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2020年の“4K有機ELテレビ”は何が変わった? ブラビアやレグザ等の特徴をまとめた
2020年6月26日 08:30
夏の商戦に合わせて、今期もテレビメーカー各社から最新の4K/8Kテレビが発表された。新型コロナウイルスやパネル供給の関係で、発売日が7月以降にズレ込むモデルもあるが、だいたいの新製品が6月に発売され、まもなく実機が全国の量販店に陳列されるはずだ。
ここでは、'20年発売の有機ELテレビ(6ブランド、14シリーズ・30機種)を対象に、新製品の特徴や'19年モデルからの変更点をピックアップし、ブランド別にまとめてみた。
製品を比較・検討する際の参考となれば幸いだ。
ソニー・ブラビア:「A8H」は最上位モデル同等に性能UP。48型も登場
ソニー・ブラビアは、「A8H」と「A9S」の計2シリーズ・3機種の4K有機ELテレビを6月27日より順次発売する。
A8Hシリーズ (A8Gの後継機)
・65型「KJ-65A8H」 42万円前後 6月27日発売
・55型「KJ-55A8H」 28万円前後 同上
A9Sシリーズ
・48型「KJ-48A9S」 23万円前後 7月25日発売
同社は'17年に発売したブラビア初の4K有機ELテレビ「A1」以降、'18年発売の「A9F」、そして'19年発売の「A9G」と、毎年有機ELテレビの最上位を更新してきたが、今年は最上位モデルは変わらず、中級シリーズの大幅アップデートと、新シリーズ・A9Sを投入する。
'20年モデルの主な特徴は、新4K衛星放送チューナーの搭載、最上位グレードの映像エンジン「X1 Ultimate」の搭載、インパルス駆動に対応した最新パネルの採用、Dolby Atmosの対応、そして48型有機ELモデルの投入だ。
'19年モデルと比べると、A8Hは大幅に性能が強化された。
前世代のA8Gでは、4Kチューナー非搭載、1段低いエンジングレード(X1 Extreme)、Atmos非対応、eARC非対応という仕様だったが、A8Hではこれらが最上位A9Gと同レベルに向上。さらには、A9G非搭載のX-Motion Clarityにより、動画ぼやけも一段と低減。
“Master Series”で実施する工場出荷時のファクトリーキャリブレーション(ホワイトバランスやユニフォーミティなど)こそ無いが、価格も65型で50万円(A8G)→42万円(A8H)、55型で30万円(A8G)→28万円(A8H)へと大きく下がった。
新たに追加されたA9Sシリーズは、48型の1サイズながら、最新エンジンや最新の機能をほぼ網羅し、Master Seriesを冠した“小型フラッグシップ”という位置付け。センタースピーカー入力や音声の実用最大出力、本体内蔵マイクの有無等を除けば、仕様はA9Gと変わらない。
2シリーズ共に、対応するHDR規格は、HDR10、HLG、Dolby Vision。クリエイターの意図を忠実に再現するというNetflix画質モードのほか、TSUTAYA TVで配信するIMAX Enhancedコンテンツが楽しめるIMAX Enhancedをサポートする。
テレビ背面左右にあるアクチュエーターが“画面自体を振動”させて音を生み出す、Acoustic Surface Audioを採用。ディスプレイとスピーカーを一体化することで、被写体の位置に合わせた定位感のある音を目指している。
Android TVを搭載し、映像/音楽配信サービスや写真鑑賞やゲームアプリ、音声検索などが可能。他社では、まだ採用数が少ないAppleデバイスを使ったワイヤレス再生や、Siriを使った音声操作も行なえるのも特徴。高速CPUによる番組切り替えや、ネット動画、アプリの起動など、サクサク・快適操作も謳っている。
近年、採用が増えているリモコンの動画配信サービス・ダイレクトボタンは「Hulu」「Netflix」「U-NEXT」「TSUTAYA」「YouTube」「ABEMA」。
どちらのシリーズも搭載チューナーは、BS4K/110度CS4K×2、地上・BS・110度CS×2で、別売のUSB HDDを接続することで裏番組録画が可能。2番組同時録画やオートチャプター機能は備えていない。
HDMI入力は4系統で、18Gbpsの4K/HDR入力に対応。eARCにも対応する。
FUNAI:OSにAndroid TVを新採用。7030はAtmosハイトスピーカー付き
FUNAIは、2TB HDD内蔵の「7030」と、HDD非搭載の「6030」の計2シリーズ・4機種の4K有機ELテレビを、6月6日よりヤマダ電機グループ店舗とヤマダウェブコム限定で発売した。
7030シリーズ (7020の後継機)
・65型「FE-65U7030」 374,800円 6月6日発売
・55型「FE-55U7030」 249,800円 同上
6030シリーズ (6020の後継機)
・65型「FE-65U6030」 334,800円 6月6日発売
・55型「FE-55U6030」 224,800円 同上
'20年モデルの主な進化点は、Android TVの採用とDolby Atmos対応、そして新エンジンの搭載だ。
’19年モデルでは、Hulu、TVerなど一部の動画配信サービスが非対応だったが、Android TVを採用することで、様々な映像/音楽配信サービス、および写真・ゲームアプリが楽しめるようになったほか、音声検索もテレビのリモコンから行なえるようになった。また従来サポートしていたDolby Visionに加えて、Dolby Atmosにも新対応。7030はディスプレイの背後にハイト用スピーカーを備え、さらに70Wのマルチアンプ駆動とするなどサウンド面にも力を入れている。
【お詫びと訂正】記事初出時、NetflixとAmazon Primeに関する記述がありましたが、非対応のため該当部を削除しました。お詫びして訂正します。(6月26日16時)
映像エンジンは、'19年モデルの「クリアピクスエンジン4K HDR OLED Z」から、独自開発の「クリアピクス2 アドバンス」へとアップデート。データベースを活用し、超解像処理とノイズ低減処理を同時に行ない、なめらかな階調表現と高精細な映像を再現したとする。エリア別のコントラスト最適化や残像感抑制のくっきりモーションも加わっている。
なお7030と6030シリーズの違いは、内蔵HDDとDolby Atmos用ハイトスピーカーの有無、及びスタンドなど。新しくなった映像エンジンやその他の機能は共通となる。
スピーカーがフロント配置なのもFUNAIモデルの特徴。リモコンの動画配信サービス・ダイレクトボタンは「YouTube」「ABEMA」「Hulu」「U-NEXT」「dTV」「DAZN」。現状、DAZNボタンを搭載するのはFUNAIのみ。
搭載チューナーは、BS4K/110度CS4K×2、地上・BS・110度CS×3。7030は内蔵HDDに、6030は別売のUSB HDDに4Kの裏番組録画、2K放送の2番組同時録画が可能。7030の場合は、予め条件を設定しておくと該当番組を自動で録画してくれる「おまかせ録画」機能を備える。
なお、'20年モデルはアプリ「FUNAI Connect」が非対応となったため、外出先からの4K/2K放送番組の録画予約ができなくなった。
HDMI入力は4系統で、18Gbpsの4K/HDR入力に対応。eARCには非対応(ARCは対応)。
LG:世界初の8Kチューナ搭載8K有機ELテレビ「ZX」を投入
LGは、世界初となる8Kチューナー搭載8K有機ELテレビを含む、全5シリーズ・11機種の有機ELテレビを6月上旬から順次発売する。
【8K】ZXシリーズ
・88型「OLED 88ZXPJA」 370万円前後 6月上旬
・77型「OLED 77ZXPJA」 250万円前後 同上
同社はLGディスプレイ供給の有機ELパネルを全面展開した豊富なサイズラインナップと、話題の機能や規格をいち早く採り入れた多機能性が大きな特徴。
新モデル群の中でも、最大のトピックが8Kチューナーを搭載した8K有機ELテレビ「ZX」だ。
8K/7,680×4,320ドットの有機ELパネルに、8Kチューナーを搭載。NHKのBS8K番組を、有機ELならではの高コントラスト映像で楽しめるほか、HDMIやUSB経由でも8K/60pコンテンツの視聴が可能。別売のUSB HDDを接続すれば、8K放送の録画もできる。
また独自の映像エンジン「α9 Gen3 AI Processor 8K」により、2Kや4K解像度の映像も8K水準の画質へとアップスケーリングする機能を備えている。
88型で約370万円、77型でも約250万円という高プライスがネックだが、8K解像度の高精細映像を体感できる8K有機ELテレビはZXシリーズしかない。
4K有機ELテレビは全4シリーズ。FILMMAKER MODEをいち早く採用
4K有機ELの新モデルとしては、壁に貼ることができる厚さ約3.9mmの「WX」、専用取付け金具と併用すると壁面に密着取付けもできる「GX」、スタンダード機の「CX」、エンジンと機能をダウングレードしたベーシック機「BX」(数量限定)の4シリーズ・9機種をラインナップする。
WXシリーズ (W9Pの後継機)
65型「OLED 65WXPJA」 67万円前後 6月上旬
GXシリーズ (E9Pの後継機)
65型「OLED 65GXPJA」 50万円前後 6月上旬
55型「OLED 55GXPJA」 35万円前後 同上
CXシリーズ (C9Pの後継機)
77型「OLED 77CXPJA」 75万円前後 6月上旬
65型「OLED 65CXPJA」 45万円前後 同上
55型「OLED 55CXPJA」 30万円前後 同上
48型「OLED 48CXPJA」 23万円前後 同上
BXシリーズ (B9Pの後継機)
65型「OLED 65BXPJA」 33万円前後 6月上旬
55型「OLED 55BXPJA」 23万円前後 同上
下位のBXシリーズ以外は、筐体デザインと音声最大出力等が異なるだけで、映像エンジンや主要な機能は共通。価格差はあるものの、スピーカー別体で壁貼りするか、壁に密着するか、普通に置くかなど、設置スタイルでモデルが選べるようになっている。なお77型に関しては、昨年の120万円(C9P)→75万円(CX)と、大幅に低価格化している。
'20年モデルでは、映像エンジンがアップデートしたほか、グラデーションをより滑らかにする4ステップノイズリダクションや、Dolby Vision IQ/FILMMAKER MODE対応などが新しくなっている。
Dolby Vision IQは、周囲の明るさに応じて画面の輝度を最適化するもの。またFILMMAKER MODEでは、シャープネス強調などの映像処理をオフにすることで、映画やテレビ番組など制作者の意図通りの映像を表示できるとする。
サポートするHDR規格は、HDR10、HLG、Dolby Vision。'19年モデルまではAdvanced HDR by technicolorも搭載していたが、採用数の多いHDR規格に整理された。
全機種にLG独自のwebOSを搭載し、Netflix、Amazon Prime、Hulu、YouTube、DAZNなど、主要な映像配信サービスをカバーする。リモコンマイクを使ったGoogleアシスタントとAmazon Alexaの音声操作ほか、ハンズフリーで基本操作が可能な独自のThinQ AIに対応。Apple AirPlay2やHomekitもサポートしている。
上下左右に振るとカーソル&スクロール操作ができる、無線式のマジックリモコンを標準装備。動画配信サービスのダイレクトボタンは「Netflix」と「Amazon Prime」。
搭載するチューナーは、BS4K/110度CS4K×2、地上・BS・110度CS×3で、別売のUSB HDDを接続することで4Kの裏番組録画、2K放送の2番組同時録画が行なえる。
HDMI入力は4系統で、eARCに対応。PCやゲーム機との接続も意識しており、NVIDIA G-SYNC Compatibleや、HGiG(HDRゲームの普及団体)ゲームモードも備える。またHDMI・USB経由で4K/120pコンテンツが入力できるのもポイント(BXはHDMIのみ)。
【追記】HDMI入力における4K/120pサポートの情報を追記しました(7月1日15時)
東芝・レグザ:クラウドを使った高画質技術を導入。音質も大幅強化
東芝・レグザは、タイムシフトマシン機能搭載の最上位「X9400」と、タイムシフトマシン機能を搭載しない「X8400」の計2シリーズ・6機種の4K有機ELテレビを、6月19日より順次発売する。
X9400シリーズ (X930の後継機)
・77型「77X9400」 未定 '20年秋発売
・65型「65X9400」 47万円前後 6月19日発売
・55型「55X9400」 30万円前後 6月19日発売
・48型「48X9400」 未定 '20年秋発売
X8400シリーズ (X830の後継機)
・55型「55X8400」 25万円前後 6月19日発売
・48型「48X8400」 22万円前後 7月10日発売
'20年モデルの主な進化点は、映像エンジンの強化、55型・65型パネルでの放熱プレート挿入、高輝度・ぼやけ軽減の新ゲームモード、サウンドシステムの大幅強化、そして4K有機ELレグザ初の77型・48型の投入だ。48型に関しては、レグザだけが2シリーズで展開する。
映像エンジンは従来の「レグザエンジン Professional」から、「ダブルレグザエンジンCloud PRO」(X9400)と、「レグザエンジンCloud PRO」(X8400)にそれぞれアップデート。
これと合わせ、クラウド上にある映像調整データバンクと連携し、放送番組に応じて映像を最適チューニングする「クラウドAI高画質テクノロジー」や、配信動画サービス各社の画質特性や伝送方式に合わせて高画質化処理を行なう「ネット動画ビューティPRO」なども新たに搭載されている。
X9400とX8400とではエンジン名が異なるが、2K放送用高画質チップを搭載しているか否かの違いなので、2K放送以外はほぼ同等の映像クオリティになっている。
新モデルではパネル部にもメスを入れており、65型と55型の2サイズに限り、自社開発の高放熱インナープレートを挿入。結果、一層の高輝度・高コントラスト化を実現している。
高輝度性能とインパルス駆動を組み合わせた「瞬速ゲームモード」も進化ポイントの1つ。同モードでは、ぼやけを抑制したクリアなゲーム映像を実現しながら、X930比で最大20%(インパルス時)の輝度アップを実現する。60Hz入力時で約17.5msec、120Hz入力時で約9.2msecの低遅延性能も引き続き継承した。
サポートするHDR規格は、HDR10、HDR10+、HLG、Dolby Visionの4種。'20年モデルではHDR10+をHDMI入力した場合においても、ピュアダイレクトONで高画質エンジンに直結する仕様となった。
画質面だけで無く、サウンドシステムも大幅に強化。48型を除くX9400では、東芝テレビ史上最高レベルの142Wもの大出力マルチアンプを搭載し、裏側のトップツイーターやバズーカ、前面ユニットを含む全10個のスピーカーで迫力ある音響を実現。またX8400においても、72Wのサウンドシステムを採用する。なおDolby Atmosには対応しない。
X9400では、地デジ全録のタイムシフトマシン機能とネットを組み合わせて、好みの番組を自動でオススメする「みるコレ」や、関連番組を芋づる的にピックアップしてくれる「ざんまいスマートアクセス」などが利用できる。
Netflix、Amazon Prime、Hulu、dTV、ABEMA、YouTube、DAZNなど、主要な映像配信サービスに対応。音声アシスタントのAmazon Alexa機能を搭載し、リモコンマイク、および本体内蔵マイクを使って、テレビの基本的な操作や天気予報確認、音楽再生などが行なえる。またGoogleアシスタントやAmzon Alexa、LINE Clova搭載するスマートスピーカーを使った操作も可能。
リモコンの動画配信サービス・ダイレクトボタンは「ABEMA」「Netflix」「Hulu」「U-NEXT」「YouTube」「Amazon Prime」。
搭載するチューナーは、X9400がBS4K/110度CS4K×2、地上×9、BS・110度CS×3。X8400がBS4K/110度CS4K×2、地上・BS・110度CS×3。別売のUSB HDDを接続することで、タイムシフトマシンや4Kの裏番組録画、2K放送の2番組同時録画が可能となる。オートチャプター機能も備える。
HDMI入力は、X9400が7系統、X8400が4系統。2K/120pや2,560×1,440/60pなどのPCゲーム解像度入力にも対応する。ゲームを表示すると自動でゲームモードに切り替わるALLM(Auto Low Latency Mode)をサポートするが、eARCには非対応(ARCは対応)。
X9400のみ、光デジタル音声と同軸デジタル音声出力、および外部スピーカー端子を用意する。
シャープ:初の有機EL「CQ1」。8Kテレビで培った技術を応用、スイーベルも
シャープは、同社初となる4K有機ELモデル「CQ1」を5月23日に発売した。
アクオスブランドも付かない初号機だが、ネットサービスのCOCORO VISIONほか、8Kテレビ開発で培った映像技術を応用した映像エンジン、高品位サウンドシステム、スイーベル可能なスタンドなど、シャープならではの機能を盛り込んでいる。
CQ1シリーズ
・55型「4T-C55CQ1」 28万円前後 5月23日発売
・65型「4T-C65CQ1」 42万円前後 同上
映像エンジンは、新開発の「Medalist S1」。映像信号に含まれるシーンごとの輝度分布を解析し、SDRの放送や、各方式のHDR映像に応じて明暗描写を最適化する「スマートアクティブコントラスト」や、パネルの輝度性能を最大限に引き出す独自制御「Sparkling Drive(スパークリングドライブ)」を搭載する。サポートするHDR規格は、HDR10、HLG、Dolby Vision。
サウンドシステムは2.1ch・7スピーカー構成の「FRONT OPEN SOUND SYSTEM PLUS」で、総合出力は65W。Dolby Atmosには対応しない。
Android TVを搭載し、映像/音楽配信サービスや写真鑑賞やゲームアプリ、音声検索などが可能。独自サービスとして、AIが家族のよく見る番組や利用した時間帯を学習し、好きなジャンルの番組やよく見るタレントが出演する作品を教えてくれる「COCORO VISION」や、ビデオ配信の「COCORO VIDEO」、音楽配信の「COCORO MUSIC」、ゲームの「COCORO GAME」、スマート家電と連携する「COCORO HOME」なども用意する。
リモコンの動画配信サービス・ダイレクトボタンは「Netflix」「YouTube」「Amazon Prime」「COCORO VIDEO(提供はビデオマーケット)」。
搭載するチューナーは、BS4K/110度CS4K×2、地上・BS・110度CS×3。別売のUSB HDDを接続することで、4K放送の裏番組録画、2K放送の2番組同時録画ができる。
HDMI入力は4系統で、18Gbpsの4K/HDR入力に対応。eARCには非対応(ARCは対応)。
左右30度回転できるスイーベルスタンドを採用。スタンドの外形寸法は55×29cm(幅×奥行き)で、横幅が限られたラック等でも設置しやすいのも特徴。
パナソニック・ビエラ:4K放送が明るく鮮やかに。台座が転倒防止&スイーベル化
パナソニック・ビエラは、ミドルクラスの「HZ1800」と、スタンダード「HZ1000」の計2シリーズ・4機種を6月26日より順次発売する。なお'19年発売の最上位モデル「GZ2000」は今期アップデートせず、販売を継続する。
HZ1800シリーズ (GZ1800の後継機)
・65型「TH-65HZ1800」 未定 8月下旬発売
・55型「TH-55HZ1800」 未定 同上
HZ1000シリーズ (GZ1000の後継機)
・65型「TH-65HZ1000」 42万円前後 6月26日発売
・55型「TH-55HZ1000」 28万円前後 同上
'20年モデルの主な特徴は、4K画質の改善とDolby Vision IQ対応、イネーブルドスピーカーの搭載(HZ1800のみ)、倒れにくい転倒防止とスイーベル機能を組み合わせた新スタンドの採用など。
ミドル機のHZ1800シリーズと、スタンダード機のHZ1000シリーズとの主な違いは、背面に設置されるイネーブルドスピーカーと、低音域を出力するウーファー&パッシブラジエーターの有無で、基本的な画像処理(ヘキサクロマドライブ プラスなど)や機能などは共通となる。
新モデルでの画質向上に寄与しているのが、画素単位で明るさや色の情報を個別で制御し、高いコントラストの表現力と色忠実再現性を実現するパネル制御「Dot Contrastパネルコントローラー」のアップデート。従来に比べ、暗いシーンのコントラスト表現が一層増したという。また「AI HDRリマスター」のアルゴリズムを見直すことで4K/HDR放送番組の画質を強化。「あらゆる4K番組を明るく高コントラストに表示することが可能になった」としている。
HDR規格はHDR10、HDR10+、HLG、Dolby Visionの4方式をサポート。'20年モデルからは、室内の明るさに応じてDolby Visionの画質を自動で最適化する「Dolby Vision IQ」にも対応した。
HZ1800では、最上位GZ2000も採用するイネーブルドスピーカーが背面に搭載された。一方で、新スタンドの採用に合わせて、従来のサウンドバーから、ディスプレイ下部にスピーカーを内蔵する一般的なデザインへと変更している。
Netflix、Amazon Prime、Hulu、dTV、ABEMA、YouTube、U-NEXT、DAZNなど、主要な映像配信サービスが視聴可能。リモコンマイクを使った音声操作のほか、GoogleアシスタントやAmzon Alexaを搭載するスマートスピーカーを連携させた音声操作も行なえる。
リモコンの動画配信サービス・ダイレクトボタンは「Netflix」「ABEMA」。
搭載するチューナーは、BS4K/110度CS4K×2、地上・BS・110度CS×3。別売のUSB HDDを接続することで、4K放送の裏番組録画、2K放送の2番組同時録画ができる。
4Kビエラ独自の機能として、お部屋ジャンプリンクを使った4K放送番組の受信に対応。全録4Kディーガ「DMR-4X1000/4X600」や、4Kディーガ「DMR-4W400」などの“4Kお部屋ジャンプリンク対応サーバー”を組み合わせることで、ディーガ内の4K録画番組を4K解像度のまま受信・再生できる。4K放送のDLNA視聴ができる4Kテレビは、現在パナソニックだけだ。
HDMI入力は4系統で、18Gbpsの4K/HDR入力に対応。'19年モデルまでは非対応だったeARCにも対応した。
2シリーズ共に、底面吸盤で大きな揺れでも倒れにくい独自の転倒防止構造と、左右30度回転可能なスイーベルを組み合わせたスタンドを新たに採用している。