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山手線の車輪ヤスリがけ、バーナー燃焼など「ASMR」音源配信。企業独自の音が楽曲に
2019年3月5日 16:30
オトバンクは、人が心地良さなどを感じる“ASMR”音声に特化したオーディオレーベル「SOUNDS GOOD」を、QUANTUMと共同で設立。3月5日より運営を開始した。第1弾として、東京ガス、東日本旅客鉄道(JR東日本)、ユカイ工学のコンテンツが4週に渡って順次配信開始。無料で聴ける。
ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)は、「人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地良い、ないし、頭がゾワゾワするといった反応・感覚」を指す。例えば工場の製造ラインで発生する音や、製品使用時の音など、企業やブランドが持っていながら、これまでは活用されてこなかった“固有な音”に着目。これをブランディングの重要な要素の一つと考え、ASMR化した音声コンテンツとして展開する。
前述のように独特な音を元に、若手を中心としたアーティストとコラボレーションなどを通じて、ASMR音源から「楽曲」へとコンテンツ化して配信。企業とリスナー(生活者、消費者)の新たな接点を作り出すという。
SOUNDS GOODレーベルでは、企業やブランドに隠れている“固有な音”をブランディングに活用。ASMR音源化してアーティストとコラボレーション楽曲を通じ、“気持ちいい音”、“聞いていたくなる音”としてリスナーに提供する。また、アーティストをスピーカーに迎え、ナレーションを通してASMR音源の心地よさを伝えることも予定。
リスナーはASMR音源を無料で聴取でき、企業やブランドは配信コンテンツを通じ、これまで出会えなかった生活者、消費者と接点を持ち、若手アーティストが制作したコラボレーション楽曲によって、企業の新たなブランドイメージを形成/獲得できるという。
第1弾は、東京ガスによる「工業用バーナーの燃焼音」、JR東日本の「山手線大塚駅周辺のまちの個性を表す音」、ユカイ工学「製品プロトタイピングの過程で発生する独特な音」を収録したASMR音声コンテンツを、SOUNDS GOOD上で、3月5日から4週に渡って順次公開。
今後配信される音源として、JRのボーナストラック「山手線車輪のヤスリがけ」や、ユカイ工学による「尻尾のパーツの一部をCNCで切削」などのコンテンツも予定している。
アーティストとのコラボレーションとしては、小林うてな、TOSHIKI HAYASHI(%C)、KSK(MGF)ら3組が、SOUNDS GOOD上のASMR音源の心地よさや面白さを音楽的視点から語る。この3組に、藤牧宗太郎(citrusplus)、tajima halを加えた計5組のアーティストが「SOUNDS GOOD」のコンテンツをサンプリング/アレンジした楽曲を制作。各アーティストのSoundCloudなどで順次公開する。
第1弾に続き、今後も定期的に様々な企業固有の音を扱った音声コンテンツを配信予定。「音を起点とした新たな企画を推進し、企業理念の一つでもある『聞き入る文化の創造』達成を目指す」としている。