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FiiO、「ES9068AS」デュアル搭載のヘッドフォンアンプ「K9」

据置ヘッドフォンアンプ「K9」

エミライは、FiiO Electronicsの据置ヘッドフォンアンプ「K9」を2月3日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は79,750円前後。

ESS製のオーディオ向けDACチップ「ES9068AS」を左右のチャンネルで1基ずつ動作させる、デュアル構成のヘッドフォンアンプ。

最上位モデル「K9 Pro ESS」に搭載した、「THX-AAA 788+」アンプ回路やデュアルクロック管理技術、ADCボリュームコントロールといった主要な設計や技術を採用。DACチップをはじめとする搭載コンポーネントを変更することで、パフォーマンスをなるべく維持しながら低価格化を実現している。

USBデコードチップにXMOS製「XUF208」を採用し、PCMは最大で768kHz/32bit、DSDは最大でDSD512のデコード能力を装備。入力されたソースに対して常に最適なクロックを選択するデュアル・クロック管理技術で、信号忠実性の高いDAコンバートを実行する。

電源トランスは、4つの4700uF大容量コンデンサと組み合わせて装備。デジタル部とアナログ部の各回路にそれぞれ独立した電源供給を行なうことで、音質に悪影響を及ぼす電源ノイズを抑制するとともに各ブロック間の相互干渉を抑制した。

回路上の各ブロックは低ノイズLDOによってクリーンな状態に維持。それぞれ適切な量に昇圧された電力を供給するなど、徹底した電源供給設計により、高いSN感と重厚な音像表現を実現した。

音量調整のためにADCボリュームコントロール機能を採用。この方式では音楽信号を流した可変抵抗を直接操作するアナログボリューム方式とは異なり、ボリュームノブの回転変化量をAD変換した値に基づいてボリュームICを制御して音量を調整する。120段階の細やかな音量調整が可能としながらも、アナログボリュームの問題点である左右の音量差やノイズを排除した。

入力端子はデジタル入力がUSB-B、同軸デジタル、光デジタル。アナログ入力が4.4mmバランス、RCA。

出力側は、ヘッドフォン出力として4ピンXLRバランス、4.4mmバランス、6.35mmステレオを装備。ライン出力としてRCA、3ピンXLRバランスを備えている。

本体裏面

Qualcomm製のBluetooth SoC「QCC5124」を搭載し、Bluetooth 5.1に準拠。コーデックはSBC、AAC、aptX、aptX HD、aptX LL、aptX Adaptive、LDACに対応する。

フロントのINPUTボタンで入力切り替えできるほか、OUTPUTスイッチで背面のライン出力のみが有効になる「LO」、LOと同じ出力でボリューム調整が可能になる「PRE」、前面のヘッドフォン出力のみが有効になり、ボリューム調整もできる「PO」の3つのモードで切り替えられる。GAINスイッチも備え、High、Medium、Lowの3段階に調整可能。

ボリュームノブを囲むようにRGBインジケーターライトを備え、再生しているファイルのサンプリングレートや接続に使用しているBluetoothコーデックをカラフルに表示できる。

UAC1.0規格と2.0規格、両方の規格での接続に対応し、家庭用ゲームコンソール等も含めた様々な機器との接続互換性を実現。接続モードの切り替えは、スマホアプリ「FiiOコントロール」で行なえる。また同アプリからはデジタルフィルターや様々なイコライザー機能、チャンネルバランスの変更にLED表示の設定等も可能。

ボディはアルミニウム合金製で、ストレッチ加工やCNC加工して成形された部品を組み立てることで、高剛性のボディを実現した。付属のスタンドで縦置きにも対応する。

ヘッドフォン推奨インピーダンスは16~600Ω。SN比は124dB未満(A-weighted, USB入力時)。THD+Nは0.00029%以下(1kHz/32Ω/A-weighted)。ヘッドフォン出力はシングルエンドで32Ω負荷時1,500mW以上、300Ω負荷時200mW以上。バランスで32Ω負荷時2,000mW以上、300Ω負荷時780mW以上。

外形寸法は200×224.5×72mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約2,660g。AC電源ケーブル、USB-A to Bケーブル、6.35mm to 3.5mm変換アダプタ、交換用ヒューズ、ラバーフット、縦置き用スタンドなどが付属する。

縦置きイメージ