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“次世代デノンサウンド”を6~7万円で、800NEシリーズ3製品を聴く

 ディーアンドエムホールディングスは、デノンブランドの単品コンポ新しいラインナップとして、800NEシリーズ3製品を発売する。価格は、ネットワークプレーヤー「DNP-800NE」、CDプレーヤー「DCD-800NE」が各6万円、プリメインアンプ「PMA-800NE」が7万円。発売時期はネットワークプレーヤーのみ9月中旬、その他のモデルは8月中旬。カラーは全モデルプレミアムシルバー。各製品の詳細は個別記事でレポートしている。

800NEシリーズ

 デノンは、単品コンポのエントリーとしてプリメイン「PMA-390RE」や、CDプレーヤーの「DCD-755RE」を展開。上位モデルとしては、2500NEシリーズ、1600NEシリーズなどをラインナップしているが、エントリーと1600NEシリーズの間には価格的な開きがあり、そこに新たに登場するのが800NEシリーズとなる。

ネットワークプレーヤー「DNP-800NE」

 また、型番にNE(New Era)とついているように、最新技術を投入した新世代のコンポと位置づけられており、2500NE、1600NEに続く、“NEシリーズ”のエントリーモデルという位置づけでもある。

 各モデルの特徴としては、ネットワークプレーヤーの「DNP-800NE」がHEOSに対応。既に発売されているHEOS対応のワイヤレススピーカーやサウンドバーなどと連携でき、マルチルーム再生にも利用可能。独自のアナログ波形再現技術の最新バージョン「Advanced AL32 Processing Plus」も搭載。

 プリメインアンプ「PMA-800NE」には、DACも搭載。PCM 192kHz/24bitまでに対応するデジタル入力として、光デジタルを3系統、同軸デジタルを1系統装備。フォノイコライザも搭載し、MM/MCカートリッジに対応。

 CDプレーヤーの「DCD-800NE」にも、独自のアナログ波形際限技術の最新バージョン「Advanced AL32 Processing Plus」を搭載。USB入力を前面に備え、ハイレゾファイルを保存したUSBメモリからの再生にも対応する。

下段がプリメインアンプ「PMA-800NE」、上段がCDプレーヤーの「DCD-800NE」

 また、シリーズ全モデルに共通する特徴として、SX1の技術を汲み、2500NE、1600NEにも使われている高音質パーツも多数投入。サウンドマネージャーの山内慎一氏が、スリーブの印刷や色までこだわり、音質を磨き上げたスペシャルパーツなども使われている。

音を聴いてみる

 800NEシリーズの価格は“エントリー製品の少し上”という印象だが、スペックを見る限り、サウンドマネージャーの山内慎一氏が手がけ、デノンサウンドの進化として話題となった上位機2500NE、1600NEの“NEシリーズ”の世界に、気軽に触れられるシリーズが800NEと言えそうだ。

 山内氏も、「2500NE、1600NEの開発時から掲げている“ビビッド”“スペーシャス”なサウンドを、このクラスでどこまで実現できるかをテーマに開発した」という。しかし、コストの問題もあるため、「恐らく別の形でまとめなければ、いけないだろうなぁと考えながら開発を開始した」という。しかし、「開発が進むにつれ、2500と1600で培ったノウハウを活用でき、上位機のサウンドの世界を、そのままこのクラスでも実現できると思うようになった。その結果、NEシリーズとしてふさわしい音質になった」と自信を見せる。

サウンドマネージャーの山内慎一氏

 実際に、CDプレーヤー「DCD-800NE」とプリメイン「PMA-800NE」の組み合わせで、ドミニク・ミラーのアルバム「Fourth Wall」から1曲目の「Iguazu」を再生すると、どこまでも際限なく広がっていく音場と、その空間に立体的に定位する音像、そして音の1つ1つに勢いがあり、エネルギッシュ。輪郭もシャープでトランジェントに優れたキレの良さも感じさせる。こうした傾向は、2500/1600の試聴時に感じた驚きとまったく同じであり、山内氏が追求しているサウンドが、800NEでもしっかりと実現できていると感じる。

 それにしても、試聴に使っているスピーカーは、Bowers & Wilkinsの「800 Series Diamond」の「802 D3」だが、この大型スピーカーをキレの良いサウンドでドライブしているプリメイン「PMA-800NE」の駆動力は7万円という価格を感じさせない。

 中高域の鋭さ、生々しさも、上位機譲りの表現力で、目の覚めるようなサウンドだ。ネットワークプレーヤー「DNP-800NE」のUSB入力を使い、ハイレゾファイルを再生すると、情報量の多さや、高域のしなやかさなどがよく分かる。

 もちろん、2500/1600シリーズとまったく同じ音ではなく、低域の沈み込みの深さや、安定感などで、上位機種に届かない部分もある。だが、中低域の音圧の豊かさなど、クラスを感じさせない壮大なサウンドは見事だ。

 デノンのサウンドマネージャーが、米田晋氏から山内氏に交代し、“次世代のデノンの音”がどうなっていくのかを2016年2月の記事でインタビューしたが、2500NE、1600NEと続き、今回の800NEの追加により、次世代デノンサウンドのラインアップが1つ完成した形となる。1600NEシリーズの価格は10万円台だが、800NEではよりリーズナブルな価格でそのサウンドが体験できるのが魅力だ。また、800NEシリーズの登場をキッカケに、再び2500NEや1600NEシリーズにも興味を持つという人も現れそうだ。