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6万円以下で確かな実力「NODE NANO」、圧巻の低音! 最上位「ICON」。Bluesound新世代ストリーマーが凄い

NODE ICON

ストリーミングが当たり前になったオーディオ世界で注目のBluesound

2025年現在、世界の音楽再生の主流は従来の物理メディアから、Spotify・Apple Music・Amazon Musicといったサブスクリプション型のストリーミングサービスに完全移行した、と言ってしまっても過言ではないだろう。そして趣味のオーディオの世界でも、2010年代半ばにTIDALやQobuzといった、オーディオファン向けに特化したサービスの登場を契機として、音楽ストリーミングサービスもまた欠かせないソースとなった。日本においても、昨年秋にQobuzが日本で正式にスタートしたこともあり、オーディオファンのストリーミングに対する注目がいっそう高まっている。

こうした流れのなか、過去10年の間に世界中のオーディオメーカーが各種サービスに対応するネットワークプレーヤーをリリースしたことで、今では手持ちの音源だけでなく、“音楽ストリーミングサービスをオーディオ機器で聴く”環境もまた、ごく当然のものとなった。現在、市場にはハイエンドなものから安価なもの、マニアックなものからシンプルなものにいたるまで、多種多様なネットワークプレーヤーが存在しており、「ストリーミングもいい音で聴きたい」という需要の受け皿となっている。

新たなユーザー層の開拓・獲得という点を考えれば、仕様的にも価格的にも“ちょうどいい”内容で、一般の音楽ファン・オーディオファンも安心して導入できる製品の存在は欠かせない。この記事で紹介するBluesoundが手掛けているのは、まさにそんな製品だ。

BluesoundはカナダのLenbrookグループが擁するオーディオブランド。「#LivingHiFi」をコンセプトとする利便性と音質を両立した製品群、TIDAL・Qobuz・Amazon Musicすべてに対応することが示すような高い開発力によって、2023年に10周年を迎えた若いブランドながら、ネットワークオーディオの世界で大きな存在感を放っている。ネットワークプレーヤーのほか、アンプ一体型製品やワイヤレススピーカーなどがラインナップされており、日本には2019年に導入された。

Bluesoundは以前からネットワークプレーヤーとして「NODE」というモデルをラインナップしていたが、昨年末に「NODE NANO」、先日「NODE ICON」というモデルが日本でもリリースされ、製品のバリエーションが広がった。

NODE NANO(左)とNODE ICON(右)

今回はBluesoundの新製品であるNODE NANOとNODE ICONの両機を取り上げ、様々な使用環境を想定したテストを通じて、製品やBluesoundというブランドの魅力を探っていく。

なお、Bluesoundは以前からユーザーが所有する音源の再生よりも音楽ストリーミングサービスの活用を重視しており、その観点から自社製品を「ネットワークプレーヤー」ではなく「ストリーマー」と呼称している。つまるところ、Bluesound製品に限らず「ストリーマー」とは「ストリーミングサービスに対応するという点を強調したネットワークプレーヤー/トランスポートの言い換え」に過ぎないのだが、今回の記事ではBluesoundの方針に従い、以降は「ストリーマー」と表記することにする。

コンパクトで価格も手頃な「NODE NANO」

NODE NANOは「NODE」ファミリーのエントリークラスに当たるモデルで、約14cm四方というコンパクトサイズと、税込みで6万円を切る価格を実現していることが特徴。

NODE NANO

優れたコストパフォーマンスを実現するため、HDMI ARC端子の搭載やサブウーファー出力といった一部機能は省略されているものの、BluOSの搭載によりストリーマーとしての機能や使い勝手は上位モデルと同等。デザインの方向性やタッチパネルによる本体操作も継承している。コンパクトかつ手頃な価格とはいえ、従来機からのアップグレードとしてDACチップにESSの「ES9039Q2M」を採用するなど、音質面の作り込みにも妥協はない。

NODE NANO背面。電源入力はUSB-Cを使用

ディスプレイ搭載のフラッグシップ「NODE ICON」

NODE ICONは22万円前後というBluesoundでは今までなかった価格帯に投入された、ブランド全体のフラッグシップに位置付けられるモデル。

NODE ICON

HDMI ARC端子やサブウーファー出力といった従来の機能をすべて備えつつ、より高い再生クオリティを求めるオーディオファンに向けて、DAC部はES9039Q2Mを使ったデュアルモノ設計、アルミ筐体の採用、バランス出力の搭載などを特徴とする。

スピーカーからの再生音を補正する「Dirac Live Ready」にも対応しており、別売りのルーム・キャリブレーション・キットとライセンスの購入で利用できる。そのほか、PCとの接続を容易にするUSB-C端子や、筐体左右にヘッドフォン出力を搭載することで、デスクトップ環境での使用も考慮されている。

NODE ICON背面

地味ながら重要なアップグレードとしては、従来機では1系統だったUSB端子が2系統搭載されたことで、手持ちの音源を保存したUSBストレージの接続とUSB DACへの出力が同時に行なえるようになった。

デザイン面では従来のタッチパネルにくわえて情報表示用のフルカラー大型ディスプレイを新たに搭載しており、再生時にはアルバムアートや各種音源情報、スタンバイ時には時計を表示させることも可能だ。

NODE ICONタッチパネル
時計表示

ちなみに、NODE ICONは「QRONO by MQA Labs」という技術を搭載している。「MQA」という言葉が使われているため少々ややこしいのだが、これは「買収を経てLenbrookグループの一員となったMQA Labsが開発したデジタルオーディオ技術」の名称であり、あくまで開発思想を継承しているというだけで、音源フォーマットとしての「MQA」とは無関係である。

QRONOを構成する「QRONOd2a」はデジタルフィルター、「QRONOdsd」はDSD-PCM変換技術であり、これらの恩恵を受けるためには再生する音源がMQAである必要はない。「実力を発揮するためには音源がMQAである必要がある」なんてことはないので安心してほしい。

QRONO by MQA Labs

NODE ICONはNODE NANOと比べると大型だが、設置面積でいえばレギュラーモデルのNODEとほぼ変わらず、こちらもじゅうぶんコンパクトといえる。

左からNODE(2021年モデル)、NODE NANO、NODE ICON

Bluesound製品の肝となる「BluOS」が便利

製品テストに先立ち、「BluOS」についてもあらためて触れておきたい。

NODE NANO/ICONをはじめ、Bluesoundの製品が搭載する「BluOS」とは同社が独自に開発したネットワークオーディオのプラットフォームであり、同社製品の基盤として長い時間をかけて進化と洗練を続けてきた。

Bluesoundはマニアックな機能性の追求よりも、音楽再生機器としてユーザーフレンドリーであることを志向しており、こうした姿勢は実際にBluOSの仕様や純正コントロールアプリ「BluOS Controller」に反映されている。

BluOSはQobuzやAmazon Musicを含む音楽サービス、Roon Readyへの対応など、この記事内では到底カバーできないほどの機能を有する。その一方で、無闇に多機能を誇るのではなく、手持ちの音源の再生や音楽ストリーミングサービスへのアクセスといった基本となる部分のわかりやすさこそがBluOSの大きな特徴となっている。まさにこの点が、単純に価格が手頃というだけに留まらない、多くの人にBluesound製品をおすすめできる理由でもある。

BluOS Controller(iPad Pro 12.9インチ版)ホーム画面
BluOS ControllerからQobuzにアクセス

NODE NANOをデスクトップやリビングで聴いてみる

それでは、NODE NANOからテストしていこう。

NODE NANOはアナログ出力が可能なストリーマーとしては極めてコンパクトなため、一般的な据え置きのオーディオシステムのみならず、様々な環境へスムーズな導入が可能だ。そこで、今回は初めにコンパクトさを活かして、デスクトップオーディオ環境でテストを行なった。

筆者の120×60cmの机にノートPCとNODE NANOを設置し、ADAMのこれまたコンパクトなアクティブスピーカー「D3V」と組み合わせた。写真を見ての通り、それほど大きくない机でも無理なく収まるシステムの規模感である。

NODE NANOを使ったデスクトップオーディオのセットアップ

NODE NANOとD3Vの組み合わせは、端的に言って「ぎょっとするほど」良い音だ。試聴には基本的にQobuzの音源を使用したが、最新リリースかつチャートでトップになっていた「米津玄師 / Plazma」(48kHz/24bit)では、ぎっしり詰め込まれた電子音を余裕で解きほぐす解像感の高さ、そして打ち込みならではの自由自在な空間表現を聴かせ、非常に満足度が高い。

今回のように左右のスピーカー間隔が狭いセットアップでも空間の広がりに不満はなく、スピーカーのサイズを考えればレンジ感も素晴らしい。D3Vの性能を発揮するうえで、NODE NANOは再生機器としての役割をしっかりと果たしているという印象だ。

ちなみに「Plazma」は『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の主題歌であり、NODE NANOの取材時点では曲だけを聴いていた状況だったが、後日都内の某映画館で先行劇場版の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』を見たところ、作中で「Plazma」が流れた際は音がほぐれず見事な“団子”になっていた。つまり、NODE NANOとD3Vの組み合わせは少なくとも解像感において映画館の音響システムを凌駕している。それを確認する機会となった。

NODE NANOとADAM D3V

NODE NANOはPCと接続するためのUSB端子を持っておらず、PCの存在を前提としたデスクトップオーディオのシステムに導入するのはいかがなものか? と思う人もいるかもしれない。

そうした懸念に応えるべく、BluesoundはBluOS Controllerのデスクトップ(要はPC)版を用意しており、ユーザーはPCからタブレット版と同じようにBluesound製品を操作できる。NODE NANOをはじめBluesound製品はRoon Readyに対応しているので、Roonと組み合わせるのでもいい。

BluOS Controller(デスクトップ版)

デスクトップオーディオというと、PCとUSB DACの組み合わせが真っ先に思い浮かぶが、あえてストリーマーを導入すれば、PCを介さずに音楽再生が可能というメリットが得られる。コンパクトで机上のスペースを占有せず、PCからの操作も万全なNODE NANOはデスクトップオーディオという文脈でも魅力的な選択肢となるだろう。

場所を移して、今度は一般的なリビングを想定した環境でテストを行なった。アンプにはNmodeの「X-PM9」、スピーカーには再生機器の素性を正確に把握すべく、金額的なバランスが崩れることを承知でParadigmの「Persona B」を組み合わせた。

リビングシステムのセットアップ。NODE NANOとNODE ICONは同じ環境でテストしている

リビングシステムでは、NODE NANOからすると「前世代の上位機種」に当たるNODE(2021年モデル)との比較を通して評価を行なった。試聴にはデスクトップシステムから引き続きQobuzを使い、こちらも引き続き「米津玄師 / Plazma」や、Ionaのライブアルバム「Heaven's Bright Sun」(44.1kHz/16bit)を聴いた。

NODE NANOとNODEでは少々再生音の傾向が異なり、しっかりとした基礎性能をベースにしつつも「音楽を聴いて楽しい音」を志向していたNODEに対し、NODE NANOの再生音は演出感が薄くニュートラルな印象だ。

とはいえDACチップの刷新などが効いているのか、特にライブ音源で顕著な空間の広がりにくわえ、情報量や解像感といった部分でもNODEを上回っており、純粋なオーディオ機器としてはひとつ上のクラスに感じられる。6万円を切る価格でありながらNODE NANOの音作りは奇を衒わない正統派、いうなればピュアオーディオ志向のそれである。

NODEとNODE NANOにはHDMI ARC端子の有無をはじめとする機能面の差異があり、音質だけで製品の価値を測れるわけではないにせよ、純粋な音質面においてもNODE NANOの実力には感心してしまった。

NODE NANOはアナログ出力のほかに同軸/光デジタルとUSBのデジタル出力を搭載しており、手持ちのDACと組み合わせることも可能だ。Qobuzも始まったことだし、この機会にストリーミングを始めてみたいが既に所有しているDACも活かしたい……そんなユーザーにとって、NODE NANOは導入のしやすさ(価格・サイズ)と使い勝手の両面で最適な製品といえる。

外部DACの活用でどのような音質向上が図れるのか、今回はかつて「価格破壊」として一世を風靡したOPPOの「Sonica DAC」と組み合わせてみた。

NODE NANOとSonica DAC
重ねてみるとNODE NANOのコンパクトさが際立つ

NODE NANOはトランスポートとして接続するDACの性能を素直に引き出す印象で、Sonica DACが身上とする優れた解像感と豊かな中低域を存分に味わうことができた。さすがにNODE NANOの内蔵DACよりも、上位のDACチップと物量を投入したSonica DACの方が音質的には有利であり、上々のアップグレードとなった。動作にも不安定なところがなく、DAC搭載型のネットワークプレーヤーのようにスムーズに扱えたことも付け加えておく。

なお、今回はNODE NANOとSonica DACの接続は同軸デジタルケーブルで行なったが、ストリーミングサービスで配信されている音源のスペックは192kHz/24bitが上限値となっているため、USB接続でなくてもスペック上の問題は生じない。レガシーな仕様のDACに音楽ストリーミングという文脈で再び光を当てるという意味でも、NODE NANOのデジタル出力を活用するのは大いにアリだ。

NODE NANOは手頃な価格とコンパクトなサイズのせいで、もしかしたら「ガジェット」的な捉えられ方をするかもしれない。しかし、Bluesoundはガジェットメーカーなどではなく歴としたオーディオメーカーであり、NODE NANOもまた決してガジェット的な製品ではなく、音質と機能を高度に兼ね備えた、立派なオーディオ機器なのだと声を大にして言いたい。

フラッグシップ「NODE ICON」の実力は?

続いて、NODE ICONのテストを行なった。Bluesoundが初めて投入するフラッグシップモデルの実力はどれほどのものか。なお、NODE ICONはXLR出力を搭載するため、X-PM9とバランス接続が可能である。試聴もバランス接続で行なっている。

NODE ICON・X-PM9・Persona Bの組み合わせ

NODE ICONをリビングシステムで聴いて真っ先に感じるのは、ずばり低域の充実。

曖昧さのない輪郭描写や全帯域に渡る解像感の高さは現代的なストリーマーにある程度共通するものだが、さらに深い沈み込みと豊かな量感も兼ね備えており、コンパクトなデジタル機器にありがちな「明瞭だが細身」という印象とは一線を画している。

NODE ICONはBluesound製品としては最も立派なサイズだが、それでもオーディオ機器全体からすればまだまだコンパクトな部類である。「量感と躍動感を両立した低域」という点で筆者がリファレンスとしている「Luther Vandross / She's a Superlady」や「Diana Ross / I'm Coming Out」(どちらも192kHz/24bit)もQobuzで聴いてみたが、見た目の印象を良い意味で裏切る低域の表現であり、まるでしっかりと物量を投入したフルサイズのCDプレーヤーを聴いているよう、と感じたほどだ。

BluesoundはNODE ICONを本格的なオーディオファンに訴求するにあたって、Bluesoundらしいサイズ感を保ちながら、それこそフルサイズのオーディオ機器と真っ向から渡り合える存在感を得るために、徹底的に低域の再生能力を磨き上げたのではないだろうか。しかして、その試みは見事に成功している。

低域が目立つばかりでそれ以外がからっきしかと言われればもちろんそんなことはなく、背景の静けさが際立つS/Nの良さ、NODE NANOから大幅に向上した解像感と情報量など、オーディオ機器としての性能もクラスに相応しい実力を有している。特にS/Nの良さは低域の明瞭な輪郭描写にも繋がっており、NODE ICONの大きな強みとなっている。空間の広がりについてはそれほど欲張っておらず、広大な空間で音楽が展開するというよりは、精緻な箱庭のように展開されるイメージだ。

NODE ICONにはHDMI ARC端子があるので、テレビと組み合わせて映像再生も試してみた。NODEとの比較では細かい音の描写や立体的な空間表現に差が感じられるとともに、充実した低域は映像再生においても大きな効果を発揮し、映像鑑賞の満足度を著しく引き上げる。HDMI ARC使用時の動作や切り替えの安定性はBluesound製品らしく盤石であり、1台で音楽と映像の両方を高い次元で楽しめるNODE ICONは、上質なリビングシステムの司令塔となるに相応しい。

フラッグシップでも小型なNODE ICONを、デスクトップでも

最後に、筆者のメインデスクである160×80センチの机を舞台にして、NODE ICONをデスクトップオーディオでも使ってみた。NODE ICONの音量可変出力を使い、GENELECのアクティブスピーカー「8331A」と組み合わせたシステムである。NODE ICONはじゅうぶんにコンパクトなため、写真を見ての通り、ある程度大きな机であれば、机としての機能を損なうことなく導入が可能だ。

NODE ICONを使ったデスクトップオーディオのセットアップ

8331Aは元々モニタースピーカーであり、音の変化を細大漏らさず如実に伝えてくれるのだが、NODE ICONがリビングシステムで聴かせた美点はここでも発揮される。豊かな低域はニアフィールド環境にあっても非常に高い満足度をもたらし、コンパクトにして精緻な空間表現はむしろデスクトップ環境にこそぴたりとはまる。

結果的に今回のテストを通じてリファレンスとなった「米津玄師 / Plazma」では、8331Aの優れた能力もあいまって、曲を構成するあらゆる音を視覚的に追い、眼前で展開する音に手で触れられるような、まさしくデスクトップオーディオならではの体験の極致を味わうことができた。

NODE ICONはUSB-C端子を使ってUSB DACとしても使用可能であり、この点でNODE NANO以上にデスクトップオーディオに組み込みやすい。ただし現時点では専用のUSBドライバーが用意されておらず、NODE ICONのUSB DAC機能はオマケの域を出ないというのが実情だ。USB接続は普段使いのPCの音を出すためのもので、音楽再生はBluOS ControllerやRoon経由で行なうという割り切りも必要になる。

NODE ICONと8331A

NODE ICONのヘッドフォン出力はTHX AAA技術を採用した本格的な内容で、ヘッドフォンでの再生も試してみた。

筆者所有のK701との組み合わせではアナログ出力と同様に良好な解像感や情報量が得られ、鳴らしにくいとされるK701からスムーズな再生音を引き出す駆動力の高さもある。性能の高さをしっかりと感じさせつつ、モニター的なきつさを意識させないという点で音作りの巧みさも感じられ、総じてヘッドフォン出力も相当に高いレベルで仕上げられていると言ってよいだろう。ヘッドフォンリスニングならではの、音楽のディテールを徹底的に聴き込む楽しさは、スピーカー再生ともまた違って味わい深いものだ。

NODE ICONとK701。NODE ICONは両側面にヘッドフォン出力があり、設置環境に合わせて使い分けられる

今回の記事ではあらためてBluesoundについて紹介するとともに、新製品のNODE NANOとNODE ICONを様々な環境でテストした。両機ともにそれぞれの価格帯で優れた内容を備えた製品であることに疑いはなく、省スペースが求められるデスクトップオーディオや本格的なリビングオーディオにいたるまで、高い適応力を発揮する。

オーディオシステムに音楽ストリーミングサービスを組み込みたいと思った時、エントリーユーザーにはNODE NANOが、より本格的なシステムを求めるオーディオファンにはNODE ICONが強力な選択肢となり得る。新たな領域に踏み出したBluesound入魂の両製品を、ぜひ機会を見つけて体験してみてほしい。

逆木 一

オーディオ&ビジュアルライター。ネットワークオーディオに大きな可能性を見出し、そのノウハウをブログで発信していたことがきっかけでライター活動を始める。物書きとしてのモットーは「楽しい」「面白い」という体験や感情を伝えること。雪国ならではの静謐かつ気兼ねなく音が出せる環境で、オーディオとホームシアターの両方に邁進中。個人サイト:「Audio Renaissance」