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ソニー、画面から音が鳴る4K有機EL「BRAVIA A8F」。壁掛け対応やGoogle&Alexa操作

 ソニーは、画面から音が出る4K有機ELテレビ「BRAVIA A8Fシリーズ」を6月9日から発売する。65型の「KJ-65A8F」と55型「KJ-55A8F」を用意し、価格はオープンプライス。店頭予想価格は65型が55万円前後、55型が35万円前後。

KJ-65A8F

 2017年発売のBRAVIA A1シリーズでは床置きを前提としたスタンドだったが、A8Fシリーズでは、スタンダードなテーブルトップ型のスタンドを採用。一般的な家庭での設置性を高めた新有機EL BRAVIAとして提案する。またスタンドを取り外して壁掛けしやすくしたのもA8Fシリーズの特徴。

壁掛けにも対応
スタンド部

 画質や機能面の主な仕様はA1シリーズ、A8Fシリーズ共通で、A1シリーズも併売する。

画面から音が鳴るHDR有機ELテレビ

 65/55型のいずれも3,840×2,160ドットの有機ELパネルと、HDR対応の高画質プロセッサ「X1 Extreme」を搭載。有機EL向けに、暗部の階調表現などの処理を導入し、広色域なトリルミナスディスプレイやデータベース超解像を行なう「4K X-Reality Pro」により高画質化を図っている。

KJ-65A8F

 HDR方式はHDR10とHLGに対応し、Dolby Visionにも対応予定。なお、3Dには対応しない。HDRリマスターによりHDR映像だけでなく、通常のSDR放送も自然なハイコントラストで楽しめる。

KJ-65A8F
KJ-55A8F

 テレビの画面そのものを振動させて音を出す「アコースティックサーフェイス」もA8Fの特徴。画面を振動板として利用するスピーカーで、4基のアクチュエータと2基のサブウーファによる2.1ch構成。総合出力は50W(40W+10W)。画面の下や左右ではなく、「画面自体から音が出る」ため、自然なリップシンクやセリフの聞こえやすさを実現し、映像のリアリティを向上する。

KJ-65A8F

 デジタルアンプのS-Masterやフロントサラウンド技術の「S-Force Surround」を採用。AACなどの圧縮音源を補間して高音質化する「DSEE」も搭載する。

HuluやAbemaTVボタン付き新リモコン。Android 8.0やWorks with Alexaも

 チューナは、地上/BS/110度CSデジタル×2。別売の外付けUSB HDDを接続し、番組録画も行なえる。12月開始予定の新4K衛星放送チューナは内蔵していないが、ソニーは今冬に新4K衛星放送チューナを発売予定。また、A1シリーズで搭載していた、スカパー! プレミアムサービスチューナ(4K)が省略された。

 EthernetとIEEE 802.11ac/a/b/g/n無線LAN、Bluetoothを備えており、映像配信サービスの視聴や、アプリ「Video & TV SideView」を使ったスマートフォン連携に対応する。

 OSはAndroid TVで、映像/音楽配信サービスや写真やゲームアプリ、検索などに対応。Chromecast built-inによるスマートフォンからのコンテンツ操作も行なえる。

 出荷時はAndroid 7.0だが、2018年内にAndroid 8.0(Oreo)にアップデート予定で、ホーム画面のデザインが大幅に変更され、左側にAppや天気などの選択ボタンを、上部によく使うアプリ、画面の中央以下に各アプリの持つコンテンツが表示される形になる。

Android 8.0(Oreo)

 リモコンに話しかけて音声操作する「Google アシスタント built-in」にも2018年内に対応予定。Google Homeなどのスマートスピーカー相当の機能をBRAVIAが内蔵し、「〇〇を検索して」、「今日の天気は?」、「今日のスケジュールを教えて」といった質問にBRAVIAが回答。また、BRAVIAから家庭内のGoogleアシスタント対応機器を操作し、電気を付けたりスピーカーから音楽を流すといった操作も可能になる予定。

アクション映画の検索結果

 さらに、BRAVIAからの音声操作ではなく、スマートスピーカーから「テレビをつけて」と指示を出し、BRAVIAの電源を投入したり、音量の調整、チャンネル変更などの操作にも対応予定。

 Works with Amazon Alexaにも2018年内に対応予定。Amazon EchoなどのAlexa対応スマートスピーカーから、BRAVIAの操作が行なえるようになる。

 なお、2016年秋以降発売のAndroid TV搭載BRAVIA(Z9D/X8300D/A1/X9500E/X9000E/X8500E/X8000E)もアップデートでGoogle アシスタント bulit-inとWorks with Alexaに対応予定。

 Netflixや、ひかりTV、Hulu、Amazonビデオ、dTV、YouTube、DAZN、U-NEXT、AbemaTVなどの映像配信サービスに対応。新デザインのリモコンでは、HuluとNetflix、U-NEXT、Abema TV、YouTubeの各映像配信サービスの専用ボタンを追加した。

HuluやAbemaTV、Netflixなどのボタンを装備

 例えばAbema TVボタンを押すだけで、BRAVIAの電源がONになりAbema TVが起動。すぐにAbema TVを楽しめるようになる。あとはカーソルキーと決定ボタンだけで、自由に番組を選べる。その他のアプリの選択の[アプリ]ボタンも新設した。なお、これらのボタンの割当変更や機能OFFはできない。

 Googleアシスタントを呼び出すマイクボタンもリモコンの中央に配置し、押しやすさを向上。「声で操作するテレビ」としてのBRAVIA A8Fシリーズを強調している。

 また、リモコンに「レコーダホーム」ボタンを新設。ボタンを押すだけでHDMI接続しているソニーブルーレイレコーダのホーム画面を呼び出せ、テレビとレコーダの連携をよりシームレスに行なえるようにした。

2017年モデルのリモコンとの比較

 入力端子はHDMI×4で、HDMI 2/3の2系統がHDR機器接続推奨の18Gbps対応。コンポジット映像入力や光デジタル音声出力、アナログ音声出力、ヘッドフォン出力も装備する。

 消費電力は65型が493W、55型が384W。年間消費電力量は65型が277kWh/年、55型が241kWh/年。スタンドを含む外形寸法は65型が144.7×25.5×84.1cm(幅×奥行き×高さ)/28kg、55型が122.6×71.7×25.5cm(同)/22.2kg。