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完成度最強! JBL最上位TWS「TOUR PRO 2」。ケースにモニタ必要!?

JBL「TOUR PRO 2」

すっかり“当たり前のもの”になった完全ワイヤレスイヤフォン。音質や機能も成熟しつつあり、「そろそろメインイヤフォンとして高級モデルが1個欲しいな」と思っている人も多いだろう。ハイエンドTWSと言えば、ソニー「WF-1000XM4」、アップル「AirPods Pro(第2世代)」、ボーズ「QuietComfort Earbuds II」、final「ZE8000」など、各社の強力な製品がひしめく激戦区。そこに、ある意味で最も尖った新TWSが参戦した。JBLの「TOUR PRO 2」だ。

ポータブルオーディオに詳しい人は、「ああ! あの充電ケースにディスプレイが付いてるやつね!」と見覚えがあるだろう。非常に目立つ特徴なので、そこにばかり目が行ってしまい、なんか“トンデモTWS”みたいに思われているかもしれないが、実はこのイヤフォン、音は“超ガチ”で、機能も充実、完成度の高さで他のライバルにまったく引けを取らないハイエンドモデルになっている。

JBL「TOUR PRO 2」。カラーはシルバーとブラック

まったく新しいフラッグシップ

先程「ハイエンドモデル」と書いたが、JBLのTWSラインナップは型番に「1000」とか「800」みたいな数字が入っていないので、他社と比べ、どのモデルが上位で、下位なのか、ちょっとわかりにくい。

整理すると、最上位に「TOUR PRO 2」(ハーマン公式ストア価格33,000円)が君臨し、その下にプレミアムラインの「LIVE FREE 2」(同15,950円)、エントリーの「WAVE BUDS」(同6,600円)が続く。これがメインストリームだ。

これとは別ラインに、ゲーミング向けの超低遅延TWS「Quantum TWS」(同19,800円)、スポーツ向けの「同ENDURANCE PEAK3」(15,400円)、2ウェイオープンイヤーの「TUNE FLEX」(同13,200)が存在する。

2020年に発売された「CLUB PRO+ TWS」

フラッグシップTWSとしては、2020年に「CLUB PRO+ TWS」というモデルが登場。2021年にはそれをベースとしながら、サウンドを進化させたマイナーチェンジモデル「TOUR PRO+ TWS」が登場。そして2023年に登場した新たなフラッグシップがTOUR PRO 2となる。

最大の特徴は一目瞭然、イヤフォン本体の形状が豆のような形状から、フラッグシップとしては初めてのショートスティック型になった。つまり、今までのモデルとはプラットフォームレベルで異なる、まったく新しい、気合が入ったフラッグシップというわけだ。

フラッグシップの変遷。左から「CLUB PRO+ TWS」、「TOUR PRO+ TWS」、「TOUR PRO 2」
ショートスティック型になった「TOUR PRO 2」

装着感と振動板にこだわり。次世代Bluetooth「LEオーディオ」対応へ

音質において重要となるのがユニット。TOUR PRO 2は10mmのダイナミック型ユニットを採用しているが、その振動板にこだわりがある。素材としては、剛性の高いPEN(ポリエチレンナフタレート)を使っているのだが、その性能をさらに高めるために、振動の伝搬速度が速いカーボン素材「DLC(ダイヤモンドライクカーボン)」をコーティングしている。

これはその名の通り、ダイヤモンドとグラファイト(黒鉛)、両方の炭素結合を持つ構造で作られた“膜”だ。剛性が高いだけでなく、アモルファス構造(非晶質構造)のため、素材固有の音も少ない。そのため、振動板として使った時に、音に余計な色付けが無く、細かなディテールまで再現できる特徴があるそうだ。

「TOUR PRO 2」

前述の通り、これまでのフラッグシップと異なり、TOUR PRO 2ではイヤフォンの形状がショートスティック型になった。装着性もアップしており、耳穴のコンチャが浅かったり、トラガスがVの字で深い耳でも、フィットするように形状を工夫している。

実際に装着すると、耳にスッと入れられるコンパクトなボディで、非常に装着しやすい。そして、装着した後のホールドも、スティック型らしく安定感抜群だ。豆型だと、イヤーピースのサイズが少しでも耳穴に合わないと、ポロッと抜けてしまうが、TOUR PRO 2ではそんな心配がない。首を激しく左右に振ったり、ちょっと小走りした程度では、落下はもちろん、ズレる気配もない。高級TWSでは落下と紛失が怖いが、これなら安心して使えるだろう。

装着感の良さもそうだが、他社のフラッグシップと比べ、イヤフォン自体が小さいのも個人的にはポイントが高い。高級TWSはどうしても巨大化しがちで、装着感がイマイチだったり、見た目が大げさになるものだが、TOUR PRO 2なら気軽に使いこなせるだろう。

イヤーピースにも工夫がある。単なる円形ではなく、LIVE FREE2で培った楕円形の「オーバルチューブ」が、TOUR PRO 2にも採用された。外耳道は人によって形状が異なるが、オーバル型にする事で、どんな外耳道にもフィットしやすい。密閉度を高める事は、音質の向上と、ノイズキャンセル効果を高める事にもつながっている。

ノズルとイヤーピースが楕円形になっているのがわかる

フラッグシップとしてANC(アクティブノイズキャンセリング)機能にもぬかりがない。TOUR PRO 2のANCは、外の騒音をリアルタイムで検知し、騒音にマッチしたノイズ除去をしてくれるのだが、その考え方が合理的だ。

まず、可聴帯域の中で、ノイズの帯域を50Hz~200Hz(飛行機や電車の騒音)、200Hz~1kHz(カフェなど街なかの騒音)、1kHz~3kHz(人の話し声)という3つの帯域に分け、それぞれの帯域で、どの程度騒音があるかを識別。各帯域でのノイズを除去するような処理をしている。

つまり、ある特定の帯域だけ「ノイズを最大○○dB低減!」と数値的なスペックを追うのではなく、実際に使用した時に重要な、可聴帯域全体でノイズをしっかり抑える事に注力しているわけだ。

このノイズ低減はリアルタイムで自動的に行なってくれるので、基本的にユーザーがモードなどを意識する必要はない。一方で、自分で調整したい人には、マニュアルで7段階補正量を選ぶ事も可能だ。

実際に電車内で使ってみたが、ANCをONにすると「グォオオーー!!」というモーターの騒音や、「ガアアー!!」という電車の車体が振動する不快な騒音が綺麗に消える。残るのはレールの繋ぎ目を超えた時の「カタン、カタン」という音の、高い部分だけが残った「タタン、タタン」という音くらい。ANCとしてかなり強力だ。無音時でこれなので、音楽を流すと、ほとんどノイズは気にならなくなる。

外音取り込み機能も優秀で、ONにすると「次は浜松町、浜松町」などという車内のアナウンスが、自然な音で耳に入る。よく、取り込んだ音がスカスカキンキンし過ぎて耳が痛くて、耐えられずにイヤフォンを外してしまう製品もあるが、TOUR PRO 2は取り込み音は非常にナチュラルで、人の声が聞き取りやすい。丁寧に作り込まれた機能という印象だ。

道路を歩きながら使ってみたが、自動車のエンジン音は、中低域がほぼ消えて「シュー」というような高い音だけがわずかに残る。たまにバスが通りかかるのだが、「ガァァアー!」というエンジン音はまったく聞こえず、「キー」というブレーキの音と、「プシュプシュ」という音がたまに聞こえるくらいだ。静かな空間で散歩ができるのは最高だが、後ろから来る自動車の音にも気付きにくくなるので、その点は注意が必要だ。

Bluetoothは5.3に準拠。注目は、次世代Bluetoothである「LEオーディオ」にも、将来的にファームウェアアップデートで対応が予定されている事。まだスマホ側でも対応製品が登場していないが、LEオーディオは、従来とは異なる新しい音声コーデック・伝送方式を用いることで、高音質かつ低遅延を実現するのが特徴。

標準コーデックとして「LC3」(Low Complexity Communication Codec)が採用されており、これは、従来のA2DP標準コーデック「SBC」(Sub Band Codec)と比べ、“SBCの半分以下のビットレートで音質向上できる”とされている。音質だけでなく、低遅延、低消費電力といった特徴もある注目の技術。TOUR PRO 2は、進化の余地を持ったTWSというわけだ。

充電ケースのディスプレイって必要なの?

TOUR PRO 2最大の特徴と言えるのが、ディスプレイを備えた“スマート充電ケース”だ。

前面のディスプレイはタッチパネルになっており、左右にフリックすると設定する機能を切り替えられる。最初の画面では、イヤフォンや充電ケースのバッテリー残量や、再生/一時停止、曲送り/戻しなどの操作ボタン。次の画面ではボリューム、次の画面はANCの切り替えや外音取り込みON/OFF、次はイコライザー、次はタイマー……といった具合。

音量調節
ANC機能の切り替え
イヤフォンが見在らない時に、音を鳴らして探す機能も

ここに表示する機能は、後述するスマホアプリ「JBL Headphones」からカスタマイズする事もできる。

充電ケースに表示する機能はカスタマイズ可能

ここまで聞いて、多くの読者が「え、充電ケースにディスプレイって必要なの?」と思っただろう。ぶっちゃけ筆者もそう思っていた。「そんなのスマホアプリでできるから、わざわざ充電ケースにディスプレイつけなくても良いのでは?」「目玉機能として無理に作ったんじゃないの?」と。

しかし、1日使っただけで「すいませんでした。私が間違っていました」とJBLに土下座したくなった。これは超便利だ。

まず充電ケースの蓋を開くだけでディスプレイがONになり、イヤフォンを取り出しながら、イヤフォンと充電ケースのバッテリー残量が見える。この段階で超便利だ。

確かに、他社のTWSでもスマホとワイヤレス接続すればバッテリー残量はスマホ画面に表示され、充電ケースのバッテリー残量も、LEDランプの数などで大まかに把握できる製品は多い。それらにあまり気づかず、「聴こうと思ったらイヤフォンバッテリーの残量がゼロだった」とか「それならケースで充電しようと思ったら、ケース側のバッテリーもゼロだった」みたいな経験が何度もある人はいないだろうか? 私は1回や2回ではなく、しょっちゅうやらかしている。

だが、充電ケースにディスプレイがあると、そもそもスマホとワイヤレス接続する前の、イヤフォンを取り出す前の段階で自然にディスプレイに目が行き、「あ、バッテリー残量がとぼしいな」というのがわかる。なので、出かける前のわずかな時間でも、「ちょっと充電しておこう」と継ぎ足し充電ができる。

おかげで、現在まで10日間ほどTOUR PRO 2を使っているが、「しまった!! バッテリーが無い」現象に遭遇する気配すらない。

ちなみに充電ケースはQiのワイヤレス充電にも対応している。他社ではフラッグシップモデルでも意外に無かったりするので、その点でも高機能なケースだ。さらにイヤフォンと複数の端末を同時接続するマルチポイントにも、アップデートではなく最初から対応している。

ANCの切り替えや、外音取り込み機能も充電ケースのディスプレイを見ながら切り替えられるのは便利だ。男性なら、スマホを尻ポケットに、女性ならハンドバックに入れている人が多いと思うが、それらの機能切り替えのために大きな板状のスマホを取り出し、ロックを解除し、アプリを立ち上げて……とやるのは面倒くさい。

小さな充電ケースであれば、コートのポケットなどに入るのでスマホより簡単にサッと取り出し、ディスプレイを操作すれば済む。これは一度体験すると便利すぎる。

外音取り込みも、ケースから操作できる

さらに神機能が「タイマー」だ。フリックする事で5分、10分、15分……と時間を設定し、「SET」ボタンを押す。すると、設定した時間が経過すると「ポン、ポンポン」というような電子音が音楽の合間に鳴り、それが徐々に大きくなっていく。これが電車内で超便利。「降りる駅まで30分くらいだから、ちょっと寝たいな」と思ったら25分に設定すれば、起こしてくれるわけだ。同様の機能があるTWSと比較しても、わざわざスマホアプリで設定するより、充電ケースから設定できたほうがはるかに便利。眠い時ならなおさらだ。

ちょっと眠いけど乗り過ごせない……そんな時はタイマー機能が便利

使う前は「わざわざ充電ケースにディスプレイなんていらないでしょ」とか言ってたくせに、この便利さに完全にノックアウトされてしまった。「もう戻れないので、今後のTWSには全部ディスプレイ付けてください」とお願いしたいくらいだ。

ちなみに充電ケースの機能は今後のファームウェアアップデートでも随時変更される予定。実際、記事を書いている最中にもアップデートがあり、ディスプレイを真っ白にして光らせる「フラッシュライト」が使えるようになった。夜に帰宅して、玄関の鍵穴を探す時などに便利。イヤフォンだけでなく、ケースも進化するTWSというのは、過去に例がない。

「フラッシュライト」機能が追加された

音質やANCをユーザーに最適化。独自の空間オーディオ機能も

イヤフォン本体と充電ケースの時点でお腹いっぱいになりそうなほど高機能だが、スマホの「JBL Headphones」アプリも凄い。

「JBL Headphones」アプリ

先程ケースからも設定できた、ANCの設定、外音取り込みのON/OFF、取り込み量の調整などができるのだが、アプリではより細かな設定が可能。例えばANCでは、騒音のある場所で「外耳道テスト」をして、ユーザーの特性に合わせてANCを補正できる。

イヤフォンが耳にちゃんとフィットしているチェックする機能や、帯域ごとにテスト音を流して、再生する音楽を、ユーザーの聴覚特性に最適化する「Personi-Fi 2.0」という機能も備えている。これらは一度設定すればOKなので、購入時にテストして、自分に最適な設定にすると良いだろう。

「JBL Headphones」アプリ
ユーザーの聴覚特性に最適化する「Personi-Fi 2.0」
イヤフォンが耳にちゃんとフィットしているチェックする機能も

イヤフォンのタッチ操作カスタマイズ、映像視聴時に俳優の口の動きと、音のズレを抑える「ビデオモード」への切り替えなど、かゆいところに手が届く多機能ぶりだ。

もう1つ、TOUR PRO 2には「空間サウンド」機能もある。これは、音楽や映像、ゲームアプリなど、あらゆる音源にHRTF(頭部伝達関数)などのアルゴリズムをかけあわせる事で、頭の外に広がりのある音場を作り出すものだ。

モードとしては以下の3つを用意。

  • MOVIE:仮想角度120度と豊かな残響により、映像に合うよう前方定位しながら自然な広がりのある劇場感を演出
  • MUSIC:仮想角度60度。最低限の残響効果で自然な音色を維持しながらサウンドステージを頭外へ拡大
  • GAME:最も広い仮想角度180度でより広いサウンドステージを生成。ゲームのディテールを聞き分けられるよう高音域と低音域の明瞭度を向上
充電ケースから「空間サウンド」のモードを切り替えているところ

スマホのNetflixアプリで、映画「オールドガード」を見ながらMOVIEモードに設定してみたが、確かに、音が頭の中央に定位する感覚が薄れ、ふわっと頭の周囲に広がるサウンドになる。閉塞感が少なくなるため、長時間映画を楽しむ時などは便利だろう。

GAMEモードは「Call of Duty Mobile」をプレイしながら使ってみたが、MOVIEのように広がりが出つつ、細かな音のエッジが強調される。遠くの銃撃音や、敵の足音などに気が付きやすくなる印象だ。

なお、空間オーディオというと、Apple Musicが展開しているDolby Atmosを使った空間オーディオや、ソニーの360Reality Audioを連想するが、TOUR PRO 2の空間サウンドはそれらとは違うものだ。空間オーディオコンテンツでなくても、どんな音源にも適用できるのが利点と言えるだろう。

あらゆる面で進化した音質

機能面がとにかく凄いTWSだが、音質も抜かりはない。

Amazon Musicアプリで「藤田恵美/camomile Best Audio」の「Best OF My Love」を再生する。アコースティックギターのソロでスタートするが、ギターの弦のシャープで硬質な音と、ギターの筐体で増幅された木のぬくもりのある音の描き分けができている。それでいて、ダイナミック型ドライバーにありがちな“低域の余分な膨らみ”が無く、全体的にトランジェントの良い、キレの良い描写も実現している。

1分過ぎからのアコースティックベースは「ズーン」と深く沈み、肉厚な中低域が押し寄せる、音圧の豊かさも兼ね備えている。それでいて、ベースの弦がブルンと震える細かな音も聴こえる解像度がある。

こうしたは低域の迫力、音圧の豊かさはダイナミック型ならではのもの。それでいて、音が甘くならず、ハイスピードでクリアな描写もできているのは、前述のDLCコーティングの効果だろう。固有音の少なさは、アコースティックな楽器や、人の声のリアルさにも現れている。

迫力と解像力を兼ね備えているので、米津玄師「KICK BACK」のような音数が多く、疾走感のある曲が最高に気持が良い。冒頭のうねるエンジン音のようなベースの音圧に圧倒されながら、高精細なコーラスが左右にブワッと広がる。低域のパワフルさに、中高域のクリアさがまったく負けていない。相反しそうな描写を、しっかりと両立してみせる。さすがフラッグシップモデルの実力だ。

2020年の最上位「CLUB PRO+ TWS」と「TOUR PRO 2」

2020年の最上位「CLUB PRO+ TWS」と聴き比べても、進化の度合いがわかる。CLUB PRO+ TWSも非常に良い音のTWSで、低域の迫力とキレの良さがあるのだが、KICK BACKで聴き比べると、TOUR PRO 2の方が低域の沈み込みが寄り深く、音圧もさらにパワフルになりつつ、中高域の解像感、キレの良さはさらに進化している。キチンと全方位がパワーアップしているのは立派だ。

ちなみに、前述の個人最適化「Personi-Fi 2.0」をONにすると、音のコントラストが濃くなり、音像の輪郭がよりハッキリする。全体としては好ましい方向に音が変化するのだが、ちょっと音の質感が硬質になるように感じられる。このあたりの変化は、おそらくユーザーごとに異なるだろう。

高い完成度から、さらに進化するTWS

TOUR PRO 2を使っていて感じるのは“完成度の高さ”だ。音が良く、ANCも優秀、軽くて装着感も良く、機能も豊富と、不満点がまったくない。フラッグシップモデルとして文句なしだが、そこに、ディスプレイ付き充電ケースというライバル製品には無い便利さもプラスしている。

私がいうのもなんだが、「充電ケースにディスプレイがついたイロモノでしょ?」と思っている人は、お店で一度試して欲しい。手の中でケースの蓋を開いた瞬間に「あーこれは便利かも」と共感してくれるハズ。音を聴けば、このフラッグシップモデルが“ガチな高音質TWSだ”ということもわかるだろう。

また、これだけの機能と音質を備えたフラッグシップながら、価格が33,000円と、他社ライバル製品と較べて低めに抑えている点も評価したい。ディスプレイという単価が高そうなパーツを備えているのにこの価格は、かなり頑張っている。

「TWSも進化して、各社で違いがなくなってきたよね」なんて話は何処へやら、ディスプレイ付き充電ケースといい、LEオーディオへの対応予定といい、「いやいや、まだまだ進化するぜ」と釘を刺されたような気分。TOUR PRO 2が切り開く新たなTWSの世界が、今から楽しみだ。