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JBL、“音のビーム”が進化した5万円を切るサウンドバー「BAR 300MK2」。サブウーファ付き「500MK2」も
2025年6月17日 07:00
ハーマンインターナショナルは、JBLの新たなサウンドバーとして、スピーカーユニット数を増やし、壁などにビーム状の音を反射させる独自技術を「MultiBeam 3.0」へと進化させた5chサウンドバー「BAR 300MK2」を6月26日に発売する。価格はオープンで、直販価格は49,500円。Dolby Atmosにも対応するほか、Qobuzなどの音楽配信サービスを再生する事もできる。
さらに、BAR 300MK2とほぼ同じ仕様のサウンドバー部に、サブウーファーを追加した5.1chの「BAR 500MK2」を7月3日に発売する。価格はオープンで、直販価格は77,000円前後。
ハーマンインターナショナルは、昨今の市場動向として、よりクオリティの高いサウンドが楽しめるサウンドバーを求める人が増えていると分析。2022年末に投入した、リアスピーカーが分離する「JBL BAR 1000」を「完全ワイヤレスサラウンドシネマバー」と名付け、これまでのサウンドバーから革命的に進化し、シアターシステムの本格サウンドをサウンドバーの手軽さで実現できる製品と訴求。同モデルは国内の機種別金額シェアで2年連続ナンバーワンを記録している。
新製品の「BAR 300MK2」と「BAR 500MK2」は、6月18日にGREEN FUNDINGで先行販売がスタートするフラッグシップモデル「BAR 1300MK2」と同様に、“MK2”世代へと進化。BAR 1300MK2と比べるとエントリーの価格帯となるが、没入感を高める進化した独自技術や、ユーザーの様々な部屋にフィットする機能、Wi-Fi内蔵でqobuzを含む、音楽配信サービスをサウンドバーだけで再生できるといった特徴がある。
なお、これら新機種と、BAR 1300MK2を含め、説明会で試聴したファーストインプレッション記事は別に掲載する。
BAR 300MK2
既存のBAR 300(840×104×56mm/幅×奥行き×高さ)よりも、BAR 300MK2は940×104×51mm(同)と、横幅が長くなり、薄くなった。43インチ以上のテレビにマッチしやすいサイズだという。
搭載するスピーカーの数も、BAR 300の6基(ウーファー×4、ツイーター×2)から、9基(ウーファー×5、ツイーター×4)と増加。これに伴い、総合出力も260Wから450W(50W×9スピーカー)へと強化している。チャンネル数は5ch。
サウンドをビーム状に放出し、壁などへの反射も利用して広がりのあるサラウンド再生を実現する「MultiBeam」技術は、従来の2.0から3.0へと進化した。従来の2.0では、モデルを問わず、同じアルゴリズムを使っていたため、ビームの幅がやや広めに放出される傾向があった。
3.0では、搭載するモデルごとに、スピーカードライバーの並べ方と配置を最適化し、モデリング・シミュレーションした結果を組み合わせる事で、より明確なチャンネルセパレーションを実現できるようになった。具体的には、ビーム同士の重なり合いが減り、より狭いビームを放出することで、それぞれのチャンネルの音がより明瞭に感じられるようになったという。
前モデルのBAR 300は、本体の両サイドに音のビームを放射するサラウンドスピーカーを各1基、合計2基搭載していたが、BAR 300MK2では左右各2基、合計4基に増加している。このユニットは20mm径のシルクドームツイーターとなっている。これにより、背後のより深い場所にもビームを反射しやすくなったという。
フロントには、42×80mmのレーストラック型ドライバーを5基、横に並べている。筐体の背面にはバスレフポートを搭載。前モデルは片側にポートが1つだったが、BAR 300MK2では左右に搭載するデュアルポートとなり、低域の再生能力を高めている。
映画などで再生される、声の明瞭度を高める事で、聞き取りやすくする「PURE VOICE」機能も2.0に進化。声のキャラクターは変えずに、明瞭をアップさせる機能だが、音量の変化にも対応。音量を絞っている時は明瞭度を強めるが、音量を上げている時は明瞭度を高めなくても聞き取れるため、明瞭度をアップさせる処理を弱めるようにした。
さらに、そのシーンがどんな音響なのかをリアルタイムでモニタリング。例えば、背後で爆音が鳴っているシーンでは声の明瞭度を高める、静かで緊迫したシーンではエンハンスメント処理を緩める、などシーンに応じた処理を行なう。
明瞭度を高める考え方を声以外にも拡げる機能「SMART DETAILS」も新搭載。服の衣擦れ、荒野を吹きすさぶ風にあおられた砂の音など、聞き取りにくい細かな効果音の明瞭度を高め、臨場感がアップするという。
Wi-Fiも内蔵するほか、Bluetooth、AirPlay 2やGoogleCast、Spotify Connectにも対応する。なお、Qobuz Connectは現状では非対応だが、JBL OneアプリはQobuzに対応しており、同アプリからQobuzの音楽を指定して再生することはできる。
HDMIは、Dolby Atmosの伝送も可能なeARC対応のHDMI端子に加え、HDCP 2.3に準拠したHDMI入力、光デジタル入力も搭載。4KのDolby VisionやHDR10のパススルーにも対応。対応音声フォーマットはDolby Atmos、TrueHD、ドルビーデジタルプラスなど。
リモコンのデザインも刷新。誤操作をしにくいボタン配置に改善している。さらに、サウンドバー本体に大型の液晶ディスプレイを搭載。リモコンでの音量操作、入力切替が、しっかり実行されているかをディスプレイで視覚的に確認できる。HDMI CECにも対応しているので、テレビのリモコンからサウンドバーの音量調整も可能。アプリも用意しており、アプリからも全ての操作ができる。