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HDR10+に明るさ連動機能「ADAPTIVE」。'21年にパナが対応テレビ

パナソニックとサムスン電子が主導する団体HDR10+ Technologiesは5日(米国時間)、部屋の明るさに合わせて自動調整する新機能「HDR10+ ADAPTIVE」を発表した。HDR10+ ADAPTIVE機能搭載テレビは、'21年にパナソニックやサムスンなどから導入される予定。

「HDR10+」は、20世紀フォックス(当時)、パナソニック、サムスンらが主導し誕生したロイヤリティフリー&オープンなHDR技術規格で、フレーム/シーン毎に付加したダイナミックメタデータを使い、映画監督などの製作者らが意図した最適なHDR表現をディスプレイ上で再現することで映像体験の向上を目指す。

今回発表された新機能HDR10+ ADAPTIVEは、HDR10+コンテンツを最適化し、様々な環境でより一貫した視聴体験を実現するよう、特別に設計されたもの。

HDR素材は通常、マスタリングルームや制作スタジオの暗い部屋で制作されているが、自宅でコンテンツを視聴する場合は、リビングなどの明るい部屋から暗室のホームシアターまで様々。その結果、周囲光や迷光が映像のディテールに影響を与え、人間の目が知覚するコントラストに影響を与える可能性があるという。

HDR10+ ADAPTIVEはこれを解決する機能。HDR10+の動的メタデータをリアルタイムの周囲光情報と組み合わせて使用することで、HDR10+ ADAPTIVEと互換性のあるディスプレイは、シーンごとに輝度レベルを自動的に最適化、様々な視聴環境の下でに製作者の意図が完全に実現されるようになるとする。

HDR10+ ADAPTIVE機能を備えたテレビは、2021年にパナソニック、サムスンなどから導入される予定。サムスンはQLEDテレビ製品に採用予定で「HDR10+ ADAPTIVEとFilmmaker Modeと連携して、あらゆる部屋の状態で映画のような体験を提供する」とのこと。Amazon Prime Videoとも協力し、Prime Video利用者の場合は、Filmmaker ModeとHDR10+ Adaptiveを有効にするという。