ニュース

JBL、800Wの“光るスピーカー”クラファン開始。「真のコスパ提供」

「PartyBox 710」

ハーマンインターナショナルは、JBLブランドの大型パーティースピーカー「PartyBox 710」のクラウドファンディングを、GREEN FUNDINGで開始した。支援期間は9月30日23時59分まで。製品は2023年10月より順次発送予定。一般発売時の価格は99,990円だが、クラウドファンディングでは先着75名限定で最大18% OFFの74,538円で購入できるプランも用意される。

クラウドファンディング期間中は、二子玉川にある蔦屋家電内「蔦屋家電+」で、製品展示も予定されている。

国内展開されているPartyBoxシリーズ。一番右が今回の「PartyBox 710」

最大出力800Wのモデルで、国内展開されているPartyBoxシリーズのなかで、もっとも高い最大出力を持ち、シリーズ最多となる計172基のLEDも備える。Bluetooth 5.1準拠で、コーデックはSBCをサポートする。

最大の特徴はバッテリーを非搭載としたこと。あえてバッテリーを排除することで、従来モデルより搭載できるドライバー口径の自由度が増したといい、“サブウーファー級”と謳う20cm径のウーファーを上下に2基、2cm径のツイーターを本体上側に2基搭載。振動板にはプロ向け製品にも多数採用しているパルプコーンを使っている。

また、バッテリー駆動よりも安定した電流供給も可能となり、例えば急な大音量や低音が入力されても、安定した電流を供給できるためパフォーマンスを最大化できるという。バッテリーがなくなったことによる回路の最短化、不要パーツの排除による高音質化も図られた。

なお、市販のポータブル電源などと組み合わせれば屋外でも利用可能。本体はIPX4の防水仕様のため、突然の降雨や、プールサイドで水しぶきを浴びても心配ないという。

内蔵アンプはウーファー用250W×2とツイーター用150W×2の独立4ch構成。FIRフィルタとIIRフィルタを使い分けて正確なクロスオーバーを実現しており、「光るスピーカーだが、プロフェッショナルのDNAが活きた音作り」になっている。

合計172基のLEDライトを備える

ライティング機能も特徴的で、合計172基のLEDで「解像度の高いモダンなライティングエフェクト」を実現した。内訳はウーファー外周を囲んで8の字型に光る「インフィニティ・ライト(LED×64基)」と、前面を照らす「ダイナミック・ストロボライト(LED×8基/上下に4基ずつ)」、本体正面に散りばめられ星の瞬きのように輝くという「スターリー・ライト(LED×16基)」、本体両端を線状に彩る「デュアルストライプ・ライト(LED×84基/左右に42基ずつ)」となっている。

アプリからライティングパターンなどを変更できる

これらのライトエフェクトは、再生している音楽のビートに合わせて点灯。ライティングパターンは本体上部の操作パネルや専用アプリ「JBL PartyBox」から操作でき、アプリからはライティングカラーなども設定できる。

JBL「PartyBox 710」のライティングパターン
本体背面の入力部

Bluetooth以外の入力も充実しており、背面にマイク入力を2系統搭載する。うち1系統はギター入力と兼用で、マイク/ギターのプリアンプゲイン調整や、独立音量調整が可能。ギターの演奏やカラオケだけでなく、講演会やスピーチ、スポーツ指導などにも活用できる。USB給電(5V/2.1A)やUSB入力、アナログプレーヤーなどと接続できる3.5mmのAUX入力も備えた。

トップパネルはダイアル式ノブを中心としたインターフェース
スマホやタブレットを置けるスリットも備える

本体上部にはダイアル式ノブを中心としたインターフェースを採用。ボタン式と異なり、とっさに音量を変更したいときでも素早く操作できる。音量調整ノブやマイク用Bass/Treble/エコー調整ノブ、ライティング調整ノブのほか、ホーンや拍手などのサウンドエフェクトをプリセットできるDJエフェクトボタンも備えた。サウンドエフェクトは上述のアプリから3つまでプリセットできる。

身長168cmの成人男性の腰くらいの高さがある

外形寸法399×436×905mm(幅×奥行き×高さ)、重さ27.8kgと大型で、成人男性の腰くらいの高さがある大型スピーカーだが、上部に大型のハンドル、下部には耐久性の高いホイールを備えるため、女性でも移動させることができるという。

またアプリを使えば、TWS(トゥルー・ワイヤレス・ステレオ)接続によって、2台のPartyBox 710をペアリングすることが可能。同じ音を同時に再生する「パーティモード」と、2台それぞれをL/R chにアサインする「ステレオモード」のふたつを利用可能。ステレオモード時は、アプリ内からL/Rのアサインを切り替えることもできる。

さらに有線によるデイジーチェーン接続も可能で、より大きな空間で均一に音を届けるPAシステムとしても活用可能。

日本では8月11日に公開される映画「バービー」の主題歌になっている「Dua Lipa/Dance The Night」を試聴すると、やはり印象的なのは身体の芯に響くような低音。スピーカーから2~3mほど離れて試聴したのだが、低音が生み出す振動が足からも伝わってくるほどの迫力だった。それでいて、ポーカルやコーラスの解像感も確保されており、低音の迫力にかき消されてしまうこともなかった。

また事前の説明会では、マイク/ギター入力を活用したライブパフォーマンスとして、シンガーソングライター・Hanah Springさんによる演奏も行なわれ、ギターの弦の細かい響きや、ブレスなどもしっかり聴き取ることができた。

シンガーソングライターのHanah Springさん。7月1日にはビルボードライブ横浜でライブも開催

クラウドファンディングで「メーカー・ユーザー双方がハッピーに」

JBLにとって、クラウドファンディングを活用した試みはサウンドバー「Bar 1000」に続いて2製品目。第1弾だったBar 1000は1億円を超える支援を獲得しており、昨年11月の一般販売開始以降も、このクラウドファンディングがきっかけとなって異例の大ヒットを記録しているという。

JBLには200を超える日本未導入製品が存在

また、JBLには200を超える日本未導入製品があるといい、そのなかには「斬新すぎて売れるのか分からない」「展示スペースを確保できるか分からない」「仕様が難しく、店員が説明できるか分からない」といった理由で導入できていないものが存在。上述のBar 1000も、そんなモデルのひとつだったとのこと。

しかし、クラウドファンディングを活用することで革新的な製品を探しているユーザーにリーチできたり、プロジェクトページで製品にストーリーを紹介できたりと「メーカー・ユーザー双方がハッピーになる」ことが分かり、第2弾としてPartyBox 710のクラウドファンディングを実施することとなった。

PartyBoxシリーズは日本でも急成長

PartyBoxシリーズは、パーティースピーカー金額シェアで4年連続世界No.1を達成している人気シリーズ。国内でも2019年の導入初年度と比べて、販売台数が4年で6.3倍に急成長しているという。

クラウドファンディングで大型スピーカーに挑戦するのは「勇気がいる」ことだったというが、JBLによれば、ユーザー調査を行なったところ「音楽を純粋に楽しまれる方、それも屋外、屋内などいろいろな場所で使われていますし、ひとりで聴く方もいれば、みんなで聴く方もいます。マイクも繋げますので、カラオケを楽しむ方もいれば、その様子をYouTubeで配信している方もいました」とPartyBoxシリーズの活用法が、多岐に渡っていることが分かったとのこと。

そして「そこに共通しているのは、音を使って“時間の価値を高めている”ということ。つまり、時間あたりのコスパ、価値を高める製品に魅力を感じていただいている方には“真のコストパフォ―マンス”を提供できるのではないか」と、PartyBox 710でクラウドファンディングを行なうことを決めたという。