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ARグラス「Nreal Air」が3D映画に対応へ。AR国内シェアは90%以上
2022年12月8日 14:00
日本Nrealは12月7日、「日本Nreal 年末感謝祭2022」を開催。このなかで、同社のスマートグラスが3D映画の視聴に対応すると発表した。対応アップデートは2023年1月中に実施される予定。
Nrealが展開しているスマートグラス「Nreal Air」は、サングラス型のスマートディスプレイ。対応スマートフォンなどと組み合わせて、動画などを楽しめる。価格は45,980円。9月末には、iPhoneやNintendo Switch、PlayStation 5などから出力した映像を、Nreal Airで表示できるようにするアダプター「Nreal Adapter」も8,980円で発売した。
対応するのはサイド・バイ・サイド方式の3D映画で、連携するスマートフォンにローカル保存したコンテンツを再生できる。視聴にはメディアプレーヤーアプリ「VLC Player」を利用する。視聴時、スマートグラスはスマートフォンの画面をそのまま表示する「Air Castingモード」で動作する。
日本Nrealの呂正民代表取締役は、「9割以上のお客さまから『Nrealで3D映画を観たい』『今、3D映画を視聴できるデバイスがなかなかないので、ARグラスでいつでも3D映画を楽しみたい』という声がありました」と3D映画対応の理由を挙げた。
実機でデモ映像を試聴してみると、しっかり奥行き感のある映像を楽しめる。Nreal Air自体はサングラス型で、映像の向こうに現実世界の風景が広がってしまうが、付属のシールドを装着することで視認性が格段に向上する。
ただし、Nreal Airのディスプレイ解像度は3,840×1,080ドット(両眼)で、3Dコンテンツを視聴すると、解像度が4分の1程度まで落ちてしまうという。今回試聴したデモ映像の解像度は1,080pだったのだが、実際に観た映像は480pに近い感覚だった。この点については「元ファイルの解像度を高くすれば、より鮮明な映像を楽しめる」とのこと。
そのほか、すでに公開済みのアップデートによって、従来はAir Castingでスマホアプリをミラーリングする形だったYouTube視聴が、専用アプリ「Nebula」の「MRモード」にある「TV」からも可能となった。同アプリでは、正面中央に動画が大きく表示され、その下段に関連動画、右側にコメントが配置されるなど、MRを活用したUIでYouTubeを楽しめる。
また呂代表取締役は、BCNの調査で、Nreal Airが日本のAR/VRマーケットの19%、ARマーケットに絞ると90%以上のシェアを誇っていることを明かし、「Nrealの残した実績は、みなさまの支援があったからこそ。本当にありがとうございます。サービスや製品について、お客さまからもいろいろなフィードバックやアドバイスがありましたので、これを新製品や新しいサービスに反映するため、本社のエンジニアと日本のスタッフが協力しております」とも明かしている。