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BS4Kチューナ搭載の最高峰4K有機EL「BRAVIA A9G」。直立デザイン&薄型化

ソニーは、BS4Kチューナーを搭載した4K有機ELテレビの最上位“MASTER”シリーズ「BRAVIA A9G」を6月8日より順次発売する。77型「KJ-77A9G」、65型「KJ-65A9G」、55型「KJ-55A9G」の3機種をラインナップ。価格は全てオープンプライスで、店頭予想価格は77型が100万円前後、65型が55万円前後、55型が35万円前後。

KJ-77A9G

【BRAVIA A9G】

・77型 4K有機EL 「KJ-77A9G」 店頭予想価格100万円前後 6月15日発売
・65型 4K有機EL 「KJ-65A9G」 同55万円前後 6月8日発売
・55型 4K有機EL 「KJ-55A9G」 同35万円前後 6月8日発売

'18年10月に発売された「A9F」シリーズの後継機。クリエイターの制作意図を忠実に再現する最高峰“MASTER”モデルとしての画質性能や基本機能は継承しつつ、BS4Kチューナーの搭載やAirplay 2/HomekitのAppleデバイス対応、新ユーザーインターフェイスの導入など、使い勝手を向上させた。

従来の5度傾斜スタンドから直立スタンドへとデザイン変更されたほか、スピーカーの構成が見直され、65型と55型は従来よりも導入し易い価格となっている。77型サイズの大型有機ELモデルは2年振りの投入。

KJ-77A9G

なお、4K液晶テレビの上位モデル「X9500G」、4Kチューナー搭載のスタンダード液晶「X8550G」「X8500G」、4Kチューナー非搭載の「X8000G」(液晶)と「A8G」(有機EL)は、別記事で紹介している。

2019年春夏モデルの仕様の違い

BS4Kチューナーを2基搭載。HLGチューニングを変更し4K/HDR放送に最適化

いずれも4K/3,840×2,160ドットの有機ELパネルを採用。搭載する高画質プロセッサーは、最上位グレードの「X1 Ultimate」。被写体ごとに最適な高精細化処理を施す“オブジェクト型超解像”、超解像処理とノイズ低減のデータベースを組み合わせた“デュアルデータベース分析”、14bit相当の階調処理を行なう“Super Bit Mapping 4K HDR”と、SDR映像をHDR相当に高コントラスト化する“HDRリマスター”が可能。放送番組からゲーム、ネット動画など、様々な素材をデータベース型超解像処理で4K化する専用エンジン「4K X-Reality PRO」も搭載する。

4K高画質プロセッサー「X1 Ultimate」

鮮やかな色を再現する「トリルミナスディスプレイ」に加え、独自のパネル制御でさらに明るく、鮮やかな映像を描く「ピクセル コントラスト ブースター」も備える。

HDR方式は、HDR10、HLG、Dolby Visionに対応。3D信号は非対応。Netflix画質モードを搭載する。画質部分での前モデルからの変更点は「HLGコンテンツのチューニング見直し」。現在放送されている4K/HDRのコンテンツを基に微調整を施し、4K/HDR放送に最適化したという。

新4K衛星放送が受信できるBS4Kチューナー、地上/BS/110度CSデジタルチューナーをそれぞれ2基搭載。USB HDD(別売)を接続することで、裏番組の録画もできる。録画に使用できるHDDは、USB 3.0準拠の容量160GB~16TBまで。オートチャプター機能は搭載しない。

新開発のアクチュエーターとサブウーファーを搭載した2.2chシステム

画面そのものを振動させて音を出力する「アコースティックサーフェイスオーディオプラス」を搭載。

背面には、新開発の20Wアクチュエーターを搭載。2個1組だったA9Fのアクチュエーターに比べ、音の混濁を抑制し、明瞭感と拡がりを改善したという。また新開発の10Wサブウーファーも出力はそのままに、厚みを半分にすることで筐体の薄型化を実現したという。

スピーカーは、アクチュエーター×2とサブウーファー×2の2.2ch構成で出力は60W(A9Fは3.2ch/98W)。

新開発の20Wアクチュエーター
左がA9Fのアクチュエーター(13W×2)で、右がA9Gの新型アクチュエーター。2個1組から1個の楕円形状とすることで、明瞭感を向上させたという

アンプはS-Masterデジタルアンプを採用。バーチャルサラウンド技術の「S-Forceフロントサラウンド」や声の音量だけをコントロールする「ボイスズーム」に対応するほか、センタースピーカーモード、AVアンプと直接接続できるセンタースピーカー入力端子を備える。'19年内のアップデートによりDolby Atmos音声の入力に対応する。

新型のサブウーファーを組み込んだスピーカーユニット
背面の中央付近(スリットの部分)にユニットを搭載している
側面上部のプッシュ式のスピーカー端子を搭載(A9Fはバナナプラグ式)

番組表や入力切替などのユーザーインターフェイスが刷新

ユーザーインターフェイスを刷新、番組表や入力切替画面などが変更された。

番組表はタブの切り替えだけで地上/BS/CS/BS4K/CS4Kのチャンネル内容が表示できるようになり、最大4つまでオリジナルのタブも作成が可能。地上+BS+BS4Kなどのように、視聴頻度が高いチャンネルだけをまとめた“マイ番組表”を作成する場合に重宝するとしている。番組表は2K解像度となる。

各放送がタブで切り替えできる番組表

入力切替や設定画面は、タイル状のアイコンを画面下部に配置したデザインとなり、視聴中の画面がメニュー項目で大きくマスクされないように変更された。

入力切替
設定変更

搭載するOSは、Android 8.0(Oreo)で、映像/音楽配信サービスや写真鑑賞やゲームアプリ、音声検索などが可能。

Appleデバイスを使った連携機能に対応。映像や写真などのデータをBRAVIAへストリーミング再生したり、端末画面をBRAVIA上にミラーリングする「Works with Apple AirPlay 2」、iPhoneのSiriを使ってBRAVIAを音声操作する「Works with Apple Homekit」をサポートする。同機能は、後日アップデートでの対応を予定する。

Appleデバイス以外にも、スマートフォンからのコンテンツ操作が行なえる「Chromecast built-in」、付属リモコンかハンズフリーで本体に発話して音声操作を行なう「Google アシスタント built-in」、Amazon Alexa対応機器から音声操作できる「Works with Alexa」などをサポートする。ソニールームリンク(DLNA)は、クライアント機能のみ。

無線式の新リモコンには、Hulu、Netflix、U-NEXT、Abema TV、YouTubeがワンプッシュで起動できるダイレクトボタンを搭載。ほかにも、GYAO!、Amazonビデオ、Niconico、dTV、スカパー! オンデマンド、ビデオマーケット、TSUTAYA TV、DAZN、Rakuten TV、FODなどの動画配信サービスに対応し、アプリボタンから手軽にアクセスできる。

無線方式の新リモコン

スタンドは直立型。首振り機構の新専用金具「SU-WL850」(3.5万円前後)を使って、壁掛け設置することもできる。最大スイーベル角度は77型で16度、65型で17度、55型で19度。壁からの最短距離は77型で60mm、65型/55型で51mm。

5度傾斜から直立スタイルにデザインが変更された
背面

HDMI端子は4入力。全系統で4K/HDR機器との接続が可能な18Gbpsに対応する。コンポジットビデオ入力×1、光デジタル音声出力×1、ヘッドフォン出力×1のほか、3系統のUSB端子、LAN端子を装備。無線LANはIEEE 802.11ac/a/b/g/n。

消費電力は77型が666W、65型が482W、55型が386W。年間消費電力量は77型が302kWh/年、65型が248kWh/年、55型が206kWh/年。

スタンドを含む外形寸法/重量は、77型が172.1×30.2×100.1cm(幅×奥行き×高さ)/39.7kg、65型が144.7×25.5×83.8cm(同)/24.8kg、55型が122.6×25.5×71.4cm(同)/22.3kg。

スタンド