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パナソニックの完全ワイヤレス。デジタル×アナログで強力NC

パナソニックは、同社初の完全ワイヤレスイヤフォンとして、アクティブノイズキャンセリング(NC)機能を搭載した「RZ-S50W」と、NC非搭載の「RZ-S30W」を4月中旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格はS50Wが21,000円前後、S30Wが13,000円前後。

「RZ-S50W」ブラック

カラーは、S50Wがブラックとホワイト。S30Wはブラック、ホワイト、グリーンをラインナップする。

「RZ-S30W」のグリーン

S50Wは8mm径のダイナミック型ドライバーを採用。振動板にはバイオセルロース素材を採用し、広い帯域を余裕をもって再生でき、締まり感もありつつ豊かな低音が再生できるという。音響構造を工夫することで、ドライバー周囲の空気の流れを最適化している。

S30Wは、6mm径のダイナミック型ドライバーを採用。ナチュラルなボーカルとクリアなサウンドを再生できるという。

エアーダクトをハウジングの内側に配置。空気の流れを作り出し、小型な筐体と防滴仕様を両立させながら、低域にも量感を感じられるサウンドを実現したという。

「RZ-S50W」ブラック
「RZ-S30W」のグリーン

S50Wは、ノイズキャンセリング機能を搭載。ノイズキャンセリング機能は「デュアルハイブリッドノイズキャンセリング」を搭載。イヤフォンの外側にマイクを搭載し、外のノイズを集音、それと逆位相の音を再生する「フィードフォワード方式」と、イヤフォンの内側に搭載したマイクでノイズを広い、ノイズと音楽を足したものの逆位相を作るフィードバック方式を組み合わせている。

大きな特徴として、フィードフォワードをデジタル処理、フィードバックをアナログで処理している。これが「“デュアル”ハイブリッドノイズキャンセリング」の名前の由来。

外の騒音をキャンセルするフィードフォワード方式は、キャンセルするために複雑なフィルタが必要になるため、小さな筐体のイヤフォンで実現するためには、デジタル処理の方が有利だという。

一方、耳の内側にマイクを搭載してノイズをキャンセルするフィードバックは、デジタル方式で行なうと演算に時間がかかり、遅延として知覚できてしまうという。そこで、遅延を抑えられるアナログ制御を採用している。

外の音を取り込む機能も搭載。後述するアプリを使い、取り込む音の量を調整することもできる。

2モデルとも、BluetoothのコーデックはSBC、AACに対応。プロファイルはA2DP、AVRCP、HSP、HFPに対応する。安定したBluetooth接続を実現するため、アンテナを工夫。操作用に、ハウジングの外向きの部分に円形のタッチセンサーを備えているのだが、そのセンサー部分をBluetoothアンテナと共用にした「タッチセンサーアンテナ」を採用している。

この部分をアンテナとする事で、筐体の小型化や、イヤフォンを耳の穴に挿入した時でも外に露出し、安定した通信が可能という。このセンサーだけでなく、内部にある、メイン基板とバッテリーを繋ぐ配線もアンテナとして使うなど、接続性を高める様々な技術を投入している。

このタッチセンサーアンテナでは、パナソニックがデジタルコードレス電話機で培った無線技術を応用した電磁界シミュレーションによって、接続性をさらに安定させている。アンテナおよび基板に流れる電流分布をコントロールし、Bluetoothの電波が人体の影響を受けにくい方向で効率よく通信できるように無線の指向性を最適化したという。

Bluetoothの接続方式は、左右独立受信方式。スマホなどから伝送された音楽を、左右のイヤフォンがそれぞれ独立して受信する。スマホから左のイヤフォン、そこから右のイヤフォンへと伝送するリレー伝送と比べ、接続が安定するほか、動画視聴時に映像と音声のズレも低減できるという。

S50Wは通話の品質にもこだわり、ビームフォーミング技術を投入。送話の音声と、それ以外の音を区別してノイズを低減。さらに、2つの通話用マイクを使うことで、送話の音声を明瞭にした。

搭載するマイクは、高性能なMEMSマイク。このマイクが性能を発揮できるように、マイクまでの空気の通り道を複雑化し、マイクに直接風が当たりにくいラビリンス構造を採用。送話の際の風切音を低減し、屋外でもクリアな声で話ができるとする。

タッチセンサーでは、再生/一時停止、音量調整、曲送り/戻し、通話の操作、外音コントロールの切り替え、音声アシスタントの起動操作が可能。

スマホ向けアプリとして、Android/iOS向けに「Panasonic Audio Connect」を用意

スマホ向けアプリとして、Android/iOS向けに「Panasonic Audio Connect」を用意。ペアリング操作や、左右イヤフォンのバッテリー残量、接続コーデック、ノイズキャンセリングの調整や、外音取込みレベル調整、音質のカスタマイズ、紛失したイヤフォンを探す機能なども備えている。

バッテリーの持続時間は、SR50Wがイヤフォン単体で約6.5時間(NC ON/AAC時)、約7.5時間(NC OFF/AAC時)。充電ケースを併用すると、約19.5時間(NC ON/AAC時)、約22.5時間(NC OFF/AAC時)の使用が可能。充電時間は約4時間。充電ケースの端子はUSB-C。

S30Wは、イヤフォン単体で約7.5時間(AAC時)。充電ケースを併用すると、約30時間(AAC時)の使用が可能。充電時間は約4時間。充電ケースの端子はUSB-C。

「RZ-S50W」ブラック
S30Wのホワイト
S30Wのグリーン

重量は、S50Wは片方7g、S30Wが約4g。充電ケースは各約45g。イヤフォン部のみ、IPX4の防水性能を持つ。付属のイヤーピースはS50WがS/M/L/XL、S30WはXS/S/M/Lの4サイズ。