ミニレビュー

Amazonサウンドバー「Fire TV Soundbar Plus」試聴してきた

12月16日出荷開始のサウンドバー「Fire TV Soundbar Plus」

11月15日に発表されたAmazonのサブウーファー内蔵Dolby Atmos対応サウンドバー「Fire TV Soundbar Plus」を、12月16日の出荷開始前に試聴することができたので、ミニレビューをお届けする。単体で3.1chを実現したFire TV Soundbar Plusは、サウンドだけでなく使い勝手にも配慮された完成度の高いモデルに感じられた。

Fire TV Soundbar Plusは、フルレンジスピーカー×3基、ツイーター×3基、サブウーファー×2基の計8ドライバー構成の3.1chサウンドバー。価格は34,800円だが、プライム会員限定で12月6日までは8,000円OFFで購入できるセールも実施中。

左右チャンネルに加え、人の声をクリアにするセンターチャンネルを搭載するほか、声の増幅レベルを5段階で調整できるダイアログエンハンサーも備えている。

Dolby AtmosのほかDTS:Xにも対応。オーディオモードは映画、ミュージック、スポーツ、ナイトを利用できる。

Fire TVシリーズと連携できるのも特徴で、テレビにFire TV Soundbar PlusとFire TV Stickなどを接続している場合、Fire TVリモコンでサウンドバーの音量調整や設定などにアクセスできる。この連携機能はパナソニックのFire TV OS採用ビエラでも利用できるとのこと。

HDMIケーブルと電源ケーブルだけで使える簡単セットアップが特徴とする

サウンドバーにはeARC対応のHDMIを1系統搭載しており、電源ケーブルとHDMIケーブルをつなぐだけで利用可能。光デジタル入力も備えており、HDMIケーブル以外でもテレビと接続できる。HDMIの規格が古いテレビに光デジタルケーブル経由で接続しても、上述のFire TVシリーズとの連携機能が使用できる仕様だという。

外形寸法は942×131×64mm(幅×奥行き×高さ)、重さは4kg。リモコンやHDMIケーブル、壁掛け用マウントキットなどが付属する。

実機を体験してみた

43型テレビと組み合わせたところ

試聴したイベントでは、43型テレビと組み合わせる形で展示されており、テレビの横幅とちょうどマッチするようなサイズ感。担当者によれば「機種にもよるが、55型と組み合わせるとテレビの脚の間にサウンドバーが収まるようなサイズ感」だという。

本体天面には電源や音量調整用のボタンを備える

サウンドバー正面はファブリック地だが、天面はサラリとした手触りで高級感のあるプラスチック地のような仕上げで、ホコリなどが積もりやすい天面を拭きやすいように考慮したとのこと。

Fire TVシリーズと組み合わせると、Fire TVの設定に「Fire TV Soundbar Plus」と表示される

またオーディオモードなどを切り替えると、サウンドバーが音声で現在のモードを知らせてくれる機能も搭載。担当者は「他社の製品では本体前面のLEDライトや天面のディスプレイで状態を知らせるものがあるが、どのモードなのかをLEDライトの色や数で判断するのは難しい。また天面ディスプレイはソファに座っている状態では見えづらい」と競合製品との違いを語った。

Fire TV Soundbar Plusは海外でも発売されているが、日本版は「日本独特の地デジ音声フォーマットに対応するなど、細かい変更を行なっている」とのことで、地デジの副音声も再生できるという。

Fire TV Soundbar Plusに付属するリモコン

Fire TVシリーズと連携させている場合、テレビ画面で映画やミュージックなどのオーディオモードの確認、人の声を聴き取りやすくするダイアログエンハンサーの状況などを確認可能。この際もサウンドバーに付属するリモコンは使わず、Fire TVリモコンだけで操作できるのが強みだとした。

Prime Videoで配信中の「トゥモロー・ウォー」を視聴した

Prime Videoで配信中のSFアクション「トゥモロー・ウォー」のワンシーンを視聴すると、サブウーファー内蔵ということもあり、ワンバータイプながら爆発の低音も十分感じられる迫力。銃声の乾いた破裂音もしっかりと再生されていた。

会話の明瞭度を高める「ダイアログエンハンサー」

特徴的だったのは、セリフなど声の増幅レベルを5段階で調整できるダイアログエンハンサー。Fire TV Soundbar Plusは本体中央のセンターチャンネルでセリフなどを再生しており、一般的な2chサウンドバーよりもセリフの定位感が良い。

そこにダイアログエンハンサーを組み合わせると、よりくっきりとセリフが届くようになり、視聴した「トゥモロー・ウォー」では、登場人物たちの会話はもちろん、戦闘機に乗ったパイロットのくぐもった無線通信の声も聴き取りやすくなる。

また、このダイアログエンハンサーをONにしても、そのほか銃声や爆発音といった効果音、BGMなどに違和感のある歪みをあまり感じなかったことも印象的だった。

Fire TV経由でAmazon Musicを楽しむことも可能

このFire TV Soundbar PlusはFire TV経由でAmazon Musicを再生したり、Bluetooth経由でスマートフォンから音楽を流すことも可能。こちらも試聴してみると、ボーカルなどは聴き取りやすいが、低音の量感などはそれなりといった印象で、じっくり音楽を聴き込むというより、BGMとして聴き流す用途にマッチするように感じられた。

そのほか、会場には11月21日に発売された15.6型スマートディスプレイ「Echo Show 15(第2世代)」も展示されていた。

15.6型スマートディスプレイ「Echo Show 15(第2世代)」
プレミアム角度調整機能付きスタンドを組み合わせたところ

令和に「お茶の間」が復活? Amazonがアンケート

Amazonは12月4日、「推し活」が令和のお茶の間を支えていることが分かったとの調査結果を発表。これに伴い、家族やパートナーと過ごす時間が増える年末年始に向けて抽選でストリーミングメディアプレーヤー「Fire TV Stick HD」とサウンドバー「Fire TV Soundbar Plus」のセットなどが当たるプレゼントキャンペーンを実施する。

キャンペーン期間は12月9日9時から20日23時59分までで、上記セットが抽選で3名に、Fire TV Stick HD単体が抽選で7名にプレゼントされる。当選した場合、製品は12月21日以降順次配送。

応募はAmazon Fire TV Japan公式X(@FireTvChanoma)をフォローの上、街頭キャンペーン投稿に「#令和のお茶の間」をつけて、年末年始に「お茶の間でみんなで一緒に見たい推し活コンテンツ」を記入し、Amazon Fire TV Japan公式X(@AmazonFireTvJP)をタグ付けして引用リポストすれば完了となる。

Amazonが行なった「令和のお茶の間実態調査」の結果

Amazonでは、家族やパートナーと同居している15歳〜79歳の男女1,400名を対象に「令和のお茶の間実態調査」を実施。調査では、家族やパートナーとテレビ画面でコンテンツを視聴する頻度を調べたところ、毎日一緒に視聴している人が半数を占めたほか、家の中でのコンテンツ視聴デバイスはテレビが最も多い(56.7%)ことが分かり、「個人のデバイス使用が普及しているなかでも、テレビ画面の前に家族やパートナーと集まって団らんを楽しむ『お茶の間』が令和の時代に存在している事が判明した」としている。

また、現在推し活をしている人のうち、3人にひとりがパートナーを推し活していることも分かり、その大半がテレビ画面で共通の推しコンテンツを視聴しているとのこと。

AmazonデバイスFire TV事業部 事業部長の西端明彦氏

イベントに登壇したアマゾンジャパンのAmazonデバイスFire TV事業部の西端明彦事業部長は、これらの結果を踏まえ「大画面でパートナーや家族と共にコンテンツを視聴する、いわば令和のお茶の間のようなものが、復活して存在してきているのではないかと思います」とコメント。

「Fire TVは簡単にストリーミングをご自宅のテレビで、大画面で見ていただけるものです。こういったお茶の間でぜひFire TVを活用していただいてお楽しみいただければというふうに思っております」

濱口優&南明奈夫妻、ヒコロヒーの“推し活”事情とは

トークショーはお茶の間をイメージして、3人がこたつに入りながら行なわれた

このイベントでは、タレントの濱口優と南明奈夫妻、ヒコロヒーによるトークセッションも行なわれ、自身の推し活事情や実際にFire TVを操作するデモンストレーションなどが行なわれた。

南明奈と濱口優夫妻

自身の推し活事情を問われると南は「女性アイドルが大好きで、ファンクラブにも入っていて、よくテレビで見ています。ディズニーも好きなので、YouTubeでパレードの動画、ディズニーランドの中を歩いているだけの動画をよく見ますね」と語ると、濱口も「大画面の横で明奈が(推しのアイドルと)一緒に踊っているのをよく観る」とコメント。

ヒコロヒーはFire TVの音声検索で自身の出演コンテンツを検索するデモも行なった

またヒコロヒーは自身をスマホ世代としつつも、「スマホでドラマや映画を観るよりも、(大画面の)テレビで観るほうが迫力もあるし、細かいところも見れたりするので、楽しさが倍増するような感じがある」と語った。

「よく麻雀(番組)を観るんですけど、スマホだとどの牌を切ったのかがひと目で分かりづらい。大画面だと牌が見やすいので『5巡目で、これ切るか』と分かるのが楽しい」と、大画面の魅力を語った。

最後にFire TVを使った年末年始の過ごし方を問われると、濱口&南夫妻は「Fire TV Stickを使って大阪の両親たちの前で孫がマツケンサンバを踊っている様子を見せてあげたい」とコメント。

ヒコロヒーは「これぞ大画面で見ていただきたい」番組として、自身が出演している「ミクロヒー 〜ヒコロヒーのミクロな未承認国家旅〜」を紹介し、「海外の小さな国家を巡る番組をやらせていただいているんですよ。それをFire TVで友達の家で見たときに、スマホで観るよりも海外の景色がよりきれいで。あと、大画面だとワシのボケも面白く感じるんです。『ええボケ、言ってるやん』となるんです」と独自の視点で大画面の魅力を語った。

酒井隆文