プレイバック2017
猫にかみ砕かれ新イヤフォン導入。スマートスピーカーで音楽三昧 by 小寺 信良
2017年12月22日 00:00
AV機器で今年本当に面白かったものは、オーディオ関係である。完全セパレート型イヤフォンが各メーカーから大量にリリースされ、いよいよ本格的な普及体制に入ったようだ。
筆者はこれまで外出時には、BOSEの「QuietControl 30」を愛用していたのだが、先日充電している隙に、飼い猫である「はなちゃん」に無残にもかみ砕かれてしまった。はなちゃんはシリコンのグニグニしたイヤーチップの歯ごたえがたまらないと見えて、油断しているとイヤフォンまるごとカミカミされてしまうのである。
仕方ないので、代替機としてソニーの「WF-1000X」を購入した。完全セパレート型唯一の、ノイズキャンセリング搭載機である。レビューでは黒を使ったので、シャンパンゴールドを購入した。派手すぎるかなと思ったのだが、実際にはかなり肌色に近いこともあって、それほど目立たない。
これは使い終わったら、充電のため必ずケースに入れる事になるため、はなちゃんにカミカミされることはないだろう。
スマートスピーカーで音楽三昧
今年は日本でも、AmazonやGoogleのスマートスピーカーが発売された。音声操作にはあまり興味がなかったのだが、これも勉強ということでAmazon EchoとGoogle Home Miniを購入した。
こうした円筒形モノラルスピーカーとしては、BOSE「SoundLink Revolve」の存在が際立っており、どうしてもこのレベルがリファレンスとなる。
その点では、Amazon Echoは11,980円とかなり安いが、音楽再生能力はなかなかのものだった。サイズ感からすれば、低音の出は期待していなかったが、かなり量感のある低音が楽しめる。大量に出る製品ということもあって、音響設計にはかなりお金をかけてあるのではないだろうか。
今はダイニングに設置してあるのだが、料理中手が離せない時に楽曲を変えたり音量を変えたり、音声で操作できるのは便利だ。天気やニュースなどいろんな情報も引き出せるのだが、もっぱら生活のBGM再生用コンパクトスピーカーとして活躍してもらっている。
一方でGoogle Home Miniは、キャンペーン中だったので、実質3,000円程度で購入できた。実はAmazon Echoのように外部出力端子ぐらいあるだろうと思っていたのだが、何にもなかった。こちらは仕事部屋の音楽再生用として、オーディオセットに繋いで使おうと思っていたのだが、当てが外れた。
だがそこは良くしたもので、うちには以前購入したChromecast Audioがある。実はGoogle Homeで設定すれば、Google Home Miniの外部オーディオ装置としてChromecast Audioが使えることがわかった。
通常の音声コマンドの受け答えはGoogle Home Miniで行なうが、音楽再生だけはChromecast Audio経由で音が出る。Chromecast Audioには光デジタル出力があるので、オーディオセットのDACに繋いで大型スピーカーで再生している。
面白いのは、音楽再生中に「OK Google」と声をかけると、ちゃんとChromecast Audioの出力もミュートされるところだ。Chromecast Audioは独立して音楽ストリームを受信して再生しているはずだが、トータルな体系としてちゃんと作り込みされていて驚く。
まだ自由語を解して気の利いた音楽リクエストに応えてくれるところまでは至っていないが、Google Play Musicの「ステーション」には多くのシーンを想定したプレイリストが揃っている。それを読み上げて再生させることはできる。自由語の中からキーワードを抽出して、当てはまるステーションを再生するようになるまで、あと少しだろう。
筆者のような音楽好きでも、楽曲をアーティスト単位、アルバム単位で聴かなくなったのは、思い返せば2005年発売のiPod Shuffleの登場以降の事だった。
音楽再生の仕方もここまで変わったのかと思うと、なかなか感慨深い。
Bose QuietControl 30 wireless headphones | ソニー WF-1000X |
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