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iBasso、DACチップ8基の「octa DAC」採用Androidプレーヤー

「DX260」

MUSINは、iBasso Audioブランドより、シーラスロジック製DACチップ「CS43198」を8基搭載したポータブルオーディオプレーヤー「DX260」と、15.4mm径のダイナミックドライバーを採用したインイヤーモニター(IEM)「3T-154」を、2月20日に発売する。いずれも価格はオープンプライスで、店頭予想価格はDX260が156,420円前後、3T-154が24,750円前後。いずれも予約は2月13日11時より受け付ける。

これら2モデルは、2月10日にステーションコンファレンス東京で開催される「冬のヘッドフォン祭 mini 2024」で展示が予定されている。

DX260

シーラスロジックの次世代低電力オーディオDACチップであるCS43198を8基搭載した「Octa DACマトリックスアーキテクチャ」のポータブルオーディオプレーヤー。CS43198は「優れたダイナミックレンジと繊細なディテールを表現することにより、卓越した高解像度を実現し、低ノイズフロアを実現」するといい、DX260でもTHD+Nは-123dBを実現している。

最大768kHz/32bitまでのPCMとDSD 256のネイティブ再生ができる。SoCはQualcomm製「Snapdragon 660」でメモリは4GB、内蔵ストレージは64GB。

第2世代になった「FPGA-MASTER 2.0」も採用。オーディオシステム・コントローラーとして、SoCへ直接オーディオ・データを要求し、シグナルの再現性と整合性を維持する大きな役割を持っており、2基のNDK製フェムトクロック水晶発振器により、オーディオクロックを同期・生成し、完全な同期を経たシングルクロックを実現する。

本体背面

FPGA-MASTER 2.0は、ピコ秒レベルの精密な制御も可能としており、DACのクロック、データ調整・制御、FIRフィルターの構築も実行する。このFIRフィルター機能では各DACチップ間の個別の歪みを低減し、大幅なスペック値の向上と、全体的なパフォーマンス向上を果たす「シンクロナス・パラレル出力」が利用できる。

ピコ秒レベルの精密な制御を活かして、各DACチップを1クロックずらしてデータストリームを行なう「ディレイ・パラレル」を最大4基まで独立して制御する「ディレイ・パラレル出力」も利用可能。これにより「ハードウェア・アナログFIRフィルターを形成し、複数のDAC間の差異を無くすことで、歪みの大幅な低減と、サウンドディテールの向上、そしてリアリズムを大幅に向上させる」という。

OSはAndroid 11で、快適な動作性能と高いカスタマイズ性を確保。専用の音楽再生アプリ「Mango Player」からサードパーティ製のアプリまで、システムレベルの「Non-SRC」機能により、Androidのシステム制限(SRC制限)を受けずに音楽を楽しめる。Mango Playerは、ユーザーインターフェイスが刷新され、直感的でスムーズな操作が可能。

音楽再生に特化したLinuxベースのピュアサウンドシステム「Mango OS」も搭載。音楽再生に重きを置いたOSで、Wi-FiやBluetoothの干渉がなく、EMIを低減したピュアなリスニングが楽しめるとのこと。

出力は4.4mmバランスと3.5mmシングルエンドで、どちらもLINE OUT兼用。同軸デジタル出力も備える。最大出力レベルは4.4mmバランス接続時で6Vrms、3.5mmシングルエンド接続時で3Vrms。LINE OUT時は4.4mmバランスが4Vrms、3.5mmシングルエンドが2Vrms。

USB Type-Cも備え、USB DACとしても使用可能。Bluetooth 5.0準拠で、Bluetooth送受信ができる。対応コーデックは受信がSBCとAAC、送信がSBC、AAC、aptX、aptX HD、LDAC。

5インチ/1,080×1,920ドットのタッチ式ディスプレイを搭載。連続再生時間は最大約14時間で、充電時間は約2.5時間。充電はQC3.0/PD3.0対応。

バックパネルは着脱可能

筐体には、iBassoの新しいインダストリアルデザインが採用され、ボリュームダイヤルガードを備えた過去のモデルを彷彿とさせる外観となった。軽量性と剛性を両立したアルミニウム合金製。パーツの交換や内部基板へのアクセスがしやすいよう、バックパネルは着脱可能とした。

外形寸法は123×74.5×17.5mm、重さは229g。専用TPUケースやスクリーンプロテクター、4.4mmバーンインケーブルなどが付属する。

3T-154

「3T-154」

業界最大級という15.4mmの大口径ダイナミックドライバーを1基搭載したシングルドライバーの有線イヤフォン。デュアルマグネティック回路設計と、カスタマイズされた高磁力N55 NdFeBマグネットのマッチングにより、3T(テスラ)という高い磁束を実現した。振動板にはベリリウムメッキや、高精度のエンボス成形が施されている。

高精度CNCダイヤフラムブラケットや日本製CCAWボイスコイル、交換対応ノズルデザインなどを採用。再生周波数帯域は7Hz~41kHz、感度は116dB±2dB、インピーダンスは16Ω。

イヤフォン側コネクタは0.78mm 2Pinでリケーブルが可能。付属ケーブルは3.5mm/4.4mmスイッチに対応した高純度銀メッキ銅ケーブルとなっている。長さは1.2m。

重さはイヤフォン左右合わせて18.8g(ケーブル含まず)。イヤーピース5種やスペアノズル、3.5mmコネクタ(装着済み)、4.4mmコネクタなどが付属する。