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YouTubeコレ見てます! バイク免許取得の強い味方「マッスルバイクちゃんねる」

納車直後でまだ無傷だったときのトリシティ300
『YouTubeコレ見てます!』とは

ゲーム配信から旅動画、お笑い、グルメなど、様々な動画が配信されているYouTube。毎日様々な動画を探して楽しんでいる人も多いだろう。

しかし、あまりにチャンネルが多いので、テレビやNetflixと違って、“他の人がどんな動画を見ているのか?”は意外に知らないもの。そこで、様々な人に“お気に入りのYouTubeチャンネル”を聞いてみました。興味があったジャンルでも、そうでないジャンルでも、チャンネル登録したくなる、新たなお気に入りが見つかるかも!?

10月末に普通二輪免許を取得し、先日、購入したトリシティ300が納車した。執筆時でまだ1カ月点検前で慣らし運転中。これから少しずつ走る距離を伸ばして、モトブログみたいなことも挑戦してみようと思っているのだが、今回のテーマはそこではなく、教習所に通っているときに役に立ったYouTubeチャンネル「マッスルバイクちゃんねる」を紹介したい。

自動二輪の教習は、普通二輪、大型二輪のどちらも混雑しているらしい。新型コロナウイルスの影響で、「電車に乗りたくない」という人が増えているほか、「ゆるキャン△」や「スーパーカブ」等アニメの影響があってか、人気が殺到しているようだ。筆者が教習所の入所申し込みをした6月末の時点で、入所は約1カ月後の8月頭、卒業見込みは12月末、と言われた。

結果的に、平日始業前の時間を使えた筆者は10月末に卒業&免許取得が叶ったわけだが、「土日だと2週間ごとに2コマしか取れませんね」と言われたときは「いや、そんなに間隔空いたら習ったこと忘れるじゃん……」という不安で頭がいっぱいに。

特にバイクの運転は全身を使ってバランスを取りながら行なうので、その感覚を忘れてしまうと取り戻すまでがなかなか大変だという。バイクを乗りこなしていた人でも2年くらい離れるだけで「あれ、もっと上手く運転できてたはずなのにな……」という感覚になる、と教習員の方の実体験として聞かされたくらいだ。

そんなときに見つけたのが、YouTubeで配信されていた教習動画。その中でも、予習復習しやすかったのが、教習指導員ゆっち氏の「マッスルバイクちゃんねる」。

チャンネル名からして、「筋トレして筋肉で解決しろ」と主張してきそうな雰囲気があるが、ほとんどの教習/運転のコツ動画が、口頭の説明による「苦手な理由とその解決策」で構成されているほか、口頭だけではわかりにくい内容はしっかり実践動画付きになっている。

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そのため、教習の予約が取れずに間が空いてしまう期間は、前の項目の動画を観てイメージトレーニングでの復習がしやすいほか、テキストを読んでもイマイチよく分からない項目を動画で予習してから実践、といったことがしやすかった。最近の動画には目次も付いており、見直したい箇所をピンポイントに観られるようにしてくれているのも便利だ。

最初は、「実践動画じゃなくて口頭説明なのか」と思いつつ視聴していたのだが、これが実際に教習を開始して、おっかなびっくりバイクにまたがっていると、頭に浮かぶのは解説の映像ではなくゆっち氏の声。

慣れるだけ、エンストさせないようにするだけで精一杯になっている第1段階のみきわめ(次の段階に進む前のテスト)までは特に、テキストや実践動画の内容よりも、淡々と語られていた解説がすっと思い浮ぶ。そのおかげもあってか、落ち着いて操作できて「あの動画観ておいて良かった」と思う場面が多くあった。

身体でバランスを取りながら運転するバイクの場合、実際に運転する様子を見ても、実際にまたがってみると全く想像のしていなかった感覚になるような場面が多々あった。すでにバイクに乗ったことがあり、どういう場面でどういう感覚になるのかを理解した上で映像を見ると、「ああ、こうやって身体を動かしてバランスを取っているのか」という見方ができるのだが、まだ教習の課題にすら挑戦したことがない状態でそういった映像を観ても「簡単そうだし、できるでしょ」といった感想しか浮かばなかったりするわけだ。

そして、初めてバイクにまたがったり、次の課題に進んだりしたときの「思ってたのと全然違うじゃねえか!!」と静かにパニックに陥っている状況下では、“リアブレーキをちゃんと使わないとコケます”“低速時にしっかりアクセルを回してないとエンストしてコケます”などの言葉が頭を過る。そこで実際にエンストを経験するなどして、「ああ、今ようやくあの言葉の意味を理解した」と感覚を掴み、補修になることが防げたイメージ。運動神経が“走ること”と“投げること”に全振りで“バランス感覚”など他がボロボロな筆者にとっては、この予習が大変役に立った。

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動画での予習復習で、スケジュールが合わず教習を小刻みに入れられないタイミングを乗り切ると、後半は始業前の時間を使って割とトントン拍子で進むことができ、そのままなんとか卒業。入所時に言われたタイミングよりもだいぶ早く、冬を迎える直前に免許を書き換えることができた。

だが、普通二輪の教習は全て教習所内で行なわれるので、公道を初めて走るのは免許取得後。筆者の場合は、教習所卒業後にバイクを購入したので、納車はその2週間後ほど。それまで間が空いてしまうというのも全身を使ってバランスを取る必要のあるバイクの運転では、結構な不安要素だったりする。

そんな状況では結局イメージトレーニングしておくことしかできないわけだが、ゆっち氏のチャンネルには公道の走り方動画や、様々なバイクの試乗動画も投稿されており、道の状況に対しての走り方や、バイクの種類に対しての運転の仕方なども解説されており、納車までの期待と不安半々くらいの微妙な気持ちを上手く紛らせてくれたように感じる。

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また、試乗動画も様々なバイクに乗って、メリットデメリットを淡々と語っているので、バイクの選び方や、どこに注目すべきかなどが見えてくるだろう。筆者の場合は元々ビッグスクーターにするつもりだったので、マニュアルのバイクをメインで紹介されているこのチャンネルでは、車種自体はあまり参考にならなかったのだが、ブレーキのきき具合や、ハンドルの振動など、他の試乗動画などでも注目して聞くべき点などが学べた。

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また、ゆっち氏は「マッスルバイク教室」というブログも開設しておいり、こちらでは教習動画の内容や、動画で扱っていない内容を文字でまとめている。動画同様にわかりやすく簡潔にまとめられているので、こちらもオススメだ。

今回紹介した「マッスルバイクちゃんねる」は、バイクの教習動画を配信しているチャンネルの中でも特に気に入って視聴していたチャンネルだ。一方で、YouTubeで教習動画を検索すると、バイクだけでなく車の教習動画の方も多く出てくる。

車の場合は実際に駐車場を使い、運転席からのサイドミラーの見え方などもしっかりと抑えていて、教習所で習ったよりもわかりやすかったり、公道で困る状況の対処の仕方などを実践で教えてくれる動画も見つかるので、「バイクじゃなくて車なんだよな」「ペーパードライバー脱却したいんだよな」という人もYouTubeで自分に合った教習動画を投稿しているチャンネルを探してみて欲しい。

野澤佳悟