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Artio“スピーカーの聴こえ方を再現した”イヤフォン。独自のWARPシステム搭載

Artio(アルティオ)は、「スピーカーの音の聴こえ方を仮想的に再現した」というカナル型イヤフォン「CR-V1」と「CR-M1」のクラウドファンディングを、GREEN FUNDING by T-SITEでスタートした。プロジェクト掲載期間は7月10日~8月30日で、目標金額は50万円。一般販売予定価格はCR-V1が39,700円(税込)、CR-M1が15,000円(税込)だが、早期割引特典として、150個限定で30% OFFとなる、CR-V1が27,790円(税込)、CR-M1が10,500円(税込)の支援プランを用意する。TTRが取り扱う。

「CR-V1」

なお、同ブランドはこれまで「Ar:tio」という表記だったが、7月10日から「:」をはずしたArtioへ変更した。公式サイトでは近日中にオンラインショップを開設予定。

スピーカーの音の聴こえ方を仮想的に再現した

CR-V1/CR-M1に共通する特徴は、“スピーカー再生の音を仮想的に再現する”事。その鍵となるのが「WARP(Wide Area ReProduction System)」システムとなる。

WARPシステム

人間の耳には、音が左右の耳に届く際の音の強弱や時間差から、その音源の方向と距離を感じ取る能力がある。ステレオ再生はこの能力を利用したもので、左右のスピーカーから再生した音がそれぞれ反対側の耳にも入るため、音楽を両耳で判断して広がりや奥行きを立体的に感じることができる。

イヤフォンの再生では、右側の音は右耳にだけ、左側の音は左耳にだけ入るため、スピーカー再生の聴こえ方とは違って聴こえる。そのため、脳が音の距離を判断できず、頭内定位と呼ばれる、頭の中で音楽が再生されているようなイヤフォン特有の聴こえ方になるとする。

WARPシステムは、帯域・レベル・位相などを調整したLチャンネルとRチャンネルの信号を、それぞれ反対側のチャンネルに混ぜ合わせて再生。音の距離や位置を判断するための情報を追加することで、音の広がりを感じさせられるという。

これにより、「頭内定位を和らげ、音が広がって聴こえるようになる。それぞれの楽器に距離が生まれることで音が被らないため、楽器の配置や奥行きを明確に感じることができ、音源の細やかな表現までも再生する」という。

Artio CR-V1/CR-M1 技術紹介動画

2モデルの違い

このWARPシステムに加え、既存モデル「RK01」にも搭載された特許技術も採用。

「SkIS」は、CR-V1/CR-M1のどちらにも搭載しているもので、カナル型特有の問題である、耳の穴が塞がるために特定音域が共鳴し、耳障りな音が発生してしまう現象を抑制。「音の聴こえ方をイヤフォンをしていないときの状態に近づける」というもの。

「s.n.a」は、CR-V1のみに搭載。調整機構をノズルの中に配置することで、従来はできなかった製造最終段階での微調整を可能にする音響構造。バラつきやすい左右の低域の感度差を抑え、定位感を向上。再生する音楽の楽器の位置や距離をより明確にする手助けをするという。

CR-V1は、CRシリーズのフラッグシップモデル。フロントにチタン合金、 ボディに軽量なアルミ合金を採用。不要な共振を抑えた高解像度の音とストレスのない装着性を実現したとする。

日本国内の工場で生産管理を行ない、部品一つ一つを適正に管理。大量生産ではできない微妙な調整を行い、厳しい検査基準を通過したものだけを製品として出荷している。

ドライバーユニットは10mmのダイナミック型。密閉型で、出力音圧レベルは105dBSPL/mW。周波数特性は20Hz~20kHz。最大入力は200mW。インピーダンスは32Ω。ケーブルは着脱でき、3.5mmプラグのOFC線スパイラルケーブル(2.5mmプラグ着脱方式)と、3.5mmプラグ銀メッキ線スパイラルケーブル(2.5mmプラグ着脱方式)を同梱。イヤーピースやイヤーフック、専用キャリングケースなども同梱する。

「CR-M1」

CR-M1は、「WARPシステムの効果を余すことなく発揮させ、スピーカーの持つ自然な音の広がりを重視した」というモデル。

筐体には音響特性に優れたアルミ素材を採用。軽量で、長時間のリスニングに適しているという。

ドライバーユニットは10mmのダイナミック型で、密閉型。出力音圧レベルは106dBSPL/mW。周波数特性は20Hz~20kHz。最大入力は200mW。インピーダンスは32Ω。3.5mmプラグOFC線スパイラルケーブル(2.5mmプラグ着脱方式)を採用。イヤーピースやイヤーフック、専用キャリングケースなども同梱する。