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ソニー、XRプロセッサで“絵も音も進化”液晶ブラビア「X95/X90J」
2021年4月12日 13:05
ソニーは、4K液晶ブラビアの新製品として、認知特性プロセッサー「XR」を搭載したX95J、X90Jシリーズを発売する。価格はオープンプライス。発売日と店頭予想価格は後述する。サイズ展開はX95Jが85型、75型、65型で、実売は35.2万円~60.5万円前後。X90Jが75型、65型、55型、50型で、実売は20.9万円~38.5万円前後。
- X95J 85型「XRJ-85X95J」60万5,000円前後 6月12日発売
- X95J 75型「XRJ-75X95J」47万3,000円前後 6月19日発売
- X95J 65型「XRJ-65X95J」35万2,000円前後 7月31日発売
【X95Jシリーズ】
- X90J 75型「XRJ-75X90J」38万5,000円前後 5月22日発売
- X90J 65型「XRJ-65X90J」29万7,000円前後 5月1日発売
- X90J 55型「XRJ-55X90J」26万4,000円前後 5月1日発売
- X90J 50型「XRJ-50X90J」20万9,000円前後 4月24日発売
【X90Jシリーズ】
X9500G、X9500H、X8550Gの後継機種。X95J、X90Jはどちらも認知特性プロセッサー「XR」を搭載。直下型LED部分駆動の倍速駆動パネルを採用する。
X95JとX90Jの主な違いとして、X95JはXRコントラストブースター10を、X90JはXRコントラストブースター5を搭載。X95Jのみ、独自の高視野角技術「X-Wide Angle」を投入、液晶テレビの弱点であった視野角を改善している。
さらにX95Jシリーズの65型以外のモデルは、反射を抑えるX-Anti Reflection機能も新たに搭載。これは、明るい環境下において、暗いシーンが白っぽくなることや映り込みを防ぐもので、正面から視聴している時に有効な技術。
認知特性プロセッサー「XR」
新たに開発・搭載された認知特性プロセッサー「XR」は、高画質化の処理において人の認知特性に基づく分析を行なっている事や、映像だけでなくサウンドも処理しているのが特徴。
映像面では、人の認知特性に基づく分析を実施。映像を色味やコントラストなどで解析せず、「人間の顔」など、複数のゾーンに分割し、各要素を検出。人の顔が映像の中では重要になる事が多く、視聴者もそこに注目する事から、新たな要素として「注視点」を検出。こうして検出した様々な要素を、横断的に分析する事で、自然な映像を表示できるという。
人間の脳は、状況やストーリーなどから、画面内の何に注目すべきか無意識に判別しているが、XRプロセッサーは独自のアルゴリズムで注視点を定義。画面上の、色・明るさ・動きなどの要素の絶対量・相対量から視覚的顕著性を検出。ここに、顔検出の結果を組み合わせ、注視点をマップ化。中央にある人の顔だけでなく、明るく・動きのある波打ち際や、走り抜ける動物なども注視点として判別される。
具体的にはXR Color/Contrast/Clarity/Motionという技術で構成。人の脳が映像を認識するのと同じようなカタチで、XRも映像を処理する。
HDR表示は、HDR10/HLG/Dolby Visionに対応。明るさセンサーも備える。
XRプロセッサーは、サウンドも処理。従来のテレビの音声信号処理よりも、より高精度な処理が可能。さらに、アコースティックサーフェスオーディオプラスという機構的な部分で定位感を向上させる「XR Sound Position」機能や、モノラル音声を除く様々な音源を5.1.2chにアップコンバートする「XR Surround」機能を組み合わせる事で、より高音質かつ、定位とサラウンド感が高いテレビ音声が楽しめるという。
スピーカーとして、X95Jはミッドレンジ×2、ツイーター×2、サブウーファー×1を搭載。出力は10W+10W+10W+10W+10W。X90Jは、フルレンジ×2、ツイーター×2構成で、出力は10W+10W。
どちらのシリーズも、チューナーは地上/BS/110度CSをトリプルチューナーで搭載。BS4K、110度CS 4Kチューナーも3基搭載する。外付けHDDを接続し、2番組の同時録画も可能。
ソニー独自の動画配信サービス「BRAVIA CORE」対応
独自の動画配信サービス「BRAVIA CORE」も展開。XRシリーズのブラビアを購入した人向けの特典として提供するサービスで、追加料金などを払わずに、ソニー・ピクチャーズの最新映画から過去の名作映画などが高画質なストリーミングで楽しめるもの。
具体的には、最新映画が10本見られるほか、名作は2年間見放題となる。独自のストリーミング技術で高画質な配信を実現しており、IMAX Enhanced仕様となる。さらに、特典映像などの作品の舞台裏を楽しめるスタジオアクセス機能も備えている。
PS5の4K120p映像にも対応
OSは、従来のAndroid TVから、Google TVへと進化。レコメンド機能を強化しているのが特徴で、これまでのサービスごとに表示されていたUIから、コンテンツを軸として、それが楽しめるサービスが並ぶような新しいUIへと変化した。
HDMI端子は、入力を4系統搭載。HDMI 2.1に対応しており、プレイステーション 5の4K120p映像にも対応。さらに、可変リフレッシュレートのVRRや、自動低遅延モードの「ALLM」、eARCにも対応。VRRは後日のソフトウェア・アップデートによる対応となるが、「極上のゲーム体験を実現する」という。
【お詫びと訂正】記事初出時、「8K/60pもサポートする」と記載しておりましたが、非対応でした。お詫びして訂正します。(12日14時)
HDMI以外の端子として、ビデオ入力端子を1系統搭載。光デジタル音声出力、ヘッドフォン出力などを備える。
X95シリーズのスタンドは、外側、内側配置に加え、サウンドバーを置く時に適した、少しテレビを持ち上げるスタイルの3種類から選択可能。
消費電力と年間消費電力量は、X95Jの85型が388W/318kWh/年、75型が388W/298kWh/年、65型が294W/254kWh/年。
X90Jの75型が315W/279kWh/年、65型が251W/234kWh/年、55型が208W/193kWh/年、50型が170W/174kWh/年。
外形寸法と重量は、X95Jの85型が188.8×45×109.8cm(スタンド外側時)で51.2kg。75型が、166.7×39×97.4cm(標準スタイル)で39.1kg。65型が144.3×33.8×84.8cm(標準スタイル)で28.5kg。
X90Jの75型が167.5×41.5×103.4cm(スタンド外側時)で35.4kg、65型が145.2×35.4×90.3cm(スタンド外側時)で24.6kg、55型が123.3×32.4×78.3cm(スタンド外側時)で18.7kg、50型が111.9×29.6×71.3cmで14.7kg。