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ソニー、動画ぼやけに強い4K有機EL「BRAVIA A8H」。55型で約28万円から

65型4K有機ELテレビ「BRAVIA KJ-65A8H」

ソニーは、4Kテレビの新製品として、スタンダードクラスの有機ELモデル「A8Hシリーズ」を6月6日より発売する。65型と55型の2サイズを用意。どちらも価格はオープンプライスで、店頭予想価格は65型が42万円前後、55型が28万円前後。

【BRAVIA A8Hシリーズ】

・65型4K有機EL「KJ-65A8H」 店頭予想価格42万円前後 6月6日発売
・55型4K有機EL「KJ-55A8H」 同28万円前後 6月6日発売

'19年7月に発売した「A8G」シリーズの後継機。前機種からの主な変更点は、最上位グレードの映像プロセッサー「X1 Ultimate」の採用、BRAVIAの有機ELモデルでは初となる動画ぼやけ低減「X-Motion Clarity」の搭載、そしてDolby Atmos対応とサブウーファー搭載による低音域の強化など。“ソニー有機ELの高画音質をより身近にした上質なスタンダードモデル”として訴求する。

なおA8Hシリーズ発売後も、MASTER Series(マスターシリーズ)のA9Gは販売継続する。

4K/3,840×2,160ドットの倍速対応有機ELパネルを採用。これまで最上位モデルにのみ搭載されていたパネル制御技術「ピクセルコントラストブースター」も搭載。忠実な色表現と高コントラストな、有機EL画質を実現した。

高画質プロセッサーには、新たに最上位グレードの「X1 Ultimate」を採用。被写体ごとに最適な高精細化処理を施す“オブジェクト型超解像”、超解像処理とノイズ低減のデータベースを組み合わせた“デュアルデータベース分析”、14bit相当の階調処理を行なう“Super Bit Mapping 4K HDR”と、SDR映像をHDR相当に高コントラスト化する“HDRリマスター”が可能。放送番組からゲーム、ネット動画など、様々な素材をデータベース型超解像処理で4K化する専用エンジン「4K X-Reality PRO」も搭載する。

高画質プロセッサー「X1 Ultimate」

'20年発売の有機ELモデルでは「X-Motion Clarity」の新搭載がポイント。バックライト制御によるフレーム毎の黒画面挿入で残像感を低減させて、動きの速い映像をくっきり表示させることを狙った機能で、有機ELテレビでの採用はBRAVIA初(これまでは液晶テレビの一部機種に限り搭載されていた)。

A8Gでは瞬間的に黒帯を部分挿入しながら、画面が暗くならないよう有機ELの画素をコントロール。画面の明るさを保ったまま、動きをくっきり表示できるようにした。画質モードはスタンダードに限られるものの、「スポーツなどの速い動きにより強くなり、動画応答性能はA9Gを上回る」(説明員)としている。

【お詫びと訂正】記事初出時、“バックライトをコントロール”と記載しておりましたが、正しくは“有機ELの画素をコントロール“でした。お詫びして訂正します(4月3日17時)

HDR方式は、HDR10、HLG、Dolby Visionをサポート。TSUTAYA TVで展開するIMAX Enhancedコンテンツにも対応する。

新4K衛星放送が受信できるBS4Kチューナー、地上/BS/110度CSデジタルチューナーをそれぞれ2基搭載。USB HDD(別売)を接続することで、4K放送などの裏番組録画が行なえる。

テレビの画面そのものを振動させて音を出力する、2.2chの「アコースティックサーフェイスオーディオ」を引き続き搭載。A8Hでは、前モデルのウーファーからサブウーファーに変更。低音域を一層強化することで音域が拡大、「映像と音の一体感と迫力が向上した」という。2基のアクチュエーターと、2基のサブウーファーによる実用最大出力は30W(前モデルは40W)。

デジタルアンプのS-Masterやフロントサラウンド技術「S-Force Surround」、AACなどの圧縮音源を補間して高音質化する「DSEE」を搭載。新たにDolby Atmosもサポートした。スタンド向きを切り替えて取り付けることで、画面高を約5cm上げられる“サウンドバースタイル”設置も可能。

画面高を約5cm上げられるサウンドバースタイル

最新のAndroid TV OSを搭載し、映像/音楽配信サービスや写真鑑賞やゲームアプリ、音声検索などが可能。スマートフォンからのコンテンツ操作が行なえる「Chromecast built-in」、付属のマイク内蔵リモコンに発話して音声操作を行なう「Google アシスタント built-in」、Amazon Alexa対応機器から音声操作できる「Works with Alexa」などをサポート。

Appleデバイスを使った連携機能にも対応。映像や写真などのデータをBRAVIAでストリーミング再生したり、端末画面をBRAVIA上にミラーリングする「Works with Apple AirPlay 2」、iPhoneのSiriを使ってBRAVIAを音声操作する「Works with Apple Homekit」をサポートする。AirPlay 2とHomekitは後日アップデートで対応。

リモコンは、向きを気にせず操作できる無線式(Bluetooth)。電源ON/OFFなど一部操作のみ、赤外線を利用する。動画配信サービスのダイレクトボタンは、Hulu、Netflix、U-NEXT、TSUTAYA、YouTube、AbemaTVの6つ。'19年モデルまで存在した「アプリ」ボタンは、IMAX Enhancedコンテンツを配信するTSUTAYA TVに切り替わった。

ほかにも、GYAO!、Amazonビデオ、niconico、dTV、スカパー! オンデマンド、ビデオマーケット、TSUTAYA TV、DAZN、Rakuten TV、FOD、TVerなどの各種動画配信サービスが楽しめる。高速CPUを採用することで、ネット動画アプリの起動、各種切替においてサクサク操作が可能になったとする。

無線式の新リモコン

インターフェイスは、HDMI×4(eARC対応)、コンポジットビデオ入力×1、光デジタル音声出力×1、ヘッドフォン出力×1(アナログ音声出力兼用)のほか、3系統のUSB端子、LAN端子を装備。無線LANはIEEE 802.11ac/a/b/g/n。テレビ音声をワイヤレスヘッドフォンなどに伝送できるBluetooth送信機能も備える。

消費電力は65型が468W、55型が352W。年間消費電力量は65型が252kWh/年、55型が206kWh/年。

スタンドを含む外形寸法/重量は、65型が144.8×32.3~32.6×85.7~90.8cm(幅×奥行き×高さ)/23.6kg、55型が122.7×32.3~32.6×73.3~78.4cm(同)/18.6kg。

側面
スタンド
背面