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旭化成、デジアナ完全分離の2チップDAC「AK4498+AK4191」。聴感上のSN感アップ

旭化成エレクトロニクス(AKM)は4日、2チップ構成のオーディオDAコンバーター「AK4498+AK4191」の開発を発表した。DACチップのAK4498は既に量産ステータスで、ΔΣモジュレータのAK4191は'20年第2四半期のサンプル出荷を予定する。

DACチップ「AK4498」

デジタルからアナログへの信号変換処理を1チップで行なう従来型と異なり、デジタル処理のモジュレータとアナログ処理のDACで2チップ・完全分離構成とした新しいDACソリューション。2チップ構成とすることで、デジタルノイズがアナログ信号へ与える影響を最小限に抑制し「聴感上のSN感を進化させることに成功した」という。

2製品をチップセットとして組み合わせることで、従来のDACと同様に使用可能。ハイエンドオーディオ機器やアクティブスピーカー、CD/SACDプレーヤー、ネットワークオーディオ、USB DACなどへの採用を見込む。

上が1チップ構成の従来型DAC。下がモジュレータとDACをセパレート化した新ソリューション

ΔΣモジュレータのAK4191は、デジタル信号処理能力が向上。

オーバーサンプリングレートは、従来の8倍フィルタリング処理から256倍に強化。信号に含まれるデジタルノイズ成分を高域まで発生させないようにした。あわせてデジタルフィルターの抑圧量が50dB上がっており、デジタルノイズ成分も抑制。1536kHzのPCMデータ、DSD 1024データ入力に対応する。

アナログDACのAK4498は、VELVET SOUNDテクノロジーを採用したマルチビット・ステレオ・プレミアムDAC。同社フラッグシップDAC「AK4499」と同じ、電気的な余裕度と低域ノイズ特性を向上したオーディオ専用ICプロセスを採用する。

アナログ処理のみに特化することで、デジタルノイズからの影響を最大限受けない構成と聴感上のS/N感を進化。歪特性と広ダイナミックレンジで業界トップクラスを実現したという。11.2896MHzのマルチビットデータを入力に対応する。