドを実現するか」というポイントだ。
しかし、信号処理で“サラウンド感”を出すバーチャルサラウンド系や、音のビームを壁に反射させる技術は、進化はしているものの、“本当に後ろにスピーカーを置いたリアルなサラウンド”のクオリティを実現できてはいない。
「じゃあ後ろにスピーカーを置けばいいじゃん」という話だが、部屋に沢山スピーカーがあるのは邪魔だし、スピーカーケーブルが床を這い回ると掃除の邪魔だし美しくない。
AV Watch読者なら、最近は、ワイヤレススピーカーを、サウンドバーのリアスピーカーとして使える製品がある事をご存知だろう。一見すると、これらは“スピーカーケーブルの無い理想のお手軽シアター”に見えるが、ワイヤレススピーカーに電源ケーブルを接続する必要があったりで、「電源ケーブルと電源タップが床を這い回る事になる」なんて落とし穴もあったりする。
なんとかならないものか……。リアスピーカーの理想を挙げれば
・リアスピーカーはワイヤレス接続
・バッテリーも内蔵して電源ケーブルも不要
・そもそもコンパクトで、映画を見る時だけ後ろに気軽に設置できる
あたりだ。そんなリアスピーカーがセットになったサウンドバー。それこそが“ぼくのかんがえたさいきょうサウンドバー”だ。そんな製品が出たらいいのになぁ……と思っていた。
そしたらマジで出た。
JBLの「BAR 1000」というモデルだ。マジかよ。使ってみるしかねぇという事で、借りてみた。結論から言うとまさに“ぼくのかんがえたさいきょうサウンドバー”がそこにあった。
考え抜かれた超合理的システム
日本上陸にあたり、クラウドファンディングで先行販売されていたモデルだが、そのBAR 1000がいよいよ一般販売される。直販価格は143,000円とある程度高価だが、横に長いサウンドバーと、別筐体のサブウーファーがセットになった、JBLのサウンドバーとして最上位に位置するモデルだ。
最大の特徴は前述の通り“バッテリー内蔵のリアスピーカーがセットになっている事”なのだが、このリアスピーカーの構造がとにかくスゴイ。なんと、サウンドバーの両端を手でつかんで、引っ張ると、そのまま「スコッ」と先端部分が抜ける。この左右の先端部分が、そのままワイヤレスリアスピーカーになるのだ。
“ワイヤレスリアスピーカーがセットのサウンドバーがあったらいいな”と期待はしていたが、まさかこんなぶっ飛んだ構造のサウンドバーとして登場するとは、まったく予想していなかった。
逆に言えば、リアルサラウンド再生が不要な時は、ワイヤレスリアスピーカーを「ガコッ」とサウンドバー本体に取り付ければ、それでOK。単にサウンドバーが少し長くなっただけで、美観を損なわないし、リアスピーカーが床に転がって邪魔になることもない。
しかも、ワイヤレスリアには3.6V/3,283mAhのリチウム電池を内蔵し、サウンドバー本体に接続すると自動的に充電される。内蔵バッテリーでの連続再生時間は約10時間と、映画を5本は観られる安心仕様だ。
ただ、ついつい本体に戻すのを忘れていてワイヤレスリアのバッテリーが無かった……けど、今すぐ映画を観たい! なんて事もあるだろう。そんな場合に備えて、ワイヤレスリアにはUSB-Cの充電端子まで装備しており、USB給電しながら使うこともできる。
なんという超合理的システム。「頭の良い人っているんだなぁ」と言いながら、ワイヤレスリアを意味もなく「ガコッ、ガコッ」と何度も着脱してしまう。マグネットを内蔵しているようで、近づけると気持ちよく本体に吸い付いて固定されるので気持ちがいいのだ。この“ギミック感”が男心をそそる。
ちなみにJBLではこれを「設置の容易さはそのままに、より本格的なシアターサウンドが楽しめる第3世代の革命的なリビングシアターシステム」とアピールしている。第1世代と第2世代が何だったのかよくわからないが、確かに革命的なサウンドバーである事は間違いない。
テンションが上がってワイヤレスリアの話ばかりしてしまったが、最上位モデルだけあり、他にも見どころ満載だ。
Dolby AtmosやDTS:Xに対応した7.1.4chのサラウンドシステムとなっており、サウンドバー本体に48×90mmのレーストラック型ウーファー×5、20mm径ツイーター×3、70mm径天井反射用フルレンジ×2まで搭載している。雨の音や、頭上を飛行する戦闘機など、“上からの音”も再現できるわけだ。
さらに、JBLの独自技術「MultiBeam」テクノロジーも搭載する事で、音のビームを発生させ部屋の壁と反射も活用している。つまり、ワイヤレスリアと音のビーム反射を両方活用しているわけだ。さらに言えば、ワイヤレスリアを使わない、サウンドバー本体だけで使っている時も、音のビームで広がりを出せる。
ワイヤレスリアスピーカーには20mm径のツイーターと、70mm径天井反射用フルレンジドライバーを搭載している。つまり、リアスピーカーとして音を出すだけでなく、天井に反射させる事でリアハイトスピーカーの役割を果たしている。
前述のように、サウンドバー本体にはフロントハイト用の天井反射用フルレンジ×2も搭載しているので、このシステムにはフロントハイトだけでなく、リアハイトも備わっているわけだ。
別体のサブウーファーには、250mm径ウーファー×1を搭載。こちらもワイヤレス接続なのでスピーカーケーブルは不要だ。ただ、バッテリー内蔵ではないので電源ケーブルの接続は必要だ。
このサブウーファーも組み合わせると、合計15基のユニットを採用している。総合出力880Wと、非常にパワフルだ。
入力端子は、HDMIを3系統用意。eARCに対応したHDMI出力端子を1系統備えており、対応するテレビとであれば、このHDMI出力とテレビをHDMIケーブル1本で接続できる。入力が3系統と、サウンドバーとしては豊富なので、Fire TVのようなメディアプレーヤーを繋いだり、ゲーム機を接続する時にも便利だ。光デジタル音声入力も備えているので、古いテレビとも接続しやすい。
Wi-Fi 6にも対応したデュアルバンドWi-Fiも内蔵。 AppleのAirPlay 2や、GoogleのChromecast built-in、AmazonのAlexa Multi-Room Musicにも対応。Bluetooth受信も可能なので、スマホやタブレットとも手軽に連携できる。
外形寸法(幅×奥行き×高さ)は、ワイヤレスリア装着時で1,194×125×56mm、サウンドバー本体のみでは884×125×56mm。ワイヤレスリアは155×125×56mm、サブウーファーは305×305×440mm。重量は、サウンドバー本体が約3.7kg、サラウンドスピーカーが約1.4kg、サブウーファーが約10kg。
ちゃんと本当に後ろから音がする
なにはともあれ、ワイヤレスリアの効果を試してみよう。
サウンドバー本体は、テレビの下にあるスタンドに設置。ワイヤレスリアは片手で楽々持てるサイズなので、気軽にどこにでも設置できる。とはいえ、床置きではイマイチなので、できれば座った時に耳の高さあたりに置ける場所がいいだろう。
今回は、リビングの椅子の背後にキッチンのカウンターがあったので、そこにワイヤレスリアを1台、もう片方は適当な場所無かったので、余っている椅子の上に設置してみた。
ホームシアターとしては超気楽な設置スタイルだが、ワイヤレスリアが小さくて軽いので「ここはどうかな?」と、思いついた場所にポンと設置できるのが超便利だ。自分の背後に椅子を置くのは邪魔ではあるが、映画を観終えたら片付けられるので、さほど問題にはならないだろう。
テレビとサウンドバーをHDMI eARCで接続。ワイヤレスリアもそうだが、サブウーファーも電源ケーブルに繋げば何もしなくてもサウンドバー本体とペアリングするので、セッティングも簡単だ。
新アプリ「JBL ONE」も用意されており、イコライザーや音楽再生などを管理できる。セッティング後に、部屋の環境を自動計測してサウンドを最適化する機能も備えており、アプリで確認しながらセットアップできる。
テレビに内蔵されているアプリで「Netflix」を起動、Netflixオリジナル映画「オールド・ガード」(音声はAtmos)を再生してみた。
序盤に、オールド・ガードのメンバーが、敵に待ち伏せされて、銃弾を雨のように浴びるショッキングなシーンがある。場所が地下室なので、銃撃音が地下に反響する。
普通のサウンドバーで再生すると、「ああ、銃撃音にエコーがかっているな」くらいにしか聞こえないのだが、JBL BAR 1000で再生すると、音がまったく違う。
一番違うのは、やはり背後からの音だ。銃撃の鋭い発射音が、背後の壁に当たって跳ね返る音がワイヤレスリアでしっかり再生されるので、自分が“全方位からサラウンド”に包み込まれている事が実感できる。しかもリアルなサラウンドスピーカーなので、銃撃音の音像もクリアでシャープ。バーチャルサラウンドのサブウーファーでは、真似できないクオリティだ。
さらに違うのが天井からの音。前述の通り、サウンドバーとワイヤレスリアの両方で天井に音を反射させているので、頭上からの反響がしっかりと聴こえる。面白いのは、この反響音だけで“地下室の天井の低さ”が伝わって来る事。映画は映像だけでなく、音でも状況を説明するものだが、“天井が低い部屋での音の響き方”がサラウンドでしっかり再現されるので、リビングが地下室にワープしたような感覚になる。映画は没入して楽しむものなので、このリアル・サラウンドでの鑑賞は格別だ。
同じくNetflixオリジナル映画「グレイマン」。この作品は、CIAのエージェント“シックス”が、パーティー会場に潜入して標的を暗殺しようとするシーンからスタートする。屋外で盛大に開催されているパーティーでは、大勢の人間の話し声や、頭上に打ち上げられる花火の音が、JBL BAR 1000では開放感豊かに再生され、リビングが屋外になったかのようだ。
シーンが切り替わると、暗殺対象がいる部屋の、下の部屋に潜入したシックスの姿が。先程のパーティー会場と異なり、狭い室内なので音場が一気に狭くなる。シーンが切り替わるたび、広い屋外→狭い室内と、サラウンドで再現される音場が見事に変化する。
フロントだけのサウンドバーでは、どうしても“ユーザーの前方の空間”しか描けないが、ワイヤレスリアを設置したリアルなサラウンドでは、ユーザーを中心にした空間をまるごと描写できる。この非日常体験こそが映画の、そしてホームシアターの醍醐味と言っていいだろう。
映画だけじゃない、テレビ番組の音も激変する
魅力はサラウンドだけではない。前述の通り、別筐体の強力なワイヤレスサブウーファーがセットになっているので、薄型テレビ内蔵スピーカーや、単体サウンドバーでは逆立ちしても太刀打ちできない重低音再生ができる。
例えば先程の「グレイマン」で、主人公のシックスが輸送機から逃げ出すシーン。格闘・銃撃戦の末に輸送機の胴体に穴があいて大変なことになる場面なのだが、この迫力がスゴイ。穴が相手パイロットが驚愕するシーンなどで、屋外から撮影した飛行機の様子が映るのだが、その時にエンジンの重低音が地鳴りのように響く。筐体に穴があいた後に、機体の中に強烈な風が舞い込むのだが、その恐ろしい音もサブウーファーが迫力たっぷりに描写してくれる。
重低音がすごすぎるので、近所の人から怒られそうという時は、付属のリモコンでBASSの量を調整できる。標準は3~4メモリあたりだと思うが、メモリを1~2にすると、低音の迫力は残しつつ、床を揺するようなパワーが抑えられる。このあたりは、鑑賞する作品によって調整するといいだろう。
サウンドバーというと、映画の時だけ活躍するイメージがあるかもしれないが、そんな事はなく、普通のテレビ番組でも大活躍する。
人気のTVアニメ「SPY×FAMILY」を見てみると、今まで気が付かなかったオーケストラによるBGMの重厚さに驚く。テレビ内蔵スピーカーでは低音がほとんど出なかったので、BGMのスケール感の豊かさが耳に入っていなかったのだ。
主人公ロイド・フォージャーの独白も多いアニメなのだが、男性らしい声の低い部分がJBL BAR 1000だとしっかりと出ていて「え、ロイドの声ってこんなに男らしくてイイ声だったんだ」と新鮮な驚きがある。妙な話だが、NHKでニュースを見るだけでも、「アナウンサーって、ちゃんとお腹から声を出しているんだな」と、新たな発見がある。
個人的に「水曜どうでしょう」が好きで、最近Netflixで配信がスタートした「カントリーサインの旅」を見ているのだが、高画質・高音質とは程遠い、古いテレビ番組でも、JBL BAR 1000で再生すると驚きがある。
ファンにはお馴染みだが、この番組にはところどころに「ダダン!」という効果音が入る。そのSEが、重低音で非常に重く、そしてクリアに再生されるので、SEのたびに「うお! どうでしょうってこんなに迫力あったんだ」と驚いてしまう。
また、登場するミスターや大泉洋の声は、男性としては比較的高めなのに対して、ディレクター藤村氏の声は低いのだが、JBL BAR 1000で再生すると、その対比がキッチリ描写される。音の情報量と表情が豊かになる事で、3人がワイワイと騒いでいるシーンでも、誰が、何を言っているのか、非常に聞き取りやすい。ぶっちゃけ「水曜どうでしょうをわざわざサウンドバーで聞く必要ないでしょ」と思っていたが、一度体験すると「いや、アリだわサウンドバー」と考えを改めた。
モバイルプロジェクターと組み合わせ本格映画館体験
最近は、手軽なモバイルプロジェクターやシーリングプロジェクターが人気。「家にテレビは無いけど、モバイルプロジェクターはあるので、映画を見る時はプロジェクターを使っている」という人も多いだろう。
そこで、Ankerのモバイルプロジェクター「Nebula Capsule II」とも組み合わせてみた。
なお、Nebula Capsule IIは、プロジェクター自体にスピーカーを内蔵しているが、外部スピーカーとしてBluetoothスピーカーを使うこともできる。組み合わせとして一番手軽なのはJBL BAR 1000をBluetoothスピーカーモードにして、Nebula Capsule IIとペアリングする事だ。ただ、この場合はAtmos音声などをフルに楽しむ事はできない。
そこで、今回はプレーヤーとしてFire TV Cubeを用意。Fire TV CubeのHDMI出力をJBL BAR 1000に接続、JBL BAR 1000からのパススルー映像をNebula Capsule IIのHDMI入力に接続した。
プロジェクターにはスクリーンを使わなければいけないイメージがあるが、白い壁であれば、十分スクリーンの代わりになる。JBL BAR 1000を、床に直置きするとサウンド的にはイマイチなので、適当な箱の上に設置して映画を楽しんでみた。
部屋を暗くし、壁一面に投写した映像は、明るさは据え置きプロジェクターにかなわないものの、十分映画館気分を味わえる迫力だ。そして、JBL BAR 1000がスケールの大きなサラウンド・サウンドを再生してくれるので、映像の大きさに負けない音響が体を包み込み、まさに映画館気分。
壁の反対側にPCデスクがあるので、ワイヤレスリアスピーカーはデスクの上に設置してみたが、ちょうど耳の下あたりの高さになるので具合がいい。「グレイマン」冒頭のパーティーシーンも、人々喧騒や花火の音が360度から押し寄せてきて、臨場感バツグンだ。
ここまでサブウーファーの効果や、ワイヤレスリアによるサラウンドを体験してきた。
ただ、1つ気になる事がある。それは「ワイヤレスリアをサウンドバー本体に取り付けたまま再生したらどんな音になるのか」という事。
「グレイマン」を再生しながら、ワイヤレスリアを本体に戻してみると、なるほど確かにサラウンドの包囲感は少なくなる。ただ、背後からの音がまったく無くなるわけではない。
前述のように、MultiBeam技術でビーム状の音を反射させているので、前方のサウンドバーだけで再生しているにも関わらず、体の横まで包まれるような感覚が味わえる。ビームの効果で、真横よりも少し背後まで音場が広がっているように感じる。ただ、ワイヤレスリアを分離設置した時のような、明確な背後からの音が押し寄せてくる感じは無い。
ちなみに、ワイヤレスリアをサウンドバー本体に戻したからと言って、ワイヤレスリア用の音と、サウンドバー本体の音が、前方で混ざってゴチャゴチャな音になったりはしない。ワイヤレスリアをサウンドバー本体に戻すと、“戻した時用の最適なサウンド”へと切り替わり、前面からだけの再生に適したサウンドで再生してくれる。前方だけのモードでも、満足度が高いのはそのせいだろう。
この機能を搭載しているので、たとえ「ワイヤレスリアを取り外すのが面倒になって、結局サウンドバーに接続したまま使っている」という状態になったとしても、“高機能な1本のサウンドバー”として実力を発揮してくれるので、特に問題はないというわけだ。
楽しめるのは映像コンテンツだけではない。Fire TV CubeにはAmazon Musicのアプリもあるので、2ch音楽の「藤井風/まつり」も再生してみたが、ドッシリとした重低音と、クリアな中高域により、オーディオ用スピーカーとしても十分通用する音が出ている。
2chソースを再生する時は、全チャンネルステレオ状態で再生する。つまり、自分の左後方に設置したワイヤレスリアスピーカーからは、レフトチャンネルの音が出るわけだ。これにより、ステレオとして違和感のない音で、体全体を包み込まれるようなサウンドになる。BGM的な使い方にもマッチするだろう。
逆に、ワイヤレスリアの音が不要だなと感じたら、サウンドバー本体に戻さなくても、リモコンでワイヤレスリアの音だけを「ミュート/LOW/MID/HIGH」で切り替えられる。「ミュート」を選ぶと、前方のサウンドバーとサブウーファーだけが鳴るわけだ。
“これからのサウンドバー”を具現化したモデル
バッテリー内蔵ワイヤレスリアの採用により、従来のサウンドバーが苦手としていた“リアルなサラウンド”を手軽に実現している点を、高く評価したい。アイデアが優れているだけでなく、ワイヤレスリアをサウンドバー本体に接続する事で、リアの充電や収納問題もスマートに解決しているのもスゴイ。
“革新的なサウンドバー”でありつつ“完成度の高さ”にも唸ってしまう。「アイデアは良いんだけどまだまだ荒削りだから、来年のモデルを待とう」みたいな話がよくあるが、JBL BAR 1000はそこを飛び越えて「とにかく買えば満足できる究極サウンドバー」として完成している。ぶっちゃけ使っていると「ホームシアターって、もうこれでいいんじゃないの」という快適さがある。143,000円と、サウンドバーとしては高価ではあるが、“これで完結している”という安心感もあるので、間違いなく人気モデルになるだろう。
また、今回はハインドモデルだが、この“ワイヤレスリア”をより低価格なモデルや、小型モデルにも展開して欲しい。サブウーファー無しのモデルがあっても良いだろう。
JBL BAR 1000自体が、オススメの製品であると同時に、サウンドバー市場全体に変革をもたらす、“これからのサウンドバー”を一足先に具現化した、大きなインパクトのあるモデルだ。
(協力:ハーマンインターナショナル)